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組織人事コンサルタントからメドレーのCoEへ。人事視点からグローバルへの挑戦

こんにちは。広報機能を担当するDesign&Communication室です。
メドレーはこれまでもM&Aによる事業拡大や、新中期目標でも海外売上比率の成長を掲げており、国内外で組織規模の成長・拡大が見込まれています。
その中でコーポレート組織はこれからの組織設計の思想として、自社開発とM&A、ローカルとグローバル、と全てのプロダクトを同一の統治が出来る状態を作るための「Global One」というコンセプトを掲げて活動しています。
通期決算説明会の書き起こし記事内にも考え方について記載がありますので、合わせてご覧ください

組織拡大を見越した設計思想としてのGlobal Oneを実装していくコーポレート組織はより推進力を高めるため、多くのポジションで積極的に採用中です。
そんな状況下で、組織人事コンサルタントとしてマーサージャパンで活躍し、今年からメドレーにjoinした高田さんに、メドレーのコーポレート組織についてお話いただきました。

話を聞いた人

高田さん
新卒でマーサージャパンに入社し組織人事コンサルタントとして活躍後、メドレーにCoE (Center of Excellence) グループ グループマネジャーとして入社


組織人事コンサルタントという仕事への目覚め

― 本日はこれまでのご経験も含めて幅広くお話を聞かせていただければと思います。まずは組織人事に関するお仕事に関わるきっかけから聞かせてください

新卒でマーサージャパンという組織人事コンサルティングファームに入社したのですが、その手前となる学生時代から日本の特徴的な組織や意思決定の構造に違和感を覚える機会がありました。優秀だった先輩が卒業後に中々意見が通らず苦悩していたり、発言者の属性や年齢、立場などが重視されて評価されている傾向にあることなどですね。これらは少しずつでも変わっていくべきだと感じていました。
就職活動は複数の領域を受けていたのですが、マーサージャパンが新卒採用を10年ぶりくらいに再開したのを見つけて、先述の課題感とが重なって応募し御縁があった、というのがきっかけです。

また、学生時代ドイツ、フランス哲学を研究していたことから組織や人といったテーマを扱っている点からも興味を持ちました。通常コンサルティングファームというと、ロジックや数字に基づいて物事を進めていく印象があると思いますが、その中でも合理性に還元されないヒトというテーマを扱うという点に自分のバックグラウンドから親近感を持ったのかもしれません。

― マーサージャパンに入られてからはどのような経験をされたでしょうか

特に印象に残っているのは入社後比較的早くにアサインされた経産省との研究会のプロジェクトです。名だたる企業のCHROの方々の熱い議論を毎月聞けたこともですが、彼らの議論に耐えうるマテリアルの作成とヘビーなロジをパラで処理する、最後はレポートの執筆も一部任されるなどメンバーとして貴重な経験ができました。
このときに経営と人事の近さを実感できたこと、人事という領域の全体感を把握できたこと、様々なCHROから本音ベースで様々な話を聞けたことは自分の人事に対するスタンスに影響を及ぼしていると思います。

その後は製造業の構造改革(カンパニー制組織から事業部制組織への転換、コーポレート機能強化に向けたロードマップ・課題特定、グローバル企業としてのCxOポジションの役割定義など)であったり、コーポレートガバナンス改革、HRメトリクスの設計など、たくさんのプロジェクトを経験して組織や人事に関する専門性とスキルを獲得できたかと思います。

組織人事コンサルタントから見た日本企業とグローバル企業

― 長く組織人事コンサルタントを経験されて人事特有のスキルといったものをどう捉えているでしょうか

コンサルティングファームの経験だけで語るのは難しいので、組織人事コンサルタントとして得られたもの、という前提ですが「組織・人事に関する専門性」と「コンサルティングスキル」は間違いなく挙げられると思います。プロジェクトベースという形式上、様々な領域のテーマを扱うことができますし、多くの場合において企画から考えて実装していくため、人事の主要なテーマについて体系的な知識を身につけることができます。人事的な仕組みは毎年作り変えるようなものではなく、こうした経験は貴重なものだと感じます。

