ルソーの言説には、いちいちクソリプを送りたくなる。エミール(上)#1 〜訳者解説・序・第一編〜
私がエミールに惹かれたのは、ルソーの有名な逸話を知った時だった。
1762年に出版されたÉmile, ou De l’éducation(エミール、または教育について)。副題にもあるように教育についての本であり、出版から260年経過した現代の教育界においても名著とされているようだ。フランス革命後、国の教育制度を刷新する際に重要参考文献として扱われた背景があるようだ。
そして、ルソーといえば子供を5人捨てたことで有名だ。しかし、倫理の授業がカリキュラムに存在しないような低等な学