《ヨーロッパ紀行》ミュシャの故郷プラハにて、ミュシャを辿る旅《チェコ》
10年前、六本木で開催された「ミュシャ展」でミュシャがデザインしたステンドグラスの写真を見た。
それはとても美しくて、でも他のどの作品とも違った雰囲気を纏っていたので、当時高校生だった私には強烈な印象として残った。
直感でいつか実物を見てみたい…と思ったのと同時に、そのステンドグラスがチェコのプラハ城にあることを知り「プラハに行く日なんて来るのかしら?」と夢物語のように感じていたと思う。
人生とは不思議なもので、それから10年後に私はチェコのプラハを訪れることになる。
もちろん行ったからにはプラハ城以外もミュシャのルーツを辿りたいのが、オタクの性。
今回はそんな強めの愛をこめて、紀行という名のラブレターを綴っていく。
世界で最も古く大きい城、プラハ城
まず向かったのは、本命である「プラハ城」。
「ミュシャのステンドグラスがある」という情報だけで向かったため、色々と驚くことばかりだった。
まず市内からプラハ城の敷地内までが、想像以上に遠いこと(階段の多さに悲鳴を上げながらなんとか登り切った)。
そして施設ごとにチケットが必要だということ。大聖堂内のステンドグラスを見るのにもチケットが必要だったので、「聖ヴィート大聖堂」と「旧王宮」、「聖ジョージ大聖堂」「黄金の小道」に入場できるチケットを購入した。
ミュシャがデザインしたステンドグラス
キリストがスラブ諸国を祝福している様子をイメージした、ミュシャのステンドグラス。
10年越しの再会に胸がいっぱいになり、しばらく目の前から動けなかった。
さまざまな教会に行ってステンドグラスを見てきたが、こんなに美しくて繊細で圧倒的な雰囲気を纏ったステンドグラスははじめてで、生きていたらこんなに素晴らしいことが起きるのか…と心が震えて止まない。
近くから、遠くから、何度も眺めて、プラハに来られて本当によかった、と改めて噛み締めたのだった。
スケッチから私物まで並ぶ、ミュシャ美術館
さて、こちらもプラハに行くからには絶対に行きたかった「ミュシャ美術館」。
街中にあるギャラリーのようなこぢんまりとした美術館で、リトグラフやスケッチ、ミュシャの私物や映像の展示などがワンフロアで展開されていた。
館内の撮影は禁止だったので、外観とおみやげの写真をご紹介。
アール・ヌーヴォー様式のプラハ市民会館
プラハ城と美術館のハシゴでくたくた…甘いものでも食べながら休憩したいな、とカフェを調べたところ。
プラハ市民会館のカフェ「Kavárna Obecní dům」が何やら素敵な雰囲気だったので、向かってみる。
メニュー表はミュシャ
席は自由なところに座らせてくれて、着席するとまずミュシャのメニュー表が目に飛び込んでくる。
ミュシャをめぐる旅にはぴったりのカフェだ。
ミュシャ作品が観られる、プラハのギャラリー&美術館
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