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ルソーは母乳出したさに、ネカマになってしまったようだ。エミール(上)#3 〜第一編③〜

前回のまとめ

前回の流れを簡潔にまとめると、以下のようになる。

・公共教育はナンセンスであり、故に学徒は総じてろくでなしに育つ。
・世の中の悪習は全て育児をしない母親から発生している。
・しかし、用事が、つとめが、義務が。 ああ、義務。たしかに、
 いちばん軽い義務は父としての義務なのだ !
・「祖国」と「市民」といった言葉は世の中から消え去るべきだが、全ての父親は
 祖国に市民を与えなければならない。
・本の趣旨は「しくじり先生」だった。

前回は記事の文字数と私の熱量との兼ね合いで、「両親の義務」についての主張の途中で終わらせた。よって、引き続き主張の紹介をしていく。

目次


本編



ルソーってただの女嫌いでは?

しかし、忙しくてとても子どもにかまっていられないという富裕な人、家庭の父は、どうするか。かれはほかの人間に金を払って、自分にはやっかいな仕事をさせる。いやしい人間!(中略)きみが子どもにあたえるのは、先生ともいえないものだ。それは下僕だ。(後略)

位置:694

母親が自分の義務を怠り乳母を雇うことに関しては、破竹の勢いで持論を驀進させていたのに対し、父親が自分の義務を怠り教師を雇った場合には

いやしい人間!

の一言で済ませている。
そもそも教師の批判は「公共教育の批判」あたりで散々批判していたため、確かにここで改めて触れる必要はないのかもしれないが、それにしても父親の批判についてあまり記載がないところを見ると、ルソーは現代でいうところの「インターネットで女叩きをしている人」にあたるだろう。
やっぱり老害ではないか。

時に、私はこの侮蔑表現が気に入っている。初めて読んだ際は軽く鼻で笑ったに過ぎないのだが、記事に落とし込むために何度も読み返しているうちに気に入ってしまったようだ。「いやしい」がひらがな表記であるところが、チャームポイントなのだろう。
余談だが。


エミールの愚痴

エミールを通読すると決めた人間のほとんどは、教育を施す者としての向上心が動機として働いたことだろう。したがって、期待されているのは「How to 本」であるはずだ。これを前提して持論を展開したい。

あまり詳しくはないのだが、「How to 本」の構成としては、「はじめに」と「おわりに」以外は全て何らかの How to が記されているはずだ。つまり、実用に即した内容の羅列であり、それ以外の内容は全てインクの無駄であるはずだ。

翻って、エミールの構成を考えてみた時に、「How to 本」とどのような違いが見られるだろうか。

・はじめに:教育の目的などの記載はない
社会の愚痴(ほとんど無駄)
・教師とは、自然とは(ほとんど教え)
社会の愚痴(ほとんど無駄)
公共教育の愚痴(ほとんど無駄)
・人間の条件(教え半分、愚痴半分)
社会人の愚痴
産着の愚痴
母親の愚痴
・君ならできる!(ビジネス書要素)
父親の愚痴
・よい教師の条件とは?←now

誰が読むんだよこの本?


よい教師の条件とは?

ルソーに当てられてしまったのか、エミールの愚痴をこぼしてしまった。
気を取り直して、本質が記載されていそうな章に突入していこう。

よい教師の資格についてはいろいろと議論がある。わたしがもとめる第一の資格、(中略)それは金で買えない人間であることだ

位置:698

公共教育の批判を散々読んできたため、もはや自明だろう。

ではいったい、だれがわたしの子どもを教育してくれるのか。

位置:701

ん?何の話?

