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第162話 アヌンナキとレプティリアン


 かつて、“私”という魂が最初に地球に入植した頃。
地球創生のメンバーとして、“私たち”は地上を開拓し始まった。当時の私自身とは驚くべきことに、のちの世でアヌンナキ(※)などと言われるような存在だったらしい。
 その時のアカシックの多くはまだ私に秘匿されていて、具体的な様子まではわからないことも多々あった。だけどその中でも視えてきたこともいくつかあり、レプティリアンとはそんな当時、地球土着の爬虫類を遺伝子操作して生み出された者たちのようだった。


「要らないって言われたー。」

 幼い子供のような声で、わんわん泣きながらトカゲは私に訴える。

 彼らレプティリアンとは、今でも“一般的には”厄介とされる種族だろう。労働力として作り出された彼らは、『扱いづらい』、『凶暴性がある』、そして『人に幻覚を見せる力を持ってしまった』などの理由から、創生時の地球においても彼らへの考え方は議論の対象だった。一つは私のように、すべての命は尊いという考え方。しかし他には、自分たちが生み出したものが“駄作”であるなら処分したほうがいいといった声もあった。

 結果、総意として選択されたのは彼らの“駆除”。ある時までは世話をされていたレプティリアンたちからしたら、突然手のひらを返されて意味もわからず殺されにかかってこられては、その悲しみ、苦しみとは酷いものだったことだろう。

 存在自体を「要らない」と否定されたトカゲの意識体はこの時、私という魂の持つ愛、博愛に縋ったのだった。

 考えてみてほしい。
もしも自分が理由なく『要らない』と言われたのなら、それがどれだけ辛く淋しいことか。
 私はそれと同じことを言われて育った人間を一人だけ知っていた。それこそがスサナル先生、他ならぬもう一人の私だった。

……トカゲ。他の誰かがあなたに要らないなんて言っても、私にとっては“要る子”だよ。私があなたを守るから。私があなたを愛するからね。


 彼らが生み出された背景までをきちんと知ることで、誤解の種はなくなっていく。向き合った上での『処分が妥当』といった考えなら、その考え自体は尊重されていい。
 けれどもそれよりも、現代の精神世界のレプティリアンの扱いとは、知りもしないくせに右に倣えで勝手に駆除対象だと決めつけることに他ならず、そっちのほうが罪深いのではないかと思う。

 そして、このトカゲと出会えたことによって、かつてモヤッとしていた疑問がすっきりすることに繋がった。
 淋しさを“私”にこそわかってほしかったトカゲの膨張したエゴは、ある日の夢でスサナル先生の嫌な噂を吹聴するけーこに成りすますことに成功し、また、四次元の神々と私とを分断させて、私の守護を手薄にさせることに成功していた。
 それからまた、ハイヤーセルフの振りをして、私とヤマタ先生との過去世の関係を「兄妹だったのよ。」と言うことによって、危うく私は自分の心をヤマタ先生に盗られてしまうところだった。

 淋しさからかまってほしくて、気を引くために嘘をつく。レプティリアンの場合はそこに、何の天のいたずらか“幻覚を見せて信じ込ませる”という能力が載ってしまっただけで、やっていること自体はどこにでもいる人間のそれと変わらない。


 今、地上に蔓延している集合意識の闇の多くはこのレプティリアンたちのトラウマと深く絡まっていて、彼らを敵と見做せばこそ、彼らからもまた自分たちが攻撃対象としての憂き目に遭うことに繋がっていく。

 自分軸のない者が迂闊に飲まれることは避けたいので、ハイヤーセルフを意識しながら読んでいただければと思うのだが、
 “レプティリアンというものに対して同じ土俵に乗ることから脱し、幼な子を見るような高い視点まで来られるようになると、彼らはただ、不遇を訴えわかってほしく、僻んで(ひがんで)嫉妬して暴れることによって『甘えているだけ』なのだということがわかってくる。それは受け取り方によっては、『愛されたいのに愛され方がわからなく、素直じゃなくて不器用なだけ』だと取ることもまたできるのだ。”

 私は彼らとの再会を心から嬉しく思った。

……

「ひみー、宅配来たから受け取っといたよー。なんかモコモコした封筒。」

「ああそれ、開けてみていいよ。」

「えー、かわいいね。いい顔してる。」

「ああ本当だ!実物かわいいね。
トカゲー、一緒にいようね、大好きだよー。」


 あれからショッピングサイトを色々と探して、我が家にトカゲのぬいぐるみがやって来た。 
 この子の額をそっと撫でると、脳裏にはニッコリと甘えて笑う、トカゲの表情が浮かんだ。



※アヌンナキ……初期の地球に入植してきた宇宙種族たちで、性質も様々。多くは光。ただしそこからの派生で驕り(おごり)へと執着していく者たちもあった。
私自身、様々な惑星の思惑をそれぞれ背負い地球にやってきていて、様々な経験の末に人間として生きているので厳密に自己を元アヌンナキと定義することはできないのですが、一番平たく便宜的に呼ぶのには適しているので表題に用いました。


(参考)

第123話 『禁断』

第155話 『ミイラ取りがミイラ』



written by ひみ

⭐︎⭐︎⭐︎

実話を元にした小説になっています。
ツインレイに出会う前、出会いからサイレント期間、そして統合のその先へ。
ハイパーサイキックと化したひみの私小説(笑)、ぜひお楽しみください。

⭐︎⭐︎⭐︎

『闇は、あっていい。どんな魂も存在していい。』

それは私の普遍。

もしも自分に都合の悪い魂を排除したいと望むのなら、それは鏡として映し出された自己の一部を選り好みすることに他ならない。

その上でなお、理由が『レプティリアンだから』といった薄っぺらいものだけで彼らを卑しいと見るのなら、人種差別と一体何が違うのかと私は問いたい。

……

そして二人でこの事に関して話し合ったことはないのですが、けーこの場合、もし様々なデータ上駆除が必要と判断した場合は駆除派です。
(本人に聞いてないのに言い切れるというね。)

例えば、彼らを生存させた場合の自分たちとの共存率が何%低下して共倒れの可能性があるとか、この先何万年後に及ぼす影響だとか、いろんな観点から判断するのがけーこです。

で、けーこが凄いのは、実際の処分という汚れ役まで引き受けるところ。そこまで責任を負って、事に当たる人です。

さて。
寒いのでトカゲちゃんにもブランケットです。
クロワッサンみたいな胴から尻尾の部分は、首に巻くことができます。(だから何?笑)

明日のお話は打って変わり、ツインレイのメイン層であると思われる、片方だけ、あるいは両方ともが既婚というケース。
もしもお相手の配偶者と対峙することになったら、あなたはどうしますか?
私の場合を描いた明日のお話は、たくさんあるやり方のうちのひとつです。ご自分ならどうするか、ぜひ考えながら読んでみてくださいね。

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