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架け橋

その橋を渡らないと、辿たどり着けない場所があった。

最初にその橋を渡った時、どんな未来がそこで待っているのか、期待と不安をいだき、その橋を渡った。

真っ暗で何も見えない世界が、その橋を渡ると、一気に光りをまとった近未来的な世界に広がった。

橋を渡り終えると、また元の何もない、黒い木々が生い茂る世界へと戻った。

その橋から、30分くらい離れた場所に、私達が住んでいた場所があった。

自然豊かな場所、春には白い、Doogwoodハナミズキが咲き乱れ、夏は芝生の上に蛍が飛び交う、秋には木々の色は緑、赤、黄色と色を変え、すぐに一面銀世界の冬がやってきた。

野鳥や、リスや鹿などが生息するとても自然豊かな場所であった。

他の土地へ冒険へ出る時は、必ず橋を通過しなくてはならなかった、行きはどんな冒険が待ち構えているかとワクワクしてでかけて、戻って来る時は、我が家に戻ってきたかのように安心した気持ちとなった。

橋を渡る回数が増えると、私達はあと何回、この橋を往来することができるのだろうか?という気持ちにもなった。

この土地には永遠には住めない期限つきの仮住まいと分かっていた。

この橋は、私がアメリカで生活を送った、ケンタッキー州とオハイオ州を結ぶ橋だった。

山根あきら|妄想哲学者🙄さんの
青ブラ文学部のお題「橋」に参加します。

これは、私が8年間暮らした、アメリカの「橋」のことを書きました。

私の住んでいた場所はオハイオ州という場所で、8年間暮らしましたが、日本からは直行便はなく、どこかの経由地を経由し、ケンタッキー州にある、シンシナティ・ノーザンケンタッキー国際空港から、車で自宅を目指さすことが多かったです。

その時に必ず通る橋がありました。


ここからケンタッキー州


ここからオハイオ州


ダニエルカータービーアドブリッジ 通称マックブリッジへ


ヘッダーの写真は、マックブリッジ橋からのダウンタウンの眺めです、
夜になると、一斉に明かりがつき、昼間とはまた違った雰囲気の町並み、Downtownとなります。


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