今はルソーが読者に対して教えを与えるターンではないのか?
「覚書」とか「実用書ではない」とか前置きしておけば何を書いてもいいと勘違いしていないか?このおっさん。

ではいったい、だれがわたしの子どもを教育してくれるのか。わたしがさっき言ったとおりだ。それはきみ自身だ。わたしにはできない。きみにはできない・・・・・・では友人をつくるのだ。そのほかに道はない。

位置:701

だれかこいつから筆奪ってくれ。。。


この本、完全に理解できた

教師!ああ、なんという崇高な人だろう・・・・・・じっさい、人間をつくるには、自分が父親であるか、それとも人間以上の者でなければならない

位置:703

唐突に格言が放り込まれてきた。ここで一つわかったことがある。エミールの教師となるルソーは、どうやら「人間以上の者」らしい。
私は、他人の愚痴をひたすら書き起こしている人間が優れた人間だとは思わないが、優れているからといって人間以上であるとは限らないのだろう。
ってかなんだよ人間以上って。語彙力なさすぎないか?

その後の冗長な主張を要約すると、以下のようになる。※1

①この世によい教育をうけて育った人間はほとんど皆無である。
②よい教育を受けた人間にしか、よい教師にはなれない。
③教師を探すことは無駄であり、自分が教師になるしかない。

だから、友人をつくるつもりなら、自分で子どもを教育して、そういう者になるがいい。そうすれば、どこかほかにそういう人をさがしにいく必要はなくなるし、自然はすでにその仕事の半分をなしとげたことにもなる

位置:715

・・・・・・友人?なるがいい?なぜ自然が関係してくる???
全く、全く何を言っているのかが、わからない。一つも、一片もわかるところがない。。。

しばらく反芻したのち、ある仮説が浮かんだ。

ルソーは友達が欲しいだけなのではないだろうか?

ルソーの来歴を振り返ると、彼には碌な友達がいなかったはずだ。
学問芸術論を認めるにあたり、筆を取ること勧めてくれたディドロとは、思想の違いで仲違いをしている。危険思想犯として指名手配されていた境遇から救ってくれ、さらに尊敬の念まで受けていたはずのヒュームとも、精神錯乱のため仲違いをしている。
ルソーは「現実には俺の友人になる器のある人間がいない」と現実から逃避し、「友人がいないのならば、自分で作ればいい」と考えるに至ったのではないだろうか。そうだとしたら、悲しい話だ。

周囲に当たり散らかしていた人間が、影では孤独に泣いていた。それを知った周囲の人間が寄り添ったところ、「ほんとうは友達が欲しかったんだ」と告白する。
ふと、そんなよくある話が聯想された。

このパターン、もしかしてNHK教育?


エミールに通読の価値があるのだろうか?

先の持論はただの一つの解釈に過ぎない。そんなことは自明だ。
ただ、精神が子どものまま大人になったしまった、生まれた瞬間に墓場に行った方がよかった老害の論文を読み進めることに対する強い抵抗感が生まれてしまったことも、同様に確からしい。

私はいま、本当に悩んでいる。なぜならば、第一章はあと2/3くらい残っているのだし、エミール自体(中)と(下)を積読しているのだし、それに、#1で結論したように、エミールの前提知識として読んでいる「人間不平等起源論」は既に半分以上読んでいるのだ

またしてもコンコルド。。。
。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。
。。。。。。。
。。。。。。。。。。。。

結論を述べよう。
私は、エミール系列三部作を通読するが、この記事のこの章以降の圧縮率を上げることに決定した

今までは、冗長なだけで情報量が皆無な部分でも面白いポイントがあれば引用してきたが、それらは切り捨てることとする。しかし、それでも紹介したいものに関しては、何らかの形で掲載するように努める。

全5章あるエミールの1章目の1/3まで到達した時点で、既に2回大きな方向転換をしてしまった。前途が危ぶまれる。。。


【中略】

・とあるお偉いさんに「うちの子を育ててくれ」と言われたが、断った。
 その理由は、「もし教育が成功してしまったら、その息子は君主になることを
 望まなくなっただろうから。」
・この本を読めば、教育を誰かに依頼しようなどと思わなくなるよ。
ルソーは家庭教師時代に教師に向いていないと痛感したらしい。


物書きとしてのリテラシー、皆無!

