誰かが確かにそこにいる安心感
初対面の人や付き合いの浅い人と話すのが苦手だ。
一方で「人見知りは良くない」とも常々感じている。色んな人のいい所に気づき、笑顔で会話ができたら、今よりもっと楽しいこと・面白いことに出会えると思う。
しかし「たくさんの人と楽しく付き合えるに越したことはない。」と頭では分かっていても、やっぱり苦手なものは苦手だ。
人と交わることを心から楽しめる社交性のある人が心底うらやましい。
人前では社交的で遊び好きなフリをすることもあるが、基本、休日は人に会わずに家でゆっくり過ごしたい。
また、電車や飲食店の中で、知らない人がそばに座るのも苦手だ。自分のスペースを広く取りたい性分だから、外出にそもそも向いていないのだ。
【誰かといること】は好きではないが、【そこに誰かがいること】に安心感をおぼえる時がある。
一人でいるのだけど、孤独を感じない瞬間というか。
代表的なのはTwitter。自分は物理的には一人でいるし、オンラインでも特に誰とやり取りするわけではないのだが、Twitterには常にリアルタイムで誰かがいる。
この距離感がいい。
空を飛ぶ飛行機も良い。夜空でピカピカ光る旅客機が特に好きだ。自分からは旅客機が見えていて、そこには仕事中とか旅行中の色んな人が乗っている。決してお互いに交わらないのだけど、誰かが確かにそこにいる。それを感じるのが好きだ。
仕事を終えて自分の住むボロアパートに帰る際、外から部屋の灯りが見える。今日は珍しく5部屋の灯りがついていた。
おれの住むボロアパートは現在、6部屋が埋まっている。そのうちの5部屋の灯りがついているということはつまり、おれが帰宅したら全世帯が在宅するということだ。
ああ、おれが一番遅い帰宅となったか。ただいま。今夜も同じ屋根の下、それぞれ平和に過ごせたらいいですね。
そんなことを思う。正直、アパートの住人のことは誰一人知らないのだが。
誰ともわからない人だけど、そこに誰かが確実にいる。やはりこの距離感が好きだ。
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