複雑化したものをシンプルにしてみる
私は複雑なことが苦手であり、大嫌いだ。
過去には物をたくさん持ちすぎたことにより、家の中がどんどん複雑化し手が付けられない状態までなったことがある。
物だけではない。
結婚してから自分が一手に担ってきた家事は徐々に複雑化し、夫や子供たちが「ママのやり方があるから手を出せない」状況を自ら作り出してしまった。
例えば洗濯。
以前は用途に合わせて数種類の洗剤を使い分けていたため、自分以外の家族に洗濯を頼むとまず、
「どの洗剤を使うの？」
から始まる。
その他にも「柔軟剤ってどれ？」、「どこにどうやって干すの？」といった疑問が次々わき起こり、
最終的には「よく分からなくてめんどくさいからもうやらない。」になってしまうのだった。
料理にしても、大量のストックに溢れた台所には誰も足を踏み入れようとはしないだろう。
冷蔵庫なんかは最たるものだ。
開けてみれば所狭しと食材や作り置きが並んでおり、奥にあるものは取り出しにくい。
いつ開封されたか分からない調味料など、不安を感じるものまである。
このようにどの家庭においても、便利家電と呼ばれるものとセットになって複雑化した家事が付随しているのではないだろうか。
こうなってくると、果たして家電は“便利”なのか？と疑問さえ湧いてくる。
昨日紹介した稲垣えみ子さんの『家事か地獄か』の中でも、洗濯に関して「なぜお母さんが全員分を洗う？」と疑問が投げかけられている。
今まで稲垣えみ子さんやかぜのたみさんの暮らし方に憧れ、色んな著書や発信されているものを目にしてきた。
その度に頭に「そうは言っても家族がなぁ･･･」という思いがよぎるのは一度や二度ではなかった。
しかし、『家事か地獄か』を読んで稲垣さんが私の肩をガシッと掴んで言ってくれたような気がした。
「なんでお母さんだけが家族全員の洗濯物を洗って、家族全員の部屋を掃除しているの？」
家族が一緒に暮らしているからといって、なぜ家事を「分担」して、誰かが全員分のものをまとめてやらなきゃいかんのか。「効率的だから？」
(中略)
結局お母さん以外のメンバーは自分の後始末を他人に丸投げしてるんである。
自分自身、家事は嫌いではない。
外に出て働きに行ったり、学校に行く方が嫌いだ。
自分はパートタイムで働いていて、長時間時間拘束されているわけではない。
「家族もきっと嫌なのに外に出ているから」などと勝手に思い、その事に勝手に負い目を感じて、家事のほとんどを担ってしまっている。
家族全員の枕カバーや布団シーツを替え、風呂掃除やトイレ掃除、洗面所を磨き上げているとふと思うのが、
「私ってホテルの従業員のようだな」と。
夫や子供たちは外から帰宅して、部屋が綺麗になっていることも布団シーツが替えられていることも気づかない。
それは“当たり前のこと”だからだ。
お母さん以外のメンバーは全員がワガママな王様お姫様王子様状態、やりたい放題欲望全開。だらしなく欲望を垂れ流し、とどまることを知らない。
(中略)
このような残念な方々に取り囲まれているがゆえ、そのような方々の一方的使用人と化したお母さんの家事分担とモヤモヤ感はとどまることを知らないのである。
家族に対して特に恨みはないが、襲いかかってくるのが自分が“不調”の時である。
忙しくて家事がまわらないときや、体調が悪い時。
いつものように全てを一人で担うことができない時、
突如母という生き物は不満を放出する。
その時にやっと家族がオロオロと、不得手な家事に手を出すことになる。
そして全員が思う。
「普段からやっておけばこんなことにならなかったのに。」と。
私は数年前から“老前整理”をしたくなり(まだ30代後半だったが)、大量の物を処分し、あらゆるものにラベリングし、家族全員がどこに何があるか分かるように環境を整えた。
調理道具や食器も必要最低限まで減らし、使いやすく取り出しやすいようにした。
そうすることで夫は週末に料理を担当してくれるようになった。今では趣味ともいえる。
アイロンとアイロン台を取り出しやすくすると、夫と娘は自分のシャツをアイロンがけするようになった。
家事全てではないが、“自分のことは自分でする”が少しずつ浸透し始めている。
我が家は将来的に一家離散予定(真面目な話)。
それぞれが自立して生きていかねばならないのである。
そのために、家事に対して苦手意識を持たず、“生きるための必須スキル”として身につけていってもらいたい。
とにかく何事も複雑にせず、シンプルに暮らす。
誰もが日々、“幸せに暮らすこと”を願っているのだから。
「家事か地獄か」の帯に書かれてある、
『一人一家事。それで全員が確実に救われる！』に勇気をもらえますネ。(稲垣さん風)
今日も読んでくださりありがとうございました☺️
「家事か地獄か」についてはもうちょっと語りたいなぁ。
それでは明日もnoteでお会いしましょう♡
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