「生きること」と向き合うために、「不安」と一緒に生きる
刻一刻と状況が変わっていく。
それにつれて、自分の心も移り変わっていく。
昨日、今日と近所の桜を見に行った。
今年の桜は格段に美しい。
毎年こんなに美しかったのだろうか。
それとも、その美しさに今まで気づかなかっただけなのだろうか。
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今、多くの人が「生きること」と向き合っている。
医療現場でこの瞬間、目の前の「いのち」と向き合っている人をはじめ、大切な人のために家に籠もり、じっと嵐が過ぎるのを待つ人もみんな、「生きること」と向き合っている。
そして、不安に押しつぶされそうになることも、私たちが「生きている」ことを表す大事な証拠。
"Only dead people never get stressed, never get broken hearts, never experience the disappointment that comes with failure. Tough emotions are part of our contract with life. " ~ Susan David
「死んだ人だけ、ストレスや心の痛みから逃れられるのです。失敗してがっかりすることも経験しなくていい。辛い感情を感じることは、人生を送る上での「契約」の一部なのです」と心理学者のスーザン・デイビッドは言う。
先週までの自分の感情は、まるでジェットコースターのようにアップダウンが激しくて、心が疲れてしまった。
不安になる気持ちを抑えて、あえてポジティブで楽しいことを考えてみたり。感染が落ち着いて、前よりももっと素晴らしい時代が来ることを想像してみたり。
身の回りで感謝できることを探してみたり。今、不自由を感じてようやく、当たり前の生活が「当たり前」ではなかったことに気付いた。たとえば、家という安全安心の場所があることや、かつて享受していた移動の自由。買い物に行かなくても、ネットで何でも欲しい物が手に入ることも。本当に素晴らしい時代で、有り難い、と。
しかし、無理矢理ポジティブになることには、それなりの代償が発生する。痛み止めを飲んで激痛を「無かったこと」にしようとしても、実際に痛みはある。そしてしばらく「幸福感」や「ポジティブさ」に浸ることができても、薬が切ると痛みが戻ってくるように、またあの不安が戻ってくる。
この「不安」を無かったことにすることは、できない。
もう、この「不安」と一緒に生きていくしかない、ということ。
そしてそれが、「生きる」ということ。
私の不安との付き合い方
「不安」との付き合い方は人それぞれ。
まるで何もなかったかのように振る舞うのも一つ。
誰かに不安な気持ちを吐露することも一つ。
そして、少しの間だけ不安から逃げることも一つ。
私は、不安と一緒に生きていくために、「意識的に不安になる」ことにした。
気付いたら携帯のアプリでニュースをチェックしたり、ご飯を食べたり歯磨きをしながら、テレビのリモコンに手が伸びていたので、
まずニュースアプリは削除した。テレビも、情報収集したいときだけ意識的に観ることにした。
危機感のあるニュースキャスターやコメンテーターの声が無意識に頭に入ってくると、いつの間にか危機感よりも、モヤモヤした不安の方が大きくなっていたことに気付いた。なので、情報だけを冷静に取り込むように心がけたい。
全く不安にならないのは難しいが、意識的に不安と向き合い、「何が心配なのか」「何か対策は打てるのか」を積極的に考える時間にしようと思った。
そして、4月一杯は外出が困難になる気がしたので、週一回のいつもの買い出しでは、計画的に2週間分購入した。食料の配達サービスにも加入した。
こうやって不安と向き合い、一つずつ解決していって、ようやく自然と前向きになり、この時間をもっと有効に過ごそうと思えるようになった。
まずは家にいることが長くなりそうなので、家のクオリティ・オブ・ライフを向上させることにした。ずっと欲しかったものや食器など、気にはなっていたがずっと後回しにしていた家のことに取り組むことにした。
あとは、今までやっつけだった料理や、お菓子・パン作りに専念し、レシピを作ることにした。昨日早速材料が届いたので、米粉でスコーンを作ってみた。手作りってやっぱりいい。
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5月に入ったとき、「不安だったけど、いい1ヶ月が過ごせた」と言えるようになっていたい。
不安を感じる自分をまずは受け入れること。
でも不安だけじゃない、他の日常の部分も大事にしてあげること。
今しか感じられない「生きること」を、自分なりに味わってみたい。
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