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創作メモ:「大人になる」ということについて…

漫画ばかり描いています。

いま描いているのは趣味で2つ。
1つはオリジナルの一次創作で、美大を舞台にした学園もの。
2つ目は有名少年漫画の二次創作。

どちらも長編で、2〜3話まで完成させて公開しています。
1つ目は完結まであと2年くらい、2つ目は3年以上かかるんじゃないかなと思っています…漫画はとにかく時間がかかる。

漫画を描き始めたのは去年(2022年)の6月くらい。完結したのは未だに短編1本だけです。


なんでこんなことをしているのか?

力を入れているのは二次創作の方です。
こっちの方が書きたいテーマへの熱がつよい。

【メインテーマ】
一次創作:行動によって生まれる希望について
二次創作:自分を縛るものからの解放

【2作の根底にある共通のテーマ】
大人になるということについて

なぜ2作とも「大人になること」と向き合って作ることになってしまったのか…
それは、たぶん私が大人になれない大人だからです。


「大人になる」の定義

一次創作では自分で「大人になる」の定義を設けていますが、今回は二次創作のお話に絞ろうと思います。

二次創作で世界観を借りている少年漫画は、私がだいたい8歳〜13歳くらいまでリアルタイムで楽しんでいた作品です。
単行本を揃えて、フィギュアなんかも持っていた記憶があります。

しかし、中学に上がったくらいでこの作品を卒業し、以降15年以上全く触れずに過ごしていました。
また読むようになったのは、仕事関係の資料探しで現在も続いている続編に触れたのがきっかけです。

私はこの作品を読まなくなったときのことを、最近になって思い出しました。




大人になって読み返してみた結果、この少年漫画は「大人になる」ことを以下のように示していると思いました。

「大人になるということは、”共同体の中で生きる覚悟を持つ”ということである」

作品の一番のテーマは「絆」。
それが親から子、師から弟子へと受け継がれ、最後は友情によって結ばれた仲間達で新たな共同体をつくり、みんなで力を合わせて悪を倒す。
しかも、それはラスボスを倒しても終わらず、連載当時12歳だった主人公が現在しっかり歳を取り、子どもを持つということによって更に受け継がれていく…

という、めちゃくちゃ正しい「人間がやるべき社会活動の手本中の手本」みたいな残酷な現実を見せてくれる作品です。


子どもの頃の私は、これに反発したのだ…


当時、おそらく12歳だか13歳だったかの私。
一番好きな、孤独で病んだキャラクターが主人公との対決を経て改心し、
「孤独の中に逃げず、仲間と共に生きる」
と覚悟を決めた名シーンを見たのをきっかけに、この作品を読むのをやめました。

当時は作品のテーマやメッセージなんて何も考えないで読んでいましたが、今読むと、あれは自分を憐れんでばかりだった利己的な少年が主体性を持って立ち上がり、「オレは大人になるんだ!」と覚悟を決める素晴らしいシーンだったのでした…

だからこそ当時の私は、それをきっかけに集めていた単行本とフィギュアを持ってブックオフに行き、あの作品に別れを告げたんだ。
主体性を持って後ろ向きに立ち上がり、「私は大人にならない!」と決めたのか?そうなのか?

馬鹿野郎!お前、今も大人になっていないぞ!!


大人になれない大人、漫画を描く

大人になれない大人がすることだな、と思います。
仕事でもない ただの創作のために引きこもり、孤独を友に手を動かし、己に栄養管理と運動を課し、勤務時間まで減らしている…

そしてこの体調管理と時短労働の結果、本職も上手くいくように(以前よりマシに)なりました。あれ?動画屋やめたのに動画の仕事がめっちゃ来る…?


ちょっとつかれた。


えー………
以上を踏まえたうえで、この二次創作でやろうとしていることを発表します。

「共同体を抜けた子ども、大人になる」

どうなんだべか。大人になれるんだろうか。


たぶん3年後ぐらいに分かる…


がんばりますp( ∵ )q