見出し画像

ドイツ再ロックダウン

ドイツはいま再びロックダウンしている。

もとより観光目的のEU外からの入国ができないことに変わりはないけれど

今回の規制は

飲食店や多目的施設(スポーツジムや博物館、美術館など)の

営業、開場規制がメインで、

小売業などは感染防止策を徹底した上での

営業は許可されている。

今できないのはジムやサウナで汗を流したり、プールで泳いだり、

美術鑑賞や映画鑑賞、音楽鑑賞だ。

そしてイートインによる外食が禁じられている。

前回同様

持ち帰りやデリバリーのサービスは許可されている。

と言うわけで、

僕の職場でも寿司に限定して持ち帰りサービスを始めた。

再オープンして1ヶ月もたたずしてのロックダウン。

幸いにも

その期間に来店してくださったお客様からの

熱い要望もあり

私たちもその社会的意義を感じて始める事にしました。

利益を上げる、ところまではまだ程遠いけれど

喜んでいただけるお客様がいる限りは

それをやる使命があると感じています。



ところで 閑話休題

ドイツのコロナにおける社会保障は手厚く保証されていて良いね

と言われるけれど、

現実はそう甘くはありません。

レストランのサービス係(ウェイターやウェイトレス)は

基本アルバイトやパート勤務がほとんどです。

もちろん5つ星ホテルや有名店だと

サービスのキャリアを経て就職している人もいるだろう。

でも小さなレストラン(ほとんどがそうだけれど)は

短期労働やミニジョブ扱いがほとんどです。

彼らの給料は正社員に比べるとやはり少ない。

シフトに入れなければその分の給料は出ないし、

ビザによって働ける給料の限度額も決まっている。

そんな彼らの美味しい収入源は「チップ」です。

中にはそれで生活をしている人もいる。

もともとの収入額も少ないので、

国が保証する75%の給与保証では全然足りない。

仕事をしていないので、当然チップはない。

レストランもそんな彼らの給与保証ができるほど余裕はないので

せっかく集めたサービス係も

このロックダウン中に

他で働ける職場へと移ってしまう。

それも当然の話なのです。

彼らにも生活があるのだから。

次にロックダウンが開けて

再びレストランが開けられたとしても

どれだけのサービスが残っているのか

正直考えると恐ろしい。

飲食業は

料理だけあれば良いと言うわけでは

もちろんありません。

料理とお客様との橋渡しをしてくれる

「サービス係」がなければ成り立たないのです。

彼らは飲食業とっては血液みたいなものなんです。

今はそんな彼らのことを考えています。






いただいたサポートは今後の活動に有効に活用いたします!