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当たり前を問い直す意外な機会をつくる

ライターのちゃんめいです。ファッション系メディアやオウンドメディアでのライター経験を経て2020年からは、マンガ情報サービス「アル」をメインに執筆テーマをマンガに絞って活動しています。

当面の目標は、漫画評やマンガに纏わるコラムの連載を持つこと。そんな目標に向かって、日々楽しみながらマンガをテーマに色々な記事を執筆しています。

昨年「アル」のライター勉強会で編集部の方と対面でお会いする機会があったのですがその際に

自分が記事を書く上で掲げているテーマは何なのか。文章を書く時に自分の芯を持った方が良い。

という助言をいただきました。例えるならば、自分が執筆する文章のキャッチコピーを設定するイメージです。

個人的には、ライターに求められていることは「その媒体に合わせた文体で求められている内容の記事を書く」ことだと思っていたのですが、それはライターとして至極当たり前のことで、加えて自分の中の「世界観」やぶれない「芯」になるものを確立することはライターとしてステップアップするにはとても重要なことだと思うようになりました。

マンガの記事を執筆する上で、私が掲げるテーマは何なのか。

...3ヶ月ほど自問自答し続けていたのですが、正直うまく答えがまとまりませんでした。

なので「餅は餅屋に」マインドで、新卒の時に大変お世話になった大先輩で今はアロマアーティストとして活躍している瀬間さんにご紹介いただき、個人の理念やブランドのネーミングやタグラインを設計されている加来幸樹さんに「自分が記事を書く時のテーマ(個人理念)」を言語化するセッションをしていただきました。

今まで出会えなかった感想や視点を届けたい

加来幸樹さんとのセッションは、なぜマンガ好きなのか、またマンガの記事を執筆してる時のやりがいなどをざっくばらんに1時間ほどお話しました。

そのお話の中で私が具体例に挙げた記事がこちらでした。

まず、『よつばと!』はマンガ好きの人はもちろんそうでない人にとっても、言わずと知れた大名作ですよね。「かけがえのない日常が...」とか「毎日が愛おしくなる...」と言ったフレーズは他メディアはもちろん、個人のレビューなどで既に世の中に出ている感想なので、絶対その切り口では書きたくないな〜〜〜という一種の天邪鬼的な気持ちが私の中にありました。

そして、『CLOUDMAN-さわれぬ日々』は、私が記事を執筆する前に既に大手のメディアがニュース記事にしていました。

当時、小沢健二さんの大ヒット曲「強い気持ち・強い愛」に乗せてこんなツイートをしているくらい、既に同じ題材で記事にしているメディアがあるなら違う視点を入れたい!なんて心の中で燃えていました。

そんなエピソードを加来幸樹さんとお話した中で見えてきたテーマがこちらでした。

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一般的に「このマンガは〇〇です」というレビューが浸透しているのであれば、同じようなことを私がわざわざ記事にする必要はないわけで。新しく記事を執筆して発信する以上、その当たり前となったレビューとは全く違う視点で作品の魅力を語りたいなと私は思うのです。

昨年くらいからそんなことをもやもや考えながら生まれたのが「『よつばと!』2年10ヵ月ぶりの新刊発売!単行本の帯のコピーから振り返る、よつばの物語」と「マンガ×実写×動画で描かれる『CLOUDMAN-さわれぬ日々-』心惹かれる理由とクラウドマン誕生の秘密」でした。

今回、加来幸樹さんに考えていただいた「当たり前を問い直す意外な機会をつくる」はまさにそんな思いが詰まっているのではないかなと思っていて、個人的にはすごく腑に落ちています。

「当たり前を問い直す意外な機会をつくる」ために、「企画力」や「ライティング力」がWhatとしてあるというわけです。あえてWhatがこのフレーズに設定されていないのもお気に入りポイントです。

でも、あくまで自然に楽しみながら

自分が記事を書く時のテーマが定まっていると、タイトルや文章の〆に迷った時に、ある種の指針にもなるので一つは自分の中で持っておくと良いのではないかなと思います。

でも、私が記事を執筆する上で根底にあるのは『最後の秘境 東京藝大 天才たちのカオスな日常』のこのコマだったりするのです。

今回設定したテーマも、時が経って執筆する媒体が増えたり、自分の置かれた立場が変わればまた変容するものだと思います。でも「マンガが好き」その情熱を糧にあくまでも楽しみながら最前線を走っていきたい、そう思いながら今日も私は記事を書いています。

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