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カナダと日本のゲーム開発現場の違い(アーティスト編)

今回はカナダと日本の両方で背景アーティストとして働いた事のあるAさんにお話を伺いました。
もちろん勤務会社によって大きく差があるので以下が事が全員に当てはまるというわけはありませんですが経験の一例として参考にしてください。


日本とカナダで雇用形態はどのように違いますか?

カナダでは基本的に全員正規雇用の正社員です周りの会社でも非正社員はあまり聞きません。
会社によっては契約社員として一定の期間を終えてから正社員になるスタイルがあったりと会社毎でだいぶ違う感じがしました。
私が日本を出る前に働いていた会社では正社員と非正社員で半々という感じでした。

マネージメントスタイル

カナダではタスクマネージメントをソフトで作業を管理しています。。
チーム構成が比較的フラット構成なのでアートディレクターの下に背景のリードがいてその下に背景スタッフがいます。
上からのフィードバックはカナダだと直接上司に話を聞いて直しを入れるという形なので比較的に早く作業を回せていると思います。

日本ではメールが中心私のいた会社では数年前にようやくタスクマネージメントのソフトが入ってきました。
チーム構成もカナダより縦長で何人か確認する人が居たので時間差でフィードバックがくるので直しが何回かに分かれる形になりました。

作業の違い

日本ではジェネラリストとして一定のエリアを背景を作っていました。具体的にはテクスチャー、モデリング、レイアウトはもちろんライティングも担当していました。
テクニカルガイドラインにメッシュのポリカウントは特に指定ありませんでしたが、テクスチャーの最大サイズと使えるライトの上限は決まっていましたが。ライティングが結構シビアでダイナミックライトはかなり限られました。テキスチャーはすべてユニークでシェアテクスチャーはほとんど使いませんでした。アーティストがサブミットした後、必要があればテクニカルチームがゲーム内で直しを入れるシステムで回していました。

カナダではモデリングを担当をしています。
完全分業制なのでモデリングしかしません、レイアウト、テクスチャー、ライティングそれぞれ担当のアーテイストがいます。
作業の流れとしてはレイアウト担当のアーティストからラフに作られたアセットをもらってそれをちゃんとしたモデルに直すという形で仕事をしています。テクニカルガイドラインは結構厳しくてポリカウントが多いとスクリプトに引っかかってゲーム内にサブミット出来ません。
テクニカルガイドラインは結構厳しくてポリカウントが多いとスクリプトに引っかかってゲーム内にサブミット出来ません。

同僚との付き合い

日本では飲み会が頻繁にあって強制参加ではないですが幹事から「みんが来るよ。来るよね?」みたいなプレッシャーがありました。
その前働いてた会社はもっと古風な感じで飲み会に出ないのあからさまに嫌な顔をされました。

こっちでは社外の付き合いはほとんどないです。プロジェクトごとのイベントと会社全体でのパーティーが年何回かありますが強制参加ではないです。

福利厚生

カナダの会社ではいろありますね。
会社によっては付属の保育園や社内に医療クリニックあったりとか、ランチケータリングと色々あります。

日本ではあまりそういう話は聞きませんでした。

残業

日本では毎日一時間、長いと4時間くらいでした。会社で上がってくとだんだん長くなってく感じで上司だと毎日朝帰りの人もいました。残業手当は出なかったので完全にサービス残業でした。

こっちではほぼないです。ここ数年間で二回くらいしか残業してないです。

給料

給料は日本の頃より貰ってます。アーティストの給料は日本よりカナダの方がいいと思います。


Aさんインタビューに応じて頂きありがとうございました。

最後まで読んで頂きありがとうございます。
ご質問、ご意見がございましたぜひコメントかツイッターでおねがいします。

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