《東京日誌》丸の内が等身大になったころ
東京で生まれ東京で育った物書きmeiの、東京にまつわる日誌。
東京は愛せど何もない、と「丸の内サディスティック」は歌う。
東京で生まれ育ってそろそろ30年になるわけだけれど、これはなかなかに、真実だなと思う。
いや、東京には何でも、あるにはあるのだ。
その膨大な情報から、自分が本当に求めるもの、必要なものが見えてこないほどには。
この前友人が「スーパーは情報量が多すぎて、何がほしいか分からなくなって結局何も買わないから行かない」と言っていて、思わず笑ってしまった。
けれどスーパーを“東京”という街に置き換えると、みるみるうちに笑いが引いていく。
東京にいると「ほしいものを買いに行く」のではなく「ほしいものを探しに行く」生活になるように思う。
東京の最もたる東京駅…特に丸の内エリアは、その代表格かもしれない。
それでも私は、10代のころから丸の内に明確に求める場所があった。
ここから先は
604字
/
3画像
この記事が参加している募集
よろしければサポートもよろしくお願いいたします🕊いただいたサポートはクリエイター活動費として使用させていただきます。