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昨年の夏を忘れない。そして未来につなげるために。

来月、2月4日に冬季オリンピックがはじまります。
へんなもので、つい半年前にもオリンピックやったばかりだなあという感覚と、昨年夏のオリンピックが遠く過ぎ去った過去のように感じる気持ちが両方あります。
たった半年前、複雑な気持ちを抱えて、でも熱く応援したあの時間。ニュースでもSNSでも賛否両論、いろんな意見が飛び交ったけれど、今はもう「完了」マークをつけて収納されてしまった出来事のようにも感じます。

メディアパルでは、昨年に1冊、続いて今年の2月に一冊のオリンピック関連本を発売します。昨年の一冊は『ピエール・ド・クーベルタン オリンピック回想録』。近代オリンピックの創始者であるピエール・ド・クーベルタンが、いかにして近代オリンピックを提唱したか。そして彼が考えるオリンピックの理念とそのあるべき姿とは?
オリンピックのそもそもの理念を知る一冊です。

そしてこれから、2月15日に『2020+1 東京大会を考える』を発売します。編著は日本オリンピック・アカデミー(JOA)。これまでオリンピックと正面から向き合い、真摯に考えてきたJOAのメンバーが、未来に向けたレガシーとすべく、大会を検証し、総括する内容です。

新型コロナウイルス感染症の世界的蔓延=パンデミックにより、オリンピック史上初めて延期され、ほぼ無観客で行われた東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会。はたして開催してよかったのか、1年延期でよかったのか、方法はこれでよかったのか……。

日本オリンピック・アカデミー(JOA)は、国際オリンピック・アカデミー(IOA)傘下の国別組織のひとつです。日本の社会を反映する様々な職種の会員で構成されていて、オリンピズムの普及と浸透を目的とする特定非営利活動法人です。もちろん今回の東京2020大会にもいろいろな形で協力をしています。
大会が終了した後、「大会の評価を後世の歴史家に委ねるのではなく、自分たちが見たこと感じたこと行ったことを自分たち自身で総括して世に残し、オリンピックの発展に活かしたい」との思いが会員全員で一致したことが、本書の刊行につながりました。

本書の「刊行にあたって」より一部引用します。

 本書は、東京2020大会を特徴づける多様な側面について、それぞれに精通した専門家と実務家が描いた作品を一堂に集めたものです。当然、執筆者各自の信念や体験も多様ですので、皆それぞれ視点や表現も異なる多彩な意見の発表の場となりましたが、ここに敢えてそのまま載せました。

 ただ立場や意見が違っても、すべての執筆者を貫いている共通点はオリンピックの愛好者であるとともにオリンピズムの信奉者であることです。現状を憂いたり喜んだりしつつオリンピックの将来を真剣に考えその価値を社会改革にも活かしたいとの思いを共有しています。本書に掲載されている各執筆者の論考にもこのような思いが底流となっています。
 本書が東京2020大会のレガシーの一つとなって、今後のオリンピック・ムーブメントの発展に寄与する一助となれば幸いです。

P2-3「刊行にあたって」より

この本を読んで何か正しい解がでる、ということではないけれど、盲目的に肯定するのでも、一方的に否定するのでもなく、様々な視点で振り返って考え、その思考を残すこと。それは「本」というものが持つ力なのではないかと思います。なんとなく過去の出来事として通り過ぎてしまう前に、「原点を知る」「総括する」本を読んでみていただけたら嬉しいです。

<商品情報>
『2020+1 東京大会を考える』は2月15日頃から書店さんの店頭に並ぶ予定ですが、興味を持ってくださった方は書店さんへ事前にご予約いただけると確実かと思います。

書名:『2020+1 東京大会を考える』
編著:日本オリンピック・アカデミー(JOA)
発売予定: 2022年2月15日
定価:3,300円(本体3,000円+税10%) 
判型:四六判並製 
ISBN:978-4-8021-1065-5

書名:『ピエール・ド・クーベルタン オリンピック回想録』
著者:ピエール・ド・クーベルタン 訳:伊藤敬
監修:日本オリンピック・アカデミー(JOA)
定価:3,520円(本体3,200円+税10%) 
判型:A5判上製
ISBN:978-4-8021-1061-7


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