ルソーは、自分が教員に向いていないということを前提したにもかかわらず、教師となる人間がやらなければならないことを書き記すと言う。自分は出来ない癖に

こういう企て(実用書を書くこと:補足)にさいしては、著者は自分で実行する必要のない体系のなかにあぐらをかいて、実行できない多くのけっこうな教訓を平気でならべたて、著者が言っていることで実行できることも、細かい点や実例を欠いているので、その応用が示されていないかぎり、つかいものにならない。ということをわたしは知っている。

位置:735

さすがは思想の巨人。自分を俯瞰して見ることで、自分が実行することに正当性があるかどうかチェックしている。物書きとしてのリテラシーがあるではないか。

そこでわたしは、一人の架空の生徒を自分にあたえ、その教育にたずさわるにふさわしい年齢、健康状態、知識、そしてあらゆる才能を自分がもっているものと仮定し、その生徒を、生まれたときから、一人まえの人間になって自分自身のほかに指導する者を必要としなくなるまで導いていくことにした。

位置:738

前言撤回だ。こいつに物書きとしてのリテラシーなんかないわ。

ツッコミどころが2点ある。
1点目は、自分にない才能を仮定することはできないということだ。
これは、漫画の話をするとわかりやすいだろう。私は例として、ジョジョの奇妙な冒険を挙げる。
ジョジョの奇妙な冒険という漫画には、よく飛び抜けて賢いキャラクターが登場する。例えば、第2部のラスボスであるカーズについて扱っていこう。
カーズというキャラクターは、IQが400あると言われている。生活年齢が10,000歳であるのに、どのように計算したら400という数字になるのだろうか
つまり、カーズは「超賢い」という設定なのだ。
しかし、とっても間抜けな退場を遂げることになる。より具体的にいうと、ヘリから落下した人っぽいものを見つけて、人だと勘違いして攻撃を仕掛けたところに畳み掛けられて、負ける。文字通り「鳥類の目」が備わっているというのに。
では、なぜこのような展開になったのか?
それは、ジョジョの作者のIQが400もないからだ。

2点目は、空想はどこまで行っても空想であり、細かい点や実例を欠くことになるということだ
ただでさえ現実を曲解しているように思われる発言を書き連ねているルソーが、空想上の子どもを育てる話を書いたところで、そこから得られる学びに信憑性があるのだろうか?当然だが、そんなものはない皆無だ
曰く、悉く書を信ずれば則ち書無きに如かず、だ。読者の多数派が「ルソー著」に何らかの権威を感じている愚者ならば、話は変わってくるのだが、それはルソーの理想から大きくかけ離れているのではないだろうか?

引き続いて。
ルソーは、この手法に自信があるらしく、理由を以下のように語っている。

この方法は自分の力をあやぶんでいる著者が幻想に迷いこむのをふせぐのに有効だと思われる。ふつうの方法から離れることになったら、生徒に自分の方法をためしてみればいいことになるので、子どもの進歩と人間の心の自然の歩みに従っているかどうか、かれにはすぐにわかってくる、あるいは、かれのかわりに読者にわかってくることになるからだ。

位置:741

今野一雄さん、翻訳忘れていますよ?


【中略】

・書物を無用に大きくしないために、だれでも真理だと思う原則だけ
 書いてますよ。←戯言
・証明が必要だと感じた項目は、エミールで証明します。←戯言
・エミールが全然出てきていないのは、わざとですよ。
・ここから、私はよい教師とはなにかについて、何も言いませんよ。
 ←金で雇われないだ何だの話は?

ただ注意しておきたいのは、一般の意見に反して、子どもの教師は若くなければならない、懸命な人であれば、できるだけ若い方がいい、ということだ。

位置:758
これの凄いところは、直前の項に続けて書かれていることだ。

・年齢に差が開くと、固い結び付きはできあがりませんよ。

子どもはときに老人にこびることもあるが、けっして老人を愛することはない。

位置:761
この本のなかで一番説得力がある言説だ!

