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ハレもケもハレ6 : 食う寝るところが住むところ

お付き合いをしている彼と同棲を検討し始めたのをきっかけに、人生とは?結婚とは?家族とは?を考え始めた今の心境を書き綴ることにしました。

経緯はこちらから : ハレもケもハレ0 : 人生の岐路に立っている気がするので、書き記すことにしました。
∴過去エントリー
1 : 家探しを始める前から、問い合わせをするまで 
2 : 「あなたの幸せを思って」と母から言われたけれど3 : まだわたしは何者にもなれていない
4 : 彼が入院するらしい
5 : 私は家と結婚するのか

今回は、初めて2人で内見に行った日のことと、それから家に求める条件を考えた話です。
( ちなみにご時世的にびっくりされそうですが、もう季節が巡るより前のことです念のため。)

🚶‍♂️

駅に降り立った瞬間、どきどきした。

「ここが暮らす街になるのかな」と彼が呟くので、今わたしもちょうど同じこと思ってた!とつい飛びついた。同じことを同じような言葉で言い表そうとしていたことが嬉しい。
普段降り立つ、わたしの家の最寄りとも彼の家の最寄りとも違う空気感。まだこんなご時世になる前に職場の忘年会で降り立っただけの駅は、どことなく見たことのない景色ばかりでどきどきする。

「駅前、充実してるね」と彼が言った。
スーパーやドラッグストア、コンビニなどに加えて、無印良品、書店、ケーキ屋さんに、お花屋さん。コーヒーショップだけでも、スターバックスやドトールなど、複数の店舗がある。わたしの住む街とは大違いだ。
あそこのお店、良い雰囲気だね。疲れたらあそこに立ち寄れるのはいいね。そんなふうにあれこれを話しながら、彼がGoogleマップを見つつ先導してくれた。


の、だが。


良い雰囲気だった駅前をぐんぐん遠ざかって、お世辞にも品が良いとは言い難い通りに入る。「ご休憩」「ご宿泊」の文字からソッと目を背けつつ、彼を横目で見た。
あまりにも雲行きが怪しくなってきたので「……いつでも家に帰る前に女の子抱けるじゃーん」と冗談めかして言ったけれど、「そういうつもり、ないから」と一刀両断されてしまった。すみません。
街頭が少なくて、道が細く、ホテル街が立ち並ぶその通りしか、内見に行くための道は無かった。その時点で、まだ見ぬ家への不安が増えていく。もくもくと、なにかを焦がしたときの黒煙みたいに。

結局辿り着いた物件は、なんというか、なんとも言えなかった。掲載されていた写真にはたしかに嘘はない。キッチンは綺麗で広かった。けれど、「建築家だった家主が30年前に当時の流行を取り入れて建てたものをフローリングにリノベした」と後から受けた説明に納得がいくような物件だった。
たとえるなら、一般的に想像されるおばあちゃん家を無理やり現代風に落とし込んだような。
「またちょっと検討してみます」と返して不動産屋さんとはお別れをし、彼女の姿が見えなくなってから「どうですか」と彼に問うた。

「いや、テンション下げたくなかったから言わなかったしごめんけど道中で既にここはちょっと、と思った」



ですよね!!!!!!


そうして、わたしたちの物件探しは一時休戦となった。


ここに書いていたとおり、わたしの両親が婚前の同棲大反対派なのもあり、ひとまず物件を探すのはやめることにした。いつかは、という話こそしているものの、今のところ事を運ぶ具体的な日時が決まっている訳ではないからだ。それに、具体的な日時が決まっていないのに闇雲に物件を探したところでどうしようもないから。

今後の物件選びで譲れない項目として「周囲の治安が良い」というものが加わっただけ良かったというべきか。
お互い人を家に招き入れることが好きではないので、そういうシチュエーションはそう無いだろうが、「誰かを安心して呼べる家」というのはひとつ、重要になりそうだということも。
別にデザイナーズマンションに住みたい訳ではないけれど、主観的に見ても客観的に見ても気持ちの良い家に住みたい。わたしと彼はびっくりするほど真逆なことばかりだけど、ライフプランや人生における選択の価値観が一致しているあたりの相性の良さはありがたい。


自分たちのなかでまとまった、現時点での条件はこうだ。

▽絶対譲れない条件
・予算14万円以内
・2LDK以上
・お互いの通勤が50分以内
・コンロ2口以上
・ウォシュレット付き
・風呂トイレ別
・独立洗面台あり
・浴室がタイル張りではない( 何故か2人とも気になる )
・エアコン付き
・メインの部屋がフローリング
・通勤路にスーパー、コンビニがある
・周囲の治安が良い←new!

▽叶うと嬉しい
・オートロック
・宅配ボックス
・通勤路に無印良品、書店、ニトリ、定食屋、ケーキ屋がある


書き出してみるとわりと細かい。その代わり東京23区内にこだわりはないし、駅やバス停まで遠いのはそう気にならない。完全出社制の医療職であるわたしと、基本的には在宅メインだけど締日に恐ろしく残業する彼の家賃配分や部屋の取り方などはなんとなく決まってきた。あとはこのご時世に伴って彼のオフィス移転が向こう1.2年であるらしいので、それ次第ということか。となるとまたここで浮上してくる「わたしは家と結婚するのか問題」だけど、これに関してはまたいつか。


食う寝るところに住むところ、と寿限無は言ったけれど、まさに食う寝るところが住むところなのだ。焦って決めるには大きすぎる買い物だし、なにより我々の場合、ふたり暮らし?をする前に結婚??わたし既婚者になるの???と、我が事とは思えぬほど大きい決断になってくる。
きっと今は時期ではない。だからまだもうすこし、恋人として日々を重ねながらひとり暮らしを満喫させてね。


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