第②回【枕詞大賞】《殺し啖呵》部門
映画界のアカデミー賞が迫るこの時期に今年もやってきた【枕詞大賞】。
去年の一年間で書き連ねたまくらの中から韻を踏んで文字を換えて意味を含ませた造語と言い回しを自画自賛して表彰するこの企画。
こちらはキラーフレーズを集めた《殺し啖呵》部門。
まずは第①回をおさらい。
👑【大賞】👑
「外で食らわば早い・安い・美味い、イン・ダ・ハウスで作れば早い・易い・美味いの三拍子に微チョーセイしてチョーセンするのはチャーハン懸賞、このノリについてこれるやっちゃプッチャーハンザッ!」
『炒飯RAP』
【銀賞】
「奇法で覇道はピコ太郎がやってのけたジャスティン・ビーバーのリツイートフィーバー、英語で表せばcharismaのcharity、カタカナにすればカリスマのタリスマンで漢字に換えれば天才の転載」
『興国業界』
「類も例もない逃走劇はすぐにでも映画化に向けて動き出すべき、逃げるは恥だが『役』になるも警察より先に見つけて密着するドキュメンタリーは逃走幇助で捕まりかねずドキドキメンタリティ」
『脱獄受刑者』
【銅賞】
「口八丁で勢い余って嘘八百、嘘のつきはじめがケチのつきはじめ、調子に乗りすぎればほら口は禍の元、言葉数が増えれば増えるほどクドくなり、クドくなるほど功徳は積めず乙女を口説くにも行き詰まる」
『言業士トコザワ』
「下ネタは下ネタでも今回はそのディープさたるや底なし沼のSM、S極の女王様とM極の男性が磁石のように引き寄せ合ったら最後、網タイツでマゾヒストを絡め捕るマグネットならぬマゾネットことSM倶楽部」
『黄金週間』
「野球はドラフトもボクシングはプロテストでコンテンツはコンテスト、芸能界の美貌才人はオーディションで芸術界の美術作品はオークション、鮮魚市場はセリで古本市場はセドリ、選挙するのは永田町の国会議員と秋葉原の国民的アイドル」
『引き網会議』
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〈次点〉(順不同)
「ウソはバレなきゃウソじゃないなら『ウソでした』とバラすまでがウソ、五月病にかかる前にドロップアウトのカミングアウトことウソバラシでウワサバナシのウサバラシ!」
『四月馬鹿』
「風速四十メートルにも迫ろうかという結構な強風で乗るはずの飛行機が着陸できずに一悶着、荒天欠航か出発決行で二転三転、四の五の言わずに待てばいいのだがああだこうだと後生願いの六十乗客」
『宮崎紀行』
「そうね、有名人でいえば向井理、呼び名ならぬ読み名は『むかい・り』みたいな人が現れたらもう有無を言わさずアタシの家系に迎え入れるべく『むこい・り』こと婿入り上等、嫁入り下等!
『愚痴漫談』
「演奏は下手くそに毛が生えた程度の下毛っぴ、とあらばこれ聴きよがしに立ち止まられても顔面蒼白赤っ恥のトリコロールはフランス国旗、ボンソワールもオールヴォワールも要らずスィランプリ・スィルヴプレ」
『路上うたい』
「これまでの経緯を隠し立てせずべしゃりくしゃりとことわざを最大限にはさみこみつつまくし立て、おっと最大限は英語でマクシマム、とヨコ文字まではめこむのは〈あらゆる言葉こそ真理〉たる言理主義を謳ってればこそ」
『言業士トコザワ』
「スローガンだけに打ち出すのもスローになっちまったが、スピードガンはどの球団も必携の商売道具でクイックガンなら早撃ちウエスタン、クイックライフルだと長距離狙撃でスローライフはのんびり田舎生活」
『西方検分録』
えー、「一字千金」という故事ことわざもありますが、【まくら✖ざぶとん】を〈①⓪⓪⓪文字前後の最も面白い読み物〉にするべく取り敢えず①⓪⓪⓪作を目指して積み上げていく所存、これぞ「千字千金」!以後、お見知りおきを!!