「仕事の軸」持ってる? ~年収100万アップ転職をした元営業職ワーママかおさんと考える
新卒から10年以上働いた会社を辞めて、大手企業に転職したワーママかおさん。数年間モヤモヤを抱え、自分が今欲しいものは何だろうと考え続けた結果、「お金と時間」だと気づいたそうです。時短→フルタイム転職で年収100万アップ、残業は大幅に減り、子どもとの時間や自分の時間も確保できているそうです。
転職するしないに関わらず、前向きに働くには今の自分の「仕事軸」が大事ですよね!
皆さんは、自分の「仕事軸」、持っていますか?
ミートキャリアではユーザーのかおさんの転職体験談を聞きながら「仕事軸」を考えるオンラインイベントを開催しました。当日は80名近い方に参加いただき、チャットでの質問にもお答え。後半では半年~1年後目安で転職を考えている方のための転職準備ワークもご紹介しました。そのレポートをお届けします!
ミートキャリアユーザー かおさん プロフィル
イベントはミートキャリア代表喜多村若菜が、事前に参加者から届いた質問を中心にかおさんにインタビューする形で行いました。
ミートキャリア代表 喜多村若菜 プロフィル
新卒から10年以上働いた会社を辞めたワケ
復職後のロールモデルを期待され
喜多村:新卒から10年以上働いた会社を辞めるのは勇気が必要だったと思いますが、なぜ退職を決意されたのでしょうか?
かおさん:私は社内で、子どもを産む前は「新卒で入って頑張っている営業女子」、産んだ後は「復職して頑張っているママ社員」として、会社のロールモデル的な役割を期待されていました。復職後は、時短なのに残業していたし、管理職でもないのに管理職のような役割もしていました。
なのに、評価されないことにずっとモヤモヤしていました。その後フルタイムに戻したのですが評価は変わらず、モヤモヤ。給料もすごく高いわけではないから、モヤモヤ。私、このままでいいんだっけ?と転職を考えるようになりました。
喜多村:時短でも残業があったんですか?
かおさん:当時、時短でも残業することで評価されると思っていた私がいました。長時間労働の会社にいたので、時間を投資することで評価されたいと思っていたんです。
でも、これは自分もいけなかったと思っています。断るとか、子どもと仕事の優先順位をちゃんとつければ良かったです。フルタイムに戻した後も、職場から「フルタイムだけど早く帰るヤツ」と見られている雰囲気を感じていました。
喜多村:それで、少しずつ転職の意志が固まったんですね?
かおさん:はい。でも、10数年いた会社を出るのは怖くて怖くて、2-3年悩み続けてやっと決断した感じです。
転職の軸は、書くことで可視化
「お金と時間」が高く、「管理職」志望は低かった
喜多村:転職軸はどのように決めていきましたか? 最初から優先度が高い事項があったのでしょうか?
かおさん:いいえ!何の優先度を高くすればいいか分からなくて、ずっと迷い続けていました。会社に全然認めてもらえない。でも会社を出るのは怖いし、社外で自分が通用するかわからない。会社の人たちはいいし……と。会社を出るリスクも考えて悩みまくった、ちょっとずつ考えながら決めていったという感じです。
喜多村:どんな風に決めていったんですか?
かおさん:私は、書いてみました。今の会社にいるメリットとデメリット、転職したらのメリットとデメリットを書き出して、どっちを私がとればいい?と考えました。
将来のことを考えるときりがないので、今、私が得たいものは何だろう?と考えると「お金と時間」だと気づきました。私はシングルマザーだったので、そこは大事でした。
また、私は当時、管理職になりたいと思っていましたが、なぜそう思うのかを考えたところ「世の中的にそういうものだから」というだけで、本当は管理職なりたいわけではなかった‥。年収を上げるには管理職になるしかないと、思っていたと気づきました。
喜多村:そうして、考えをそぎ落していったんですね。
バックオフィス職で知った新たなやりがい
営業職とは違う「スキルアップ」や「仕組化」を実感
喜多村:元々営業職が天職と思っていたというかおさんですが、復職後に就いたバックオフィスの職種で転職をされました。仕事軸のうち、「やりがい」についてはどう考えられましたか?
