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100mのバンジーを飛んできた。もう二度とやらない

megaya

もう、二度とやることはない。絶対に。
100万円を積まれても断る。

「バンジージャンプってテレビでよく見るし1回くらい体験してみるかー」

と軽い気持ちで望んだ自分を恨む。間違いなく人生で最大の恐怖体験だった。

橋の下の方にある青い部分から飛ぶ
飛ぶ前の瞬間。アルマゲドンのラストシーンみたいな顔してるな
そして大空へ

「もう絶対にやりたくない」と言ってはいるものの、死を覚悟するという希少な経験ができたのも事実である。おすすめはしないがやっておいてよかったとは思う。決しておすすめはしないが。本当におすすめはしない。

ここまで読んでそれでも「私は飛びたいんだ!!」と思っている酔狂な人のために、体験記をnoteを残しておこう。どんなことが起きて、どんな気持ちになるのか参考になるはず。

この記事を読めばバンジージャンプのすべてがわかる!!!


最後まで読むのめんどくさい人のための感想まとめ


  • 飛んだ場所は竜神大吊橋

    • バンジージャンプでは日本一の高さ

    • 料金は1万7000円

  • 飛ぶ直前まで「今からバンジージャンプする」という実感が湧いてこない

    • 非現実すぎて飛ぶ想像ができない

  • 受け付けしてから飛ぶまでがめっちゃ早い

    • 安全具をつけて説明されてからすぐ飛ぶ

    • 30分くらいで駆け抜けていくような感覚

  • 恐怖で記憶が飛び飛びになる

    • 飛ぶ直前に体重計っていたらしいけど一切覚えていない

  • 頭から飛び込まないといけない

  • 飛び降りてぶら下がった状態でやることが多い

    • ぶら下がった状態で足のテープを外したり、カラビナを自分でつけたりしなきゃいけない

  • やらなくてもいい経験だが、やっておいてよかったとは思う

  • 生きててよかった


現地に着いても飛ぶ実感がわかない


竜神大吊橋に着いて橋の上から景色を眺めても「これからこの場所で飛ぶ」という想像が一切できない。 

飛ぶ前の橋の上での余裕な姿

橋から飛ぶなんて非現実的なことすぎて、飛んでる自分の姿が一切思い描けないのである。そのため緊張や恐怖がなかなか湧いてこない。自分ではない誰かがバンジーするのを見学しにきたような気持ち。

ジェットコースターみたいに音がしたり、乗り物が見えたりした方が緊張感が生まれやすいのかもしれない。

寒いので防寒をしっかりしていこう

寒すぎて眼鏡が曇る

竜神大吊橋に行こうと思っている人に一つだけアドバイスするなら、「防寒だけはしっかりしていけ」ということだ。

100m超えの高台なので寒いし風が強い。顔と手足がとにかく痛い。薄着で行ったのは本当に失敗だった。

受付して準備して飛ぶまでが早い


受付が終わって安全具をつけて飛ぶまでが本当に早い。すべてが30分以内で終わる感じ。サクサクと進んでいく。

「では、この紐を自分で引っ張ってくださーい!」と元気よく言われた。
「今から100m飛ぶための命綱を素人に任せるの?!?」と初めて怖くなった瞬間
「安全具つけて上着を着ていいですよ」と言われたが、完全に露出狂の装備だった

あと、誓約書に「怪我も含めてエクストリームスポーツですよ!自己責任!!」みたいなニュアンスのことが書かれていて笑ってしまった。エクストリームすぎるだろ。

ここまでキャッキャとはしゃいでいるが、数分後にはこの顔になる
FXで失敗した人も多分こんな顔してる


直前で飛べなくなる人はほとんどいない


スタッフが飛ぶ場所まで連れてってくれる。
めっちゃ明るいお姉さんだった

歩きながらスタッフのお姉さんに話を聞いたのだけれど、直前で飛べない人はほとんどいないらしい。

「1日100人いて1〜2人飛べなかったら多い」とのことだ。2万くらい払ってるし、ここまできて飛ばない人もそんなにいないのか?