・教師に失敗は許されない。


酷すぎる棚上げ

中略の章から引き続いてだが、あまりに看過できない言説を発見してしまった。
一先ず、紹介しよう。

まったくのところ、一人の少年に四年間つきそっているのと、二十五年間かれを導いていくのとは、たいへんなちがいだ

位置:769

まったくのところ、一人の実在しない人間に二十五年間つきそっているのと、二十五年間実在する人間を導いていくのとは、たいへんなちがいだと思いますよ???


【中略】

・子どもに教える学問は「人間の義務」ただ一つですよ。
・教訓は教えるのではなく、導いていくのみに留める必要があり、そのため、
 教師というよりは師傅と呼ぼう。


子どもは選んでよい!?

こんなに念を入れて教師を選ばなければならないとしたら、教師にも生徒を選ぶことが許されよう。範例を示そうとするばあいにはなおさらのことだ。

位置:779

衝撃の事実だ。
子どもを選んで良いのならば、その教育方法は限られた人間にしか有効でないと言っているのと同じだ。

選択が許されるとしても、わたしはふつうの精神をもつ子どもしかひきうけまい。わたしはそういう子どもを自分の生徒と仮定する。ふつうの人間のほかには教育する必要はない。

位置:783

こいつやったわ。優生論者だ。
読み進めていくにつれて、アブナイ人間であることが露呈してくる。
この老害、並の老害ではない。

続いて。
熱帯に適した人間は寒帯で生きていくことが難しいよねと前提し、熱帯と寒帯の中間に位置するフランスに生きる人間ならどちらにも対応可能だよねと語った後に、毎度ながら余計なひと言を加えている。

さらに脳の組織も熱帯や寒帯の国ではそれほど完全ではないらしい。

位置:794

根拠のない情報で人を攻撃するのは、現代ではクソリプっていうんですよ
しかも必要ないだろこの情報。黙っとけよ。ってか、本が短くなるように無駄を省くとか言ってませんでしたか?これは明らかな無駄ですよ?そうは思わないんですか?頭悪いんですか?

・・・
引き続いて。
先の通りだが、生徒はフランス人から選ばれるようだ。
まだまだ生徒の条件は続くようだから、一応、全部読むことにしよう。

貧乏人は教育する必要はない。

位置:800

一つ解説しておきたいのだが、この文章、熱帯と寒帯の話の直後に書かれている。
文章の構成としては、以下のようになっているのだ。

 熱帯はこうだよね。こう言った特徴があるよね。寒帯はこうだよね。こういった特徴があるよね。
 貧乏人は教育する必要はない

完全にヤベェ奴だろ。どんな精神状態で書いたんだ?
晩年のルソーは精神が錯乱していたというが、精神がまともだった時などなかったのではないか?
私はルソーに、自分自身精神がまともでない者によって、どうして子どもがよく教育されることがあろう、と問うてみたい。

一先ず、貧乏人はダメらしいということで。
では、お金はあった方がいいと言うのだろうか。後に控えている革命では、金持ちは斬首されたり、傀儡に仕立て上げられる末路を辿ることになるはずだが。

はんたいに、金持ちがその状態からうける教育は、その人にとっても社会にとっても、このうえなく不適当なものだ。それに、自然の教育は一人の人間をあらゆる人間の条件にふさわしいものにしなければならない。

位置:801

何を言っているかわからないが、金持ちもダメそう
では、平凡な市民がいいと言うことだろうか。思い返せば、先ほどの熱帯と寒帯の例と同様のことが言える。金持ちの生活でも、貧乏の生活でもない生活環境で育てば、将来どちらの環境に身を置いたとしても、容易に対応できると言うことなのだろう。そうだとしたら、主張に一貫性があるではないか。
初めてだ。わたしは、次の主張の登場に期待を感じている

