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【レポ】カルト宗教の集会に参加して呪文唱えてきた


※この記事は宗教を否定するものでは決してありません。宗教や信仰の自由を尊重します。


こんにちはMEIMIです🤍



【お金で買える幸せ】

カルト宗教団体の集会、参加したことありますか?



21歳の夏、岐阜県の山奥。
蒸し暑い畳の部屋に詰め込まれた大人たちが見えない「何か」に縋って祈ってました。
キレイな満月と希望に満ち溢れた人を見て吐きそうになったのを今でも思い出します。



『お金で買える幸せの最高形態」というものをこれでもかというくらい凝縮したような濃い濃い夜を過ごしました。
集会に参加するまでの経緯や当時の心境をレポートしていきます。

元総理もかかる陰陽師のご祈祷会


当時、MEIMI21歳、
「何か人生を変える事がしたい」と誰もが一度は通るであろう心境の変化を迎えていた頃。

その頃の私は(ちょっと怪しい)ビジネスブローカーのグループに所属し、あやゆるセミナーに参加したり港区女子並みにタワマンパーティーやらに参加して人脈作りにいそしんでいました。

そのため大学に通う友人たちよりも
経営者や個人事業者、投資家やスピリチュアル好きな人や事業内容が謎な人と関わる事が非常に多かったのです。

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そんなある日、知人に
「安○元総理もお世話になっている陰陽師先生のご祈祷会があるけど行ってみる?」
とお誘いをもらいました。

検索しても出てこないし、
専用URLクリックしないといけないし、
平成初期を彷彿とさせるwebサイトは赤とか青とかなんか絶妙にダサくて怪しさは100点。

Webサイトのイメージ




参加費は5万円。
個別に名前を読み上げてご祈祷してもらうにはさらに追加で10万(多分)。

当時21歳でお金もなく、交通費含めかなり痛い出費でしたが好奇心で仲間たちと参加することにしました。


車でしか行けない岐阜の山奥


開催場所は岐阜の山奥。
最寄りの交通機関はなく、名古屋駅から車で走ること約2時間。
街灯はほとんどなく畑に囲まれた静かさが目立つ場所に突如として現れた公民館のような小さな建物が会場でした。

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参加者は約50〜60人。
和室の会場に入ると畳一面に座布団が敷き詰められており、正面にはマジックショーのような簡単な舞台セットが作られていました。

年齢層は40代から60代が圧倒的に多く、20代前半の明らかに若い層は会私達しかいません。


「わあ、場違いだ私」
と苦い気持ちを抱えたまま後列の席に隠れるように座っていました。
あぐらをかいたら隣と足が重なってしまうような狭さと、明らかにキャパオーバーな人数の多さでむわっとした熱気に不快感を覚えながら。


ただ道中の空気が透き通っていて満月が美しくてちょっとだけ神聖な気持ちになったのは覚えています。

呪文を唱える参加者たち


「先生のご登場の前にマントラを唱え心を浄化させましょう」

司会者の合図で参加者が一斉にマントラを唱え始めます。



マントラとは仏や菩薩の教えが込められた心の言葉のやうなもの。
唱えることで心を落ち着かせ、幸福を得るみたいな目的があります。
お経の元祖ともいられるものでヨガや瞑想のときに使われます。「南無阿弥陀」みたいなものです。



でも60人が一斉に聞いたことのない言葉を唱え始めると不気味な呪文にしか聞こえません。
異国で1人迷子になった気分でした。
純粋に怖かったです。


怪奇なディズ○ーパレード


突然目の前が明るくなりました。


ナイトクラブ並に光る赤青緑の照明。
耳を塞ぎたくなるようなマイク越しに叫ぶ男の声。
水芸通り越してスプラッシュマウンテンくらいの水量のウォーターパフォーマンスまで。



水の中から出てきたのは和装で顔を隠した男性。
「先生」の登場です。



なんとも平安時代伝説の陰陽師『安倍晴明』の後継者(らしい)。



視界には目が痛くなるようなと照明がグルグルと周り、
耳には陰陽師が爆音のマイクパフォーマンス。
呪文のようなマントラを唱え続ける参加者たち。
中にはおでこを畳に擦り付け何かを懇願するように「先生」の言葉に縋り付く参加者も。

そして高課金者には名前を読み上げ個別祈祷をします。


自分よりも年齢を重ねた大人達がみんな
「謎の男」が発する
「謎の言葉」に涙を流し
「何か」を必死に求めている姿を
冷めた目で見るしかありませんでした。

汗をかくくらいの熱気と異様な光景に吐きそうでした。



まさにディズ○ーのナイトパレード。
顔を着ぐるみで隠したヒーローがみんなの前でパフォーマンスをして夢と希望を与えているのです。




人生で一番異様なパレードを見ました。


信者ビジネスの闇


ショータイムは約2時間ほど。
耳が割れるほどの拍手に送られ「先生」はセットの裏側へと消えていきました。


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ご祈祷会が終わると、名前入りの木札がもらえます。
もちろん高課金者は特大サイズ。



パワーをもらってハイになった参加者たち同士の撮影会が始まります。

参加者全員が何かを成し遂げたような清々しい笑顔と溢れる情熱を眼に込め幸福に満ちた様子でした。

背景には雲ひとつない白く輝く満月が大きく見えていました。

唯一残っていた当時の月の写真

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参加者60人×5万=300万
特別高額祈祷者約15人×10万=150万

総額450万

遠隔祈祷も受け付けているのでこれの1.5倍くらいはありそう。



名古屋からの帰りの新幹線の中でひとり、大人って何だろうと複雑な気持ちでした。

空いていたはずのお腹はいつのまにか空腹感がなくなってしまっていました。


お金で買える幸せとは




私自身スピリチュアルって結構好きなんです。
目に見えないものを信じています。

毎月家の近くの神社にお参りに行ったり、
自己啓発本とかもよく読むし、
引寄せの法則とか信じてるタイプ。
運が全てだとも思ってる。




それでもこの経験は異常としか思えなかったです。

「これはスピリチュアルではなくてビジネスなんだ」
とはっきり理解しました。

それと同時に「幸せは他人から貰うもの」ではなく
「自分の中の幸せを見つける」ことの再認識となりました。


まあ『お金で買える幸せの最高形態』と思えばお互いにwinwinですよね。
家族や友人に強要せず、身を滅ぼすまで溺れなければの話しですが。



※この記事は宗教を否定するものでは決してありません。宗教や信仰の自由を尊重します。


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