コンサルティングスキルという点でも、日本で組織人事コンサルタントとして活動できたことは良かったと思います。

― 前職のファーム自体が外資系だと思うのですが海外でのキャリアなどは考えなかったのでしょうか? 少々意外でした。

日本と海外では労働市場のあり方や人材マネジメントの歴史上の違いなどもあり、向き合っている課題がそれぞれでやや異なっています。日本企業は、三種の神器に代表されるようなメンバーシップ型の雇用の下で人材マネジメントを行い、クローズな労働市場を形成してきました。なので、人事の考え方もどちらかと言うと企業内部の論理を重視しがちだった、それが外部環境の変化に伴い変革の岐路に立たされている。こうした課題に応えるためには、経営戦略とのアラインもそうですが、それに加えて個社ごとに築き上げてきた人事のポリシーや従業員との関係性、変革のフィージビリティを踏まえる事が極めて重要です。唯一解がない中で様々な課題・論点を整理し、現実的な落とし所を探すことが日本で組織人事コンサルタントに求められていることだったので、やはりコンサルタントとしての地力はついたと思います。

一方、海外(特に米国)では、労働市場がオープンで人材の流動性が高いので、人事的な仕組みは各社である程度似通っています。ジョブ型人事制度という言葉が流行りましたが、戦略や組織に基づいて人材を調達するので、人事制度も個社で大きく異なる点はあまりありません。そうすると差別化されるのは組織開発やエンゲージメント、採用、HRテックなどの領域になってきます。こうした領域はやはり実行が大事なので、どちらかというと企業内で人事として取り組みたいと思いました。

組織人事コンサルタントの知見を全体最適化したい

― 横断的な経験が増えてきて、これからどういったところに深みを出したいと考えたのでしょうか?

アサインにも恵まれて人事領域に関しては横断的にプロジェクトを経験できたので、これからはより深堀りをしていきたいと考えた時に、人事として実際に自分でなにかをした経験がないことに物足りなさを感じていたというのはあります。

加えて、組織人事コンサルタントとして様々な会社の人事の方とお付き合いしてきた中で、コンサルティングファームに知見が溜まった状態というのが全体にとって最適なのか、ということも考えました。
特にスタートアップに関しては、どうしても採用と組織開発の2つにウェイトが置かれるので、ネクストステージに向かうにはやはり制度、役員報酬、サクセション、L&Dなど、総合的な人事のケイパビリティが必要になってきます。一方、こうした総合的なケイパビリティを備える人材はまだ少ないのが現状です。なので、今後の日本全体の成長という観点からしても、スタートアップ側でそうしたコーポレートファンクションを支持する人材が一定必要なのではないかと思い、転職活動の際はスタートアップのアーリーからレイターまで見てました。自分でチャレンジしてみたくなった格好です。

― メドレーに興味を持っていただけたのはどのあたりからでしょうか?

メドレー自体は上場した時から知っていましたが、正直に言うとそこまでプライオリティが高くなかったというのが本音です。
人材プラットフォームをメインとして事業が大きくなっているのは把握していたので、最初の認識としては次世代のメガベンチャーでした。ただ、実際話を聞いてみて、スタートアップとしてグローバル企業をちゃんと目指していくという方針に関心を持ちました。

日本からグローバルに仕事をしたいと考えると大企業の海外部門を考えることが多いと思いますが、ある程度仕組みなどの元はありますし、活躍できる範囲が限られたり施策単位になってしまう。その点、自分でグローバルカンパニーを作っていくという経験ができるのは多分メドレーぐらいしかない。海外に対してグローバル経営をしっかりやっていこうというフェーズの会社もそんなにないですし、そこが決め手の1つだったかもしれません。

― メドレーのメンバーとの面談などでの会話だったかと思いますが、その際や入社後の会社の印象などはどうだったでしょうか?