〜ふさわしいものにしなければならない。ところで、貧乏人を金持ちになるように教育するのは金持ちを貧乏人になるように教育するのにくらべて非常識なことだ。この二つの階級の人数を考えてみれば、金持ちになる者よりも貧乏人になる者のほうが多いからだ。だから、金持ちを生徒に選ぶことにしよう

位置:802

だ か ら ?
何がどう「だから」なんだ???
金持ちと貧乏人の比率の話が、教育方針のうちのどの部分に関わってくるんだ?
というか、どう考えても金持ちを貧乏人に教育する方が非常識だろ。

この項において、反芻して気がついたことがある。
子どもに求める条件が厳しいということは、選ばれる子どものほうがその他の子どもに比べてとても少ないということだ。
ということは、この「エミール」、ほとんどの子どもに対して全く意味を成さないのではないか?

この本、マジで誰が読むんだよ?

・・・この項の主張を纏めよう。
ルソーが想定する子どもというのは、以下の条件を満たすものである。

①:ふつうの精神をもっている
②:先祖代々、熱帯でも寒帯でもないところに住んでいた民族の純血である
③:金持ちの子である

以降登場するエミールという人間は、当然ながら上記の項目を満たすことになる。

最後に、「貧乏人は教育する必要はない。」について、私が思い違いをしていた可能性があるため、補足をしておかねばならない。

わたしたちは少なくとも一人の人間をふやすことになるのは確実だ。一方、貧乏人は自分の力で人間になることができる。

位置:806

「人間になる」とか「人間以上」とか、人間といったものが何なのかが未だに判然としていないが、この書き方からは、貧乏人は教育をしなくとも勝手にルソーの教育の目指すところにたどり着くということが読み解けるのではないか???
いや、ありえない。
なぜならば、もし貧乏であるだけで良い教育を受けたと同等に人間が出来上がるのならば、エミールの一家から財産を奪取するだけで全てが解決されるからだ

もしも、万一私の気づきが正しいとしたら。。。
正統そうな理由を振り翳して、頭の弱そうな成金から金品を強奪することができる。。。?

いや、ありえない


真打登場

ここまでの道のりは、とても長く感じられた。私は「エミール」の記事を作成しているにも関わらず、#3の終盤でようやくエミールという人物について仔細に記載することができる。彼はいったい、どのような特徴がある子どもなのだろうか。

エミールはみなし子である。父と母があっても同じことだ。父母の義務をひきうけるわたしは父母の権利のすべてをうけつぐのだ。エミールは両親をうやまわなければならないが、わたしにだけ服従しなければならない。それがわたしの第一の、というより、ただ一つの条件である。

位置:808

父母の権利をすべて受け継ぐ。。。でも教育は生まれた瞬間から始まるはず。。。
。。。
もしかして、ルソーって母乳も出せるの!?
いくら全ての才能を所有している設定だとはいえ、男性は母乳が出せない。。。
もしかして、「エミール」の中に登場するルソーって、女性なのか!?
ルソーって、ネットゲームで女のフリするタイプだったのか。
酷く引いた。

(前略)それがわたしの第一の、というより、ただ一つの条件である
 この条件に、その当然の結果として、わたしたちの同意がなければ、わたしたちはたがいに離れることはないという条件をつけくわえなければならない

位置:810

条件何個出てくるんだよ。

ということで、この章でエミールについてわかったことを纏めよう。
エミールは、孤児または孤児ではない、ということになる。
何という情報量だ。もはやセクシーを通り越している。


【中略】

・子どもに教師がついていられる期限がわかっていると、お互いに他人だと
 考えるようになり、嫌々一緒にいることになってしまうから、
 対策として一緒に暮らすことにする。
一緒に暮らさなければならないとなると、お互いに愛し合うことが必要となり、
 結果としてお互いが親しくなる
←こいつまじか
・生徒は大人になると、教師と友人になるらしい。


