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めぐる、1号/喫茶店は好きですか? 「びざん」こぼれ話

「めぐる、」創刊号の表紙にもなった『びざん』との出会いは、ひょうんなことからでした。
実を言うと、別のお店を下見に行く予定でした。
けれどもあいにくその店が閉まっていて、「じゃあちょっと行ってみようか」と足を向けたのが『びざん』。

両国橋商店街沿いの窓際の席に腰掛け、コーヒーをいただきながら創刊号の打ち合わせがてら店内の様子を観察。
常連さんがめいめいに時間を過ごしているのが印象的でした。
お会計の時にマスターや奥さんに軽く声をかけると、出てくるたくさんのエピソード。
「これはぜひ紹介させていただきたい」。
そう思って声をかけたのがはじまりでした。

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大きな窓にかけられたこのレースのカーテンは、先代の奥様が手編みで編んだものだそう。



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パリッとシャツを着こなす両国橋商店街にある『びざん』のマスターはこの店の3代目。
その年齢を聞いた時は、とても驚きました。
マスターの年齢は『めぐる、』にて。

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『びざん』の人気メニューのひとつ、卵サンド。
注文がはいるとひとつずつ丁寧につくられます。

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手早くスクランブルエッグを作るフライパンは取っ手が取れているけれども、「これが使い慣れとんよ」と奥さんのミヨ子さん。
隠し味にほんの少しウィスキーを入れています。


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60年以上、ほぼ毎日『びざん』に通う常連さんは95歳。
両国橋通りの賑やかだった時代のことをたくさんお話してくださいました。

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『びざん』のガラス戸を押して入ると、この愛くるしいクマが迎え入れてくれます。
お客さんからお土産でいただいたものだそう。


両国橋商店街にある『びざん』は、戦前からこの場所でお店を営んでいました。
『びざん』の原点は、アメリカ。
初代は明治後半に2度も渡米し、2代目はアメリカ生まれ。
今は3代目が奥さんと切り盛りしています。

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