(後ほどわかるのだが、現地に行くと飛ぶしかない精神状況に追い込まれる)

スタッフ全員とにかくボケる


「いやー、飛んでる自分が想像できなくて」
とこちらが言えば、
「じゃあ紐なしでいっちゃいますか!?」
と軽くいなされ、

「これって怪我とかあるんですか?紐切れたりしませんか?」
と不安を見せると
「紐切れても大丈夫ですよ!下は海なんで泳げれば!」
と煽ってくる。

特定のスタッフだけではなく、誰と話しても同じように小ボケてくる。

現地に着くまでとにかく小ボケられた

これは終わったあとに気づいたことなのだけれど、スタッフは飛ぶ人を不安にさせないように明るい雰囲気をつくっているのだろう。

周りが明るいテンションで接することで恐怖心を直前までつくらないようにしているのだ。準備から飛ぶまでの時間が短いのも恐怖心を芽生えさせないようにするためなのかもしれない。


……いや、考えすぎかな。
普通に小ボケるのが好きな人が集まっている頭おかしい集団なのかもしれない。そもそもあんな高所で毎日働いて恐怖心がないこと自体が僕からすれば異常なことだし。

下が見えると一気に恐怖に心臓をつかまれる

橋の脇についてる階段から下に降りていける
ちょっと広いベランダくらいの空間がある
下が見える

一気に身体から恐怖心が溢れてきた。さっきまで頑丈な橋の上にいたのに、急に頼りない金網の上を歩かなければならない。いきなりカイジの世界観じゃん。

ガシャガシャと音がするたびに心臓が呼応するように飛び跳ねる。急に空中に放りだされたような感覚に陥った。呼吸が荒くなる。怖い。


落ちてから自分でやらなきゃいけない作業が多すぎて焦る

説明用の人形
飛び終わってぶら下がっている状態

バンジージャンプは飛んだあとに自分でやらなきゃいけないことがけっこう多い。

現地でいきなり説明されたので「え?やること多くない?」と驚いた。こっちは恐怖で頭がいっぱいの状態なのでパニックになる。拷問か?

飛び終わってぶら下がった状態から、以下のような流れで上にあげてもらうことになる。

  1. ぶら下がったまま足元についているテープを自分で剥がす

    • 頭が下になっている体勢を解除するため

  2. 途中まで引き上げてもらう

  3. バンジーの紐をつたってカラビナが落ちてくるのでそれを拾う

  4. カラビナを自分の胸の輪っかにつける

  5. スタッフにOKサインをだす

  6. 飛んだ場所に戻る

この説明をコンクリートの上でされたら理解できると思うが、今は金網デスマッチの最中だ。

こっちは恐怖に心臓を鷲掴みされている。説明なんて頭に入ってくるわけがない。

「俺、飛ぶ。俺、テープ剥がす。上、あげてもらう。俺、カラビナつける。上、あげてもらう」と語彙力が原始人になりながら反芻して必死に頭に叩き込んだ。だって覚えないと死ぬから。俺、生きたい。

頭から飛ばないといけない

「飛ぶときは頭から飛んでくださいね〜」と明るく説明された。江戸時代の拷問か?入水させる気か?

足からいくと紐に引っ張られて怪我をしてしまう恐れがあるそうだ。もう嫌だ。家に帰ってアンパンマングミ食べたい。

「飛ぶのをやめる」という選択肢が頭の中から消える


安全具をつけてからバンジーの説明を終えるまでは20分くらいでサクサクと進んでいく。気づいたら飛ぶ時間になっている。わけもわからずベルトコンベアで運ばれて箱詰めされていくお菓子もこんな気持ちなのかもしれない。

そして僕はここからけっこう記憶が曖昧である。

飛ぶ前に体重を計っていたらしいけど、恐怖で覚えていない
表情筋は完全に死にました。カメラ見る余裕もない
こちらの恐怖とは裏腹に作業は淡々と進んでいく

過呼吸になるんじゃないかと思うくらい、息は浅くなっていた。空気が吸いづらい。心臓が恐怖心を体現するように体内で暴れまわっている。寒さなのか恐れなのか判断がつかないくらい身体が震える。