今も一緒に働いているメンバーとのやりとりでしたが、ロジカルにコミュニケーションできるなというのは感じましたし、仕事の内容や進め方を聞いてる限りコンサルタントとしてプロジェクトワークをするのと近いやり方をしているんだなというのはすごく感じていました。
実際今業務していて、その印象は合っていると感じます。ドキュメントドリブンとして逐一文章に起こしてロジカルに整理をしてディスカッションを行うというのは、マテリアルを作る過程としてのコンサルティングワークに非常に似ていて、ここまでやっている会社は珍しいかなと思います。

入った後の印象として加えると1人あたりの見る範囲の広さですね。役割として役員メンバーと近い距離で一緒に働く機会が多いので、提案・承認のスピード感のためにも業務に対する専門性の広さ・深さも一定大事かと思います。
私は幅広い経験が強みになっていますので、会社として優先順位が高いタスクは素早く処理して、本来人事がやるべきことを早くやれるような体制を整えていくというのが私の直近のミッションだと思っています。

事業会社の人事としてグローバル企業を目指す

― ありがとうございます、広報チームからもサポートできることがあれば一緒に解決していきましょう。設計思想としてのGlobal Oneについても入社前後で議論があったかと思いますが、どのように捉えているでしょうか?

Global Oneについて私はすごくポジティブです。基本的にはM&A後、組織としてはそのままにする方針が多い中で、同じ会社としてグローバル経営をしながら一緒に成長していく、という方向性を打ち出している会社はあまり多くないので、それは日本企業の経営のレベルアップという意味でも必要なことですし、すごく良いと思っています。

実際に出来るかどうかというのは、これから向き合っていかなければならない課題ですが、ヘッドクォーターとしての存在感を示し必要な統制をかけていく、そのために必要な仕組みを導入するというのは、CoEや組織のミッションだと思いますので。そこは出来そうか出来ないかというよりは、やる、といった感じですね (笑)

― コンサルタントファームから事業会社へ、という変化から感じられるところはあるでしょうか?

一番良かったなと思うのは、組織の生々しさというか、そういったものを実際に感じられた点ですね。組織論的なセオリーなどはもちろん把握しているつもりではあるのですが、それが実際に入社してみて働いていると情報共有や情報が流れてくるネットワークが少し崩れるだけで、本当に仕事がしづらいなと思いますし、中で働いている人というのも一人ひとりが感情を持って動いているのでそのブレをどうマネージするか、など、その辺りの組織や人に関する生々しさはコンサルティングファームにいた時よりは感じるようになりました。

やはりファームに関しては個々の自律性というのが極めて高いので、会社として何かを整備するというよりは、個人で考えてきた内容を受けて議論するというそういう進め方だったんですが、そういう個人主義的なあり方と、組織としてパフォーマンスを出していくところにギャップがあるんだなと思います。

― これまでのお話にも出てきたところかと思いますが、最後にメドレーでチャレンジしていきたいことを教えてください

きちんとグローバルヘッドクォーターとして海外拠点からも信頼されるようなコーポレート機能を作っていきたいと思いますね。
企業あるあるなんですけれども、海外拠点のコーポレートスタッフが優秀というのがありまして。彼らは大学で教育を受けているので、一通りのことは知っているんですね。それに対して劣ってしまうケースがあるので、ヘッドクォーターとして求心力を保てるような水準のケイパビリティを揃えたいとは思っています。

もう1つですね、日系と外資のいいとこ取りといいますか、そういった組織マネジメントを実現したいとは思っています。報酬水準については競争力のある担保を維持しつつ、一方できちんとパフォーマンスを出してる人が遇されるカルチャーの両立ですね。
報酬水準としてはある程度担保しながらきちんといい人が集まってくる、そういうサイクルができる会社にしたいなというのがありますね。

この2つが実現できれば、十分これからの企業のロールモデルになれると思うんです。メドレーがそういった認知を受けられるような会社にする。私としてはそこを目指したいと思ってます。

― ありがとうございます。改めてこれから一緒によろしくおねがいします、本日はありがとうございました!

おしらせ

メドレーではコーポレート組織に関する様々なポジションの募集をオープンしています。実際に体験談を聞いてみたいという方はぜひ気軽にエントリーください!

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