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『海辺のカフカ』

1Q84→ノルウェイの森→騎士団長殺し→海辺のカフカという流れで走りきった3月。図らずして読書マラソンみたいな感覚を味わった。やりがいがあった!

4つ読んだ中で『海辺のカフカ』が一番好きだと思った。好きな順番で言うと海辺→騎士団長→1Q84→ノルウェイかな。物語のテンポ、リズムがよかった。登場人物が1人を除いてみんないい人だった。現実風のストーリーにファンタジー要素が介入してくる不意打ちみたいな”間”がすごく楽しかった。自然すぎて登場人物もビックリ、読者である自分もビックリみたいな。そういう臨場感みたいなものが味わえた。

主人公が15歳というのは今まで読んだ作品のなかでは初めての”子ども”という設定だけど、中身みるとこんな15歳いてたまるか!みたいな印象を受けた。チコちゃんに叱られるのチコちゃんは5歳という設定だけど中身は中年のおじちゃん。この主人公は15歳という設定だけど中身は30代くらいだろうか。他の作品の主人公と同じぐらいだという印象を受けた。


読書時に気になった表現。やけに印象に残った表現。作者はこのように人の記憶に残すような表現を狙って書いてるんだろうなぁ…と思うとなんだかここの表現数が多ければ多いほどなんか作者の意図通りに本を読んでしまった…という謎の敗北感がある。けど面白かったので書く。

「君はそれを避けようと足どりを変える。そうすると、嵐も君にあわせるように足どりを変える。」「僕は僕という入れ物の中にいる。」「安普請のアパートだ。」「二人はめいめいにウナギについて沈思黙考した」「~深い眠りだ。静かな大きなエレベーターで、ゆっくりと地の底に降りていくときのような感じだ。」「沈黙は耳に聞こえるものなんだ。」「死でさえもこれほど破壊的ではないはずだ。」「含蓄がある言葉だ」「ひょっとしてお前の脳味噌は寒天でできてるんじゃないのか」「無が増えたってわけだ。」

”カフカ”とはチェコ語でカラスを意味するものらしい。昔友人宅にカラスが住み着いてたことを思い出した。傷ついてたところを友人の家族が助けてあげて以来住みついたとのことだった。友人の家族もご飯食べる?とかカラスに聞いてたりしてわりと良いコミュニケーションをとっていた。なんだか懐かしい気持ちになった。

いったん目指していた村上春樹作品を読み終わった。読むぞリスト(https://note.com/meganenote/n/n499db66e9c62)から次読む本を探そうと思う。1か月わりと分厚い本を何冊も読んだので、読書する持久力みたいなものが付いた気がする。持久力があるうちに分厚めの本から読んでいこうと思う!

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