#映画感想文002『ダークナイト The Dark Knight』(2008)
クリストファー・ノーラン監督の『ダークナイト』をIMAXで観てきた。
公開から12年経っているが、12年前というのは、もはや最近のことだという感じがする。
2008年公開当時、ライムスターの宇多丸さんも、興奮していたような記憶がある。
ヒース・レジャーが亡くなったこともあり、いつか、きちんと見たいとは思っていた。
今回、鑑賞して思ったことは、「音が最高!」ということだった。
もう、震動(振動)が体にくる、あの感じは映画館でしか得られないものであり、映画館に行く理由1位ではないかという気がしている。(『AKIRA』と同様の感想で、申し訳ない)
2019年公開の『ジョーカー』は、すでに見ているので、彼の悲しい存在理由自体は知ったうえで、見たことになる。
殺人、破壊、銃撃戦、カーチェイス、爆破、爆破、爆破の連続で、ゴッサムシティにはさすがに住めないが、アトラクション的な快感が徹底されている。主人公が間抜けだなと感じるシーンも何度かあり、チャーミングさもある。(脇を固めるのが、マイケル・ケインとモーガン・フリーマンって、どんだけ豪華なんだよ)
そして、このある種の暗さ、ノワール的な世界観が、世界中に求められているのだとしたら、それはそれで複雑な気もする。フィクションとして楽しんでいるだけなのか、日常に対する鬱積の捌け口となっているのか。作品はもちろんのこと、作品に惹かれる観客のありようも考えてしまった。見事に時代を映す鏡であったのだと思う。
そういった意味では、クリストファー・ノーランは大衆性と芸術性を両立させられるヒットメーカーとして、他の追随を許さない。次回作『テネット TENET』も楽しみである。映画館にちょっと遅刻して行ったら、劇場占拠シーンが流れていて、『ダークナイト』始まってるじゃん、と焦ってしまった自分が恥ずかしかった。しかし、あの予告編は長すぎやしないだろうか。
しかし、バットマンという存在も、2020年8月現在においては、感慨深いっものがある。『誰がコウモリを食べたの?』というドキュメンタリー映画が見たいので、誰か作ってください。
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