続・エミールの条件

先の項ではエミールについてわかったことは0だったが、ようやく情報量がありそうな章に到達した。

(前略)かたわであろうとなかろうと、虚弱でも丈夫でも、子どもはみな、それをあたえてくれる者にたいして責任をもたなければならない預かり物であって、結婚ということは夫婦のあいだに結ばれる契約であると同時に、自然と結ぶ契約でもある。

位置:827

先ほど、まともな精神がない子どもは育てないことにするという発言があった。
体に関してはけっこう寛容なのだろうか。これまでの教えに従うのならば、かたわというのは自然からの試練であるということができるだろう。
確かに、難病患者のドキュメンタリー番組などで題材となる患者は、常人より精神的に成熟していると感じられるきがする。
ルソーにとって、大切なのは精神であり、強壮な肉体ではないのだろう。
少年ジャンプかよ。

病弱な生徒を預かる人は先生の職務を看護人の職務に変えてしまう。そういう人は生命の価値を増すためにもちいるべき時間をむだにして、なんの役にもたたない生命をまもる。長いあいだ保護してやったのに、いずれ息子が死ぬことになると、涙にくれた母親から非難される、というばかな目にあう。

位置:831

ん?
話の流れと結論が違くない?

反芻してやっとわかったのだが、どうやら虚弱でもかたわでも、子どもが病気ではなければ良いのだと思われる。

やっぱり優生論者だよこいつ

その子が八十歳まで生きるとしても、わたしは病弱な子はひきうけないつもりだ。いつまでも自分にとっても他人にとってもなんの役にもたたず、自分の体をまもることばかり考えていて、体が魂の教育をさまたげる、そういう生徒はごめんだ。そういう生徒にむだな心づかいをそそいだところでどうにもならない。社会の損失を二倍にし、一人ですむところを、二人の人間をうばいさるだけのことではないか
(中略)
ひたすら死をまぬがれようと考えている人間に生きることを教えることはわたしにはできない。

位置:834

やっぱり病弱な子どもはダメみたいだ。
というか、社会のことが好きなのか嫌いなのかさっぱりわからん。本当にルソーの目的が見えない。友達が欲しいだけではないのか?


注釈

※1

考えれば考えるほど新しい困難に気がつく。教師は生徒にふさわしく教育されていなければならない、召使いは主人にふさわしく仕込まれていなければならない。子どもに近づくすべての人は子どもにあたえてもいいような印象をうけとっていなければならない、ということになる。教育から教育へとさかのぼって、どこかわからないところまで行かなければならない。自分自身よい教育をうけなかった者によって、どうして子どもがよく教育されることがあろう。  そういうたぐいまれな人間をみつけることは不可能だろうか。わたしにはわからない。この堕落した時代にあって、人間の魂がまだどれほどの高さの徳にまで到達できるか、だれにわかっていよう。しかし、そういうすばらしい人間が発見されたと仮定しよう。その人がすることを見てこそ、それがどういう人であるかがわたしたちにわかる。あらかじめわかっていると思われることは、よい教師の資格が完全にわかっている父親は、教師などやとうまいと決心するだろう、ということだ。自分が教師になるよりもそういう教師をみつけるほうが、ずっと骨が折れるからだ。

位置:706


これまでに判明したルソーの特徴

出身:フランス
人種:スパルタ人または人間以上の者
職業:しくじり先生
趣味:ネカマ、女叩き
武器:ブーメラン、絵空事
必殺技:情報量0の長文で読者の時間を消費させる
好きなもの:自然
嫌いなもの:自然以外(いやしい人間!含む)
属性:レイシスト、優生論者
長所:面の皮が厚い
短所:主張に根拠がない


これまでに判明したエミールの特徴

出身:フランス
人種:熱帯でも寒帯でもないところの純血
職業:生徒
趣味:
武器:
必殺技:
好きなもの:
嫌いなもの:
属性:孤児または孤児でない、金持ちの子ども
長所:産着を着たことがない、病弱でない、ふつうの精神をもっている
短所:


出典欄

カーズについて


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