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魅力のある地域に若者は集まる!【持続可能な地域のつくり方 Vol.1】

みなさん、こんばんは。

今日で今年度の日程が終わり、大学生活も残り2年となります。

大学も後半戦に突入してそろそろ就職場所を本格的に考える時期になり、自分自身でも将来像を描きながら日々模索しています。

その中でも富山に残るのか、それとも地元の埼玉に戻るのか、はたまた全く別の土地を選ぶのか…。

自分の中でこれは結構大きな問題で、とても悩んでいます。
地元でキャリアを積んでいくなら早めに地元に戻る選択をするべきだと思っているんですが、臨床研修の制度も変化して、自分の目指すキャリアには何が最適なのか判断するのが難しいと思っているこの頃です。

さらには、たくさんの人と関わっていくなかで富山の魅力というのも感じるようになってきました。富山というコンパクトシティだからできること、地域の繋がりなどたくさんあります。

ちょうどこんなことに思いを巡らせているときに、
それに関連した本が本棚に眠っていたのを思い出し、引っ張り出して読んでみました。

それが、今回紹介する

「持続可能な地域のつくり方」

です。
(1、2年前に面白そうだと思って買っていたのにここまで読んでいなかった…)


この本は2015年9月の国連総会で全会一致で採択された

「我々の世界を変革する:持続可能な開発のための2030アジェンダ」
通称SDGs(Sustainable Development Goals)

をもとに地域づくりを考える本です。

SDGsと聞くと地球規模に聞こえがちですが、SDGsの17のゴールをさらに細かく読み解いていくと17すべてのゴールが日本の地域と深く関係していることが分かるので早速見ていきましょう!
(この書籍でのSDGsは、住民事業者行政職員など地域内外の様々なステークホルダーが自分の立場領域を超えて共に幸せな地域の未来を描きその実現に向けてみんなで協働して取り組むチャレンジとして定義されています。)


、、、と思って列挙してみたんですが、多すぎたので概略だけ…↓

1:貧困をなくそう
①子どもの貧困→一人親家庭の貧困率50%超え
②生活保護→生活保護受給者200万人超え
2:飢餓をゼロに
①食料自給率→先進国最低水準の39%
②農業→農家の平均年齢は66.4歳
3:すべての人に健康と福祉を
①超高齢社会→2060年には人口の約4割が65歳以上に
②健康寿命→男性は約9年間、女性は約12年間、生活に制限が
③社会保障費→(前回の記事参照
④介護人材不足
⑤認知症→認知症のある方は2025年に700万人超え
⑥生活習慣病→男性は約3割、女性は約2割が肥満
⑦医師・看護師不足→地方圏での小児科・産婦人科などの不足
⑧精神疾患→精神疾患は15年間で約2倍に
⑨自殺
⑩孤独死→10年間で約2倍に増える孤独死
4:質の高い教育をみんなに
①教育格差→世帯収入と子どもの学力に相関関係
②不登校・いじめ→いじめ、不登校ともに増加傾向
③発達障害→20年間で約4.5倍に
5:ジェンダー平等を実現しよう
①女性リーダー→民間企業の管理職、衆議院議員は10%未満
②仕事と子育ての両立→人口増地域で解消されない待機児童問題
③男性の家事・育児
④未婚化→2035年には男性の3割、女性の2割が生涯未婚に
6:安全な水とトイレを世界中に
①水不足
7:エネルギーをみんなにそしてクリーンに
①再生可能エネルギー→再生可能エネルギーはようやく15%超え
②原子力発電
8:働きがいも経済成長も
9:産業と技術革新の基盤をつくろう

①ワークライフバランス→年間実労働時間はアメリカについで、先進国中2番目の長さ
②非正規雇用→初職が非正規雇用の女性が4割超え
③AI・ロボット→約1600万人分の仕事がAI・ロボットに代替
④起業→日本の開業率は5.2%と先進国最低レベル
⑤インバウンド→訪日外国人旅行者数3000万人超え
⑥後継者不足→65歳以上の経営者が4割近く
10:人や国の不平等をなくそう
①人口減少
②地域経済格差
③LGBT→100人中8人が性的少数者
④障害者
⑤外国人労働者→外国人労働者は256万人
11:住み続けられるまちづくりを
①インフラ老朽化
②買い物弱者
③空き家→2033年には30%が空き家
④単独世帯化→2030年には一人暮らしが全世帯の3分の1に
⑤震災
12:つくる責任つかう責任
①フードロス→1人ご飯一杯分の食品が毎日廃棄
②プラスチックゴミ→リサイクルされるプラスチックはわずか4分の1
13:気候変動に具体的な対策を
①温室効果ガス
②ヒートアイランド→100年換算で約3度上昇
③ゲリラ豪雨・台風
14:海の豊かさを守ろう
①水産資源の枯渇→20年で漁業生産量は倍増。水産資源は危機的状況。
15:陸の豊かさも守ろう
①生物多様性→年間4万種ペースで生物が絶滅中
②森林と林業
16:平和と公正をすべての人に
①DV→約10年で3倍、増加するDV
②児童虐待→1週間に1人、子どもが虐待で命を落とす
③行方不明→年間3万人の若者が行方不明者に
④振り込め詐欺
⑤政治参加→下がり続ける投票率。若者の選挙離れは深刻
17:パートナーシップで目標を達成しよう
17番目のゴールはこれまでの16ゴールと少し毛色が違い、16番目までは地球と地球が抱える課題を示すものなのに対して、17番目はその解決方法を示したものです。
①コミュニティ→国際的に見ても、無縁化・孤独化が進む日本


ざっと挙げただけでもこんなにありますが、SDGsは意外と身近な問題と関連していることが分かっていただけたと思います。


これらを意識することが、まずは持続可能な地域をつくる土台となります。
この、持続可能な地域はSDGsのイシューマップと合わせて考えるとより理解が深まり(サイト参照)、これを整理することで見えてくる、
地域課題の深刻化・悪化を引き起こす2つのレバレッジポイント
(課題に関係する大きな障害、影響を与えている事象、状況改善の鍵を握る出来事。)
にアプローチすることが持続可能な地域を実現させることに繋がります。

その2つとは、

1:コミュニティの弱体化
地域内の人間関係が希薄になり、地域への愛着は低下が低下することで、進学・就職・転職などの人生の転機に地域外への転出の選択を後押しする。


2:若者の流出・地場産業の衰退
若者が地域を離れる理由は大きく2つ。
①前向きな理由:夢やチャレンジのため
②後ろ向きな理由:魅力がない
(②の理由は4つ。
1.コミュニティの弱体化により地域で魅力的な仕事に就くカッコいい大人との接点がない
2.日本社会全体で手や身体を使い手間暇かけて取り組む仕事への敬意が薄れていること
3.地域の大人たちが地域の仕事の魅力や素晴らしさを次の世代に伝えていないこと
4.東京という万能生命体の存在)

です。
この2つにアプローチするために持続可能な地域を4つの視点で捉え、これを本書の後半(実践編)で紹介しています。

今回も長くなりそうなので、
次の記事ではSDGs未来都市に制定された富山市を例に取りながら実践編を考えていきましょう!

