【実録】義父と認知症・その時私たち #4 受け入れたくないのは息子だけじゃない

もしかして認知症かも⁉︎……….
じゃあ、どうしたらいいんだろう?まだ違うかもしれないし、、、
でも知らんぷりしてるうちに大きな事件が起こってしまったら、という不安
介護職や医療職、プロに相談して、やっぱり検査を勧めてみよう

というところまで来た私たち、
義父本人は何にもしていないと言い張っているので、まずは義母に話してみることになりました。

これが、思いのほか超難関となるとは、思いもよらなかったです。

私たちは、義母も心配して、困った!困った!言ってくるので、検査にはすんなり同意すると思っていました。

でも現実には、

「そんなんあかんわ!」
「お父さん、病院嫌いやからね!」
「行ったってボケなんやから治らんやろ」と矢継ぎ早に
私たちに話す隙間を与えてくれませんでした。

場合によっては進行を緩やかにするお薬があるそうだから、と言えば
「今日はよく分かっとるよ」
「あれはあん時だけやわ」と返ってきます。

困ってるんでしょう?電話でも困ってるって言ってたよ、と言ってみると
「そうやに、こんなことするんやからあの人ボケとるに」と返ってくる。

車に乗っている時にパニックになって、人身事故を起こしてしまったら困じゃ済まないぞ、と夫が言えば
「お父さん車の運転は得意やからね。道は分からんくなっても事故は起こさんわ」・・・・
イライラしない、怒らない、と心がけようとしても、後退りたくなってきます。

道がわからんくなって、帰れなくなったら困るんじゃない?
「この間みたいにまた警察のお世話になるんやわ」

見つからなくて車の中で、、、なんて嫌だよ
「そん時はそん時やわ!」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
私と夫は、ため息もつけないほどの疲労感を感じているのが
お互いに分かりました。

義母が言っていることはアチャコチャで、
普段の会話もだいたいこうなるのですが、こんなに大事な場面でもか、、、
というガッカリ感が漂っていました。

こうなると、何を言っても義母が変わることはありません。
好きにしろ! と夫が言い放ち
困る困るって言うから考えているのに、もう困っても言って来るなよ!

こうなってしまうのは、だいたい毎回のことなのです。

眉間に皺を浮かばせている夫の顔を眺めながら、
そうだった、関わったらこうなるんだった
だから関わりたくなくなってしまうんだった
なのに、懲りずにまた、こんなことになっている自分たちにも
ガッカリ

そうは言っても事態が悪くなれば、
助けを求められることも、放っておけないことも
痛いくらいに分かっていて

その時のやるせない気持ちが、今から想像できるのに
私たちはこの義母の前に何もできないのか、という無力感に
気が重く実家を後にしたのを覚えています。

#1〜#4は今から4年前、2019年夏の間のことです。
もしかしたら、と思っていたのに何もできず
やるせなさを抱えながらも、日々を円滑に過ごすために
表面上はこの話を出さずに過ごしていました。


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