「丸をつくって」と言われたので丸をつくる
「ピースしてください」と言われたのでピースする

脳みそが恐怖で支配されているため、スタッフの言われるがままである。指示されたことをただただ反復するだけの肉の塊になった。

マインドコントロールの状態に近いのかもしれない。恐怖でなにも考えられなくなると指示に従うしかない。

表情筋は先に飛び降りて死にました
目に生気がない

この精神状態になってしまうとスタッフの指示が絶対になる。恐怖心で思考が支配されているため、スタッフの言葉にすがるしかない。唯一頼れる神なのである。

こうなると「飛ぶ」「飛ばない」の問題ではなく、「スタッフの指示待ち」の身体になる。「怖くて飛べない」とかそういう問題ではない。

バンジージャンプはカルト集団にハマっていく気持ちを体験できる遊びでもあるかもしれない。

一番怖いのは爪先をだして、両手を離した瞬間


足場のギリギリまで歩いて両手を離したとき、人生で1番の恐怖に襲われた。視線が定まらずに視線がぐるぐると回る。心臓の音がなによりも響いて聞こえる。頭の中では、恨み、恐怖、後悔、懺悔など様々な感情が交差して一瞬で消えていく。

今、このときを思い出して書いてるだけでも手汗をびっしりとかいてしまう。写真見るだけで足元がゾワゾワして落ち着かない。

そして大空へ


恐怖で心臓をギュッと握られているため、正常な判断ができない

怖い、怖い、怖い。と頭では思うのの、淡々とものごとが進んでいく。なすがままである。

もはや「怖くて飛べない」という選択は頭にちっともなかった。「飛ばなきゃ終わらない」という思考にすり替わっていた。

テレビなどでは「ようやく決心して飛んだ!!!」みたいなドラマティックな編集されているが、現実では「はい、飛びまーす!行ってくださーい!」くらいの軽い感じである。

ボタンを押された家電と同じだ。スイッチを押されたから予定どおりに動くだけ。

ああ、早く終わりたい。はやくらくになりたい。らくってなんだっけ? 

音や思考、視覚などすべての情報がぐちゃぐちゃになって処理しきれなくなる。

そして係員の「バンジー!」という言葉が耳に飛んできた瞬間に、考えるよりも身体は動き、逆さまになって宙を舞っていた。

人生で一番叫んだ。

バンジーの位置から50mくらい離れた場所にいた同僚にもしっかり聞こえたらしい。

「山に絶叫がこだましていた。世界一でかい声だった」と爆笑された。

終わってからも恐怖


途中で説明したように、ぶら下がった状態でやることがたくさんある。

足のテープを剥がすためには、身体をくの字にしなければならない。落ちてくるカラビナを震える自分の手でつけなければいけない。

こんな状態で落ち着いてうまく作業ができるわけがない。もしここで気絶したらどうなるんだろうか。

早く地上に着きたい、それしか頭になかった。他になにもいらない。

人によっては余裕

一緒にいた同僚は余裕でずっと楽しんでいた

僕が怖がっているだけで、同僚はずっと楽しそうに笑っていた。なんなら「もう一回飛びたい」とずっと言っていた。正気か?

バンジーに畏怖の念しか抱けない僕からすればサイコパスの考えである。
笑顔で人を殺めるタイプのキャラだ。「あはは〜!もっと君の血を見せてよぉ〜!」とか言って戦いを楽しむタイプのサイコパス。

ちなみに余裕がある人だと初めてでも背面から飛ぶらしい。あたおか。

終わってから橋が怖くなった

下が見れない

バンジーを飛ぶ前は普通に歩いていたが、「この橋から飛んだ」という事実がでてきたことで恐怖の対象に変わった。一刻も早くコンクリートロードを歩きたかった。

というより、バンジーを飛んだことで高いところがより苦手になったかもしれない。

やらなくてもいいけど、やっておいてよかった経験


人生で「死ぬかもしれない」という経験はそうそうできるものではない。そして、それは年齢があがるごとに挑戦できる機会は少なくなっていくだろう。

日常が淡々としていてつまらないと感じた人は一度やってみるといいかもしれない。冒頭でも言ったが、僕は100万円を積まれても断る。それくらい怖かった。二度とやらない。

生きててよかった!!!!!!!!!


Podcastでもバンジーについて話しました



よかったら聴いてください〜〜〜!!


5年以内にやりたい今すぐできる100個のこと


バンジージャンプは↑の中のやりたいことの一つ。なんでリストにバンジージャンプなんて入れたんだ……

もし他になにか一緒にやりたいことがあったら誘ってほしい。ただし、そのときはバンジージャンプ以外でお願いします

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