子どもの話に耳を傾けて
夜、家族でドライブ(という名の寝かしつけ)に行った時のこと。
海沿いの道を走っていたら、道路上に1匹の蟹が見えました。
すかさず、助手席に座っていた子どもが
「カニがいたね」と言います。
私と夫は「そうだね〜」と一言。
子どもは続けます。
「カニカニカニカニって言ってた」
え⁈
0コンマ何秒か、間があったと思います。
「え、そうなん?」
「びっくり!」
と私たちは笑いました(そして話題を流しました)。
子どもはケラケラと笑っていました。
子どもが言うことって面白いですよね。
大人では思いつかないようなことを言ったり、
はたまた突然大人びたことを言ったり。
カニの話をしていたあの時、最初は"また面白いことを言い出した"と思いました。
私と夫が話題を流したからから、それ以上カニについて何も言わなかった息子。
そのうちウトウトと眠りの世界に入っていきました。
シーンと静まり返った車内で、私はチクリとささった違和感に向き合って自問自答を繰り返していました。
どうして子どもの想像だって決めつけちゃったんだろう?って。
確かめようがないから?
子どもの不思議な言動は全て想像で妄想?
カニの声。
それは私と夫(つまり大人)に聞こえないだけで、実はモスキートーンのように、聞こえる人と聞こえない人がいる音だったかもしれません。
子どもにしか聞こえない動物の声があるのなら。
「カニカニカニカニ」(こんばんは)
かもしれないし、
「カニカニカニカニ」(急いで通るから待って〜!)
かもしれないし、
「カニカニカニカニ」(今日は月明かりが眩しいね)
かもしれない。
子どもが的確に説明出来ないだけで、大人の知らない世界がそこにあるのかもしれないのに。
だとしたら、もっとその世界について聞いてみたかったな。惜しいことをしてしまいました。
そしてやっぱり子どもの想像だったとしても、
「カニカニカニカニって言ってた」
と言われたあの時、
「カニさん言葉かな?」
「なんて言ってたんだろうね?」
と会話を膨らませて
「◯◯◯◯じゃない?」
と子どもの想像力をもっと膨らませたかった。
子どもとの会話って面白くて難しいです。
特に長男は最近「なんで?どうして?」と質問攻めなので、返答に困ることが多々あります。
疲れることもあるけれど、探究心を潰さないよう、一緒に考え楽しむ親でありたいと思います。
子どもが見ている世界を同じ目線で見れたら良いのに。
きっと私より鮮やかでカラフルで、いろんなことが不思議で面白い。
想像するだけで楽しい世界です。
このnoteを書きながら、大人になっても知らないことは沢山あるはずなのにすっかり探究心が薄れている自分にも気づきました。
不思議だと思ったことを調べよう。
どうして?を適当に流さないようにしよう。
知りたいを忘れないようにしよう。
ファンタジー小説が大好きで、アレックス・シアラーさんの本を読み漁っていた子どもの頃のように。私は心にファンタジーを持っていたい。
今度海に行く時には、積極的にカニさんを探す予定です。そして子どもと共にカニさんとの会話を楽しみたいと思います(笑)
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