LOSER

慎ましく、伝わった銀線ぎんせんに己を魅せ
焼かれた傷跡も、天使の末裔まつえいたる誓い

切り裂かれる使徒しと、光を拒んで
愛情だけ貫いた路地裏の歌

流した涙も神に背そむくものなら
凍え出す身体も僕を罰するだろう
(首に嵌はめられた、十戒じっかいにキツく締め付けて)

廃棄はいきする糸車いとぐるま、怯え出す人形は
黒煙こくえんに自らを見て、恐れを抱く
姿も醜くなれば、死の元へ
旅立てるのか...

爪痕残す、深い心中に
燃ゆる炎の愛おしさ、思い知った

僕を殺して...杯はいにするならば良いだろう

貫けない糸雫いとしずく、薔薇色に染めるなら
この部屋から抜け出せない、秒針も君の物に
背中を穢すなら、それで構わない
イタズラな黒白こくびゃくを臨む

恐れならば、あの人に奪われた
本当の世界は見えぬよに、闇色やみいろごと染めて
声すらも届かない、地下牢で僕を愛でる？
それが正義と信じて...

細い棘、断ち切って懐かしさもない街へ
相反そうはんする愛情が痛みに変わる時まで
苦しみは歓よろこびに、最愛の劣情れつじょうに...
あの人が果てるまで、呪詛じゅそはまだ絡み付く

ただ、歌声だけが僕を護まもる為、あるのか

Ps.ヘル