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【更年期③通信】「更年期ビジネス」に役立つ情報まとめ。厚労省調査など

更年期世代に働く女性が増えたことや、メディアなどでも更年期に関する特集が組まれている中、「更年期ビジネス」に関するご相談を受けることが多くなった。
そこで、更年期ビジネスの検討に役立ちそうな、直近1ヶ月程度の「更年期に関するまとめ」を紹介するので、参考にしてほしい。

1.厚生労働省調査。症状自覚ありだが約8割が受診せず

厚生労働省が、更年期症状に関する調査を初めて実施。
40代・50代は症状自覚ありも、約8割が受診していないという結果が出ている。

更年期症状は、最初は「たいしたことない。病院へいくほどでもない」と忙しさを理由に放置しがちと推測。どのように「健康」「予防」に関する優先順位を上げていくのが課題かもしれない。

2.更年期の通院きっかけは、「かかりつけ医の紹介」

更年期の改善、緩和、予防のために通院のきっかけは、男女ともに「かかりつけ医の紹介」が圧倒的に多い。
男性は続いて「健康診断」がきっかけなのに対し、女性は「ネット検索」「同性の友人」がきっかけとなっている。

更年期症状についてヒアリングしていると、更年期症状に苦しんでいる間は、誰にも相談できなかったという話しを聞くことが多く、ひっそりネット検索したりしているのではないだろうか。

かかりつけ医が更年期症状を理解し、受診への後押しができる仕組みづくりができるとよいと感じている。

3.ナオミ・ワッツ。更年期障害「1人で歩む必要ない」

ハリウッドで長年活躍するイギリス出身の女優ナオミ・ワッツは、インスタグラムで更年期障害についてのコメントを発表。
「女性たちは我慢して対処すべきだという暗黙の了解のようなものがあった」と記している。

日本と同じく海外でも、まだまだ更年期障害については、タブー視されているが、ナオミ・ワッツは将来の世代のため、より健康的な基盤を作っていきたいと、自身の更年期障害について触れている。

4.40~50代女性8割超に「更年期の不調」

花王は、「更年期の不調に関する調査結果」を発表。更年期に見られる体の不調は、「腰や手足の冷え」(82%)、「疲れやすい」(80%)、「肩こり・腰痛・節々の痛み」(78%)が上位となっている。

注目すべきは、更年期の不調と仕事への影響。
「更年期症状が仕事に影響があった」と回答した人のうち、「仕事を続ける自身がなくなった」のが38%となっている。
自信をどう取り戻すのかが、課題を解決する鍵なのかもしれない。

5.「更年期休暇」取りやすく 厚労省に法整備求める

更年期の体調不良でも職場で休みを取りやすくするため、労働組合などが厚生労働省に法整備などを求める要望書を提出。

「生理休暇」もそうだが、制度はもちろん大事だが、文化がより重要と感じている。
特に大企業においては、「制度は立派。風土はない」という事例をお聞きすることも多く、国として制度を整えるのはもちろん、企業内でどのように風土を醸成していくかが、課題と感じている。

6.「更年期ロス」に関する調査レポートを公開

5月28日は「女性の健康のためのアクション国際デー」。国内外で女性の健康に関する発信が多くあった中、pluskampoから「更年期ロス」に関する調査レポートが公開された。

こちらでも、仕事に関する更年期症状の悩み1期は自信喪失。そして職場でほしい支援制度は「休暇制度」。自己肯定感をあげるソリューションが必要と感じている。

7.CBインサイツのフェムテック調査。更年期企業が8社

米国の調査会社CBインサイツから、フェムテックレポートが発表。カテゴリーとして多いのは、妊活・不妊治療領域ですが、更年期企業も8社紹介されている。

フェムテックのマーケットマップについては、2017年に同じくCBインサイツが約50社を紹介しているのが、一番古いものと記憶している。
そのときには、「更年期」というカテゴリーもなかったため、この数年で一気に市場が広がっている。

8.更年期障害 支える仕組みを

更年期については、どこに相談してよいのか。何科に行けばよいのかわからないという声を聞く。そしてすべての婦人科が更年期障害の治療に対応していくわけではないこと。
患者のリテラシーをあげていくことで、医療のリテラシーをあげていくための仕組みづくりが必要だと感じている。

9.男性更年期の真実

新型コロナの影響もあり、女性だけでなく男性更年期も注目されている。
知り合いの泌尿器科医に話しをきいたところ、男性更年期はLOH症候群という別名もあり、AMSスコアで点数化できる。
40代後半から増えるが、30代で受診される方もいるとのこと。
しかし、若い世代の半分くらいがうつ病のこともある。
鑑別する医療体制の充実が望まれていると感じている。

10.令和4年度版 男女共同参画白書

更年期からは少し離れるが、最後に紹介したいのがこちらの動画。
令和4年度版 男女共同参画白書が発表されたが、人生100年時代における男女共同参画の課題として、「女性の経済的自立を可能とする環境の整備」や「男性の人生も多様化していることを念頭においた政策」をについて言及している。

日本の家族と人々の人生の姿は多様化しており、昭和の制度ではサポートできない部分も出てきているのが現状。
更年期についても、社会情勢や女性のライフスタイルが多様化している中、制度や仕組みを見直す段階にきていると感じている。

【お知らせ】Femtech Community Japanミートアップ座談会

2022年6月23日(木)19:00~、オンラインとオフラインのハイブリットで、ミートアップ座談会を開催。

残念ながら渋谷のオフラインは満席ですが、オンラインは空席があります。

当日はファシリテーターを務めます。ぜひオンラインでお会いしましょう。シリコンバレーからもメンバーが来日するので、楽しみです。