かおさん:新卒で希望して営業職に就き、天職だと思っていました。成果はダイレクトだし、クライアント(顧客)から感謝されるので貢献実感が得られる。それをやりがいに感じていました。でも、バックオフィスにきてやりがいが変わりました。いまは自分のスキルが上がることがやりがいになっています。
営業職は運によるものも多いですが、バックオフィスはやった分スキルも上がるし、施策もいいものができます。そして、自分の考えた仕組みで会社全体が良くなると貢献できていると感じています。顧客に振り回されることもなく、働き方としてはやりやすいです。
喜多村:営業時代のスキルも活かし、また違ったやりがいを得ているんですね。
かおさん:営業の時は私は営業しかできないと思っていたけど、バックオフィスもやってみればできました。きっと、使っている筋力が違うだけなんだなと思います。営業時代とはまた別の場所を筋トレしている感じです!
自分の強みは「持っているもの」から考える
喜多村:営業職からのキャリアチェンジにあたり、転職活動ではどんなスキルや強みをアピールしましたか?
かおさん:強みというと「秀でているもの」を思い浮かべますよね?でも、私は「秀でているもの」というよりは「持っているもの」と考えた方がいいのかなと思います。
「持っているもの」とは、自分が自然とできること、人から褒めてもらえることです。例えば、私はよく「元気だね」「明るくてすごいね」と言ってもらえますが、元気さや明るさは身に染みついてるから気づかないんです。
そして、職場で「なんであの人ってこれできないの?」とイラっとすることはありませんか?あったら、それが自分の強みです。私の場合、営業時代に資料作成や事務作業も人並みにできましたが、営業はできても事務作業が全然できない人もいて、見ていてイライラしていました(笑)。
喜多村:それが気付きになるんですね?!確かに、かっこいい言葉で強みを見つけようとしても見つからないですよね。
転職準備のためのワーク
喜多村:ミートキャリアでは半年から1年先くらいをめどに転職したいなと考えている方に向け、転職準備プログラムを提供しています。今日はそのワークの一部をかおさんとやってみたいと思います。
※転職準備プログラムは自己分析から転職準備が1つでできる「大人の自己分析プログラム」に生まれ変わりました。詳細はこちら
1.転職でどんなことを叶えたい?
かおさん:私の場合、叶えたかったことは「年収を上げる」「労働時間を下げる」で、他は捨てても良かったです。
2.いつまでに実現させたい?
かおさん:当時子どもが年中だったのですが、小1になる前にして転職しておきたいと思っていました。私と子どもが同時に新しい生活に突入するのはリスクだと思ったからです。
喜多村:はっきりお持ちでしたね!
かおさん:私はそれを見つけるのに2−3年かかりました。でも、自分の大切にしたいものを明確にするには、書いてみるしかない、考え続けるしかないと思っています。
最近、自分の「仕事軸」としてやってみたのが、優先度の5角形です。「やりがい」「お金」「労働時間」「人間関係」「将来性」の5つの項目のうち、今、優先度が高いのはどれか?を考えます。ちなみに私の優先度は、時間とお金。前職より上げることができたので、満足しています。その時々の最優先の2項目ぐらいが満たされていれば、他は別に低くてもいいと思えるようになりました。
喜多村:「お金」の優先度が高かったという事ですが、転職準備ワークでは給料について考える項目もあります。ちなみに、かおさんは転職時、給料交渉はされましたか?
かおさん:募集時点では●万円~●万円となっていましたが、前職の年収プラスオンで希望しました。エビデンスとして、「現職で私はもうすぐ昇格するので、●万円以下に下がることはあり得ない」と言って。私は現職に残る選択肢を残したまま転職活動をしていたので、強気になれました。
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書くこと、考えることで「仕事軸」を明確にしていったというかおさん。
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主に30代からの社会人を対象に、キャリアサポーター(カウンセラー)と1対1でメール形式のワークを通してやりたいことや強みを見つけるプログラムです。3カ月週1本のワークとキャリアカウンセリング1回がセットになっています。
※2022.2 テキストプログラムは「大人の自己分析プログラムに生まれ変わりました。注釈やプログラム紹介を追記しました。