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2020/12/31

 大晦日になった。今年もこれで最後。年賀状書かなくなってからずいぶん気楽な年末になった。今年は、コロナのせいで実家にも帰らないので、長期休暇感がある。長閑。

 おせち料理は妻が仕事でもお世話になった「サノ松」さんに頼んだらしく、という訳で学芸大学まで取って来てね、と言われる。そういや昨年も幡ヶ谷界隈に取りに行った気がするが、年末恒例のミッション。まぁゲームやってるだけだと心象が悪いのだろうけど、年末にドタバタしたくないから先週めっちゃ頑張って片付けとんねん、と思いながら学大へ。

 どうやって行くんだろうと思ってググると意外と副都心線を使うと便利なようで、副都心線を使いこなせるとなんか玄人っぽいなと思った。副都心線はガラガラで、まぁ大晦日にそんなに外出する人もいないよな、と思っていたら、東京都の感染者数が1300人越えというNEWSが届く。いきなり桁変わったなぁ。年末、仕事納めた勢いで飲みに行った人が多かったのかなぁ、家で年越えないのかなぁ、などと思いながら、気をつけようと思う。

 車内は閑散としていたけれど、なんか上品なご婦人、年のころは自分と大して変わらないくらいの世代、って感じの人がいて、上品だな、と思った。コートの印象って結構強烈なんだなぁ、と思いながら、自分の身なりを顧みて、ダサいなぁ、と少し反省した。まがりなりにもファッションの仕事してるのに近年とみに無頓着なのは自覚している。そもそも買ってないし。

 なんてことを考えていたら、学芸大学駅についた。学芸大学には「マッターホーン」という有名なケーキ屋さんがあるらしくそこでのおつかいもサブクエスト的に追加された。バームクーヘンが有名なお店らしいのだけど、予約完売していて、クッキーとケーキを買った。「サノ松」は「マッターホーン」と逆方向なので再び駅前を通過しながら向かう。コッペパンのお店が美味しそう。蕎麦屋では年越しそばを売っていた。蕎麦を家で食べることはほぼなかったのだけど、今年は家で湯がいて蕎麦を食う、ということをしてみた年だった。たしか『ツィゴイネルワイゼン』の蕎麦食うシーンに触発されたのがきっかけ。蕎麦と日本酒。家でやるのもなかなか乙なもの。

 なんてことを考えていたら、「サノ松」についた。何でこんなにどうでもいいことを細かく書いているかというと、生き帰りの電車の中で滝口悠生『やがて忘れる過程の途中(アイオワ日記)』を読んでいたからなのかもしれない。

 まだ序盤なのだが、読んでいて非常に楽しい。序盤なのでコミュニケーションに苦労しながら、生活が始まっただけなのだけど、いま一つ周囲のメンバーのこともよくわからない、フォーカスの定まらない感じの日常が、いい。別にそこになにか感動的な物語があるわけではないのだけど、別にそれでいい。

 帰宅して風呂に入り、紅白を見ながら晩御飯を食べる。すき焼きを年末に食べる風習の家庭はどれくらいいるのだろう。自分の実家にはそんな決まりはなかったけれど、妻の実家はそうらしい。実家に帰らず自宅で年を越すのは長女が生まれた時以来かもしれないので色々新鮮な年越しなのだけど、日本酒をくいくい飲んでいたらいい気分になってきた。さだまさしが「奇跡 2021紅白バージョン」というのを歌っていて、何で一人だけ勝手に年越してんのや?と思った。紅白飽きる頃に日本酒も回ってきていい気持ちになって気がつくとトリになっていた。Lisaが鬼滅の主題歌を歌ってたところくらいまではしっかり見ていたはずなのだけど。

 NHKで除夜の鐘が鳴りはじめたので、なんかもう眠いし、寝た。今年は、あまり感慨の無い年越し。2021年もこの日記続けるのだろうか。まぁ自分が楽しいうちは続けよう。

自分の好きなことを表明すると、気の合う仲間が集まってくるらしい。とりあえず、読んでくれた人に感謝、スキ押してくれた人に大感謝、あなたのスキが次を書くモチベーションです。サポートはいわゆる投げ銭。noteの会員じゃなくてもできるらしい。そんな奇特な人には超大感謝&幸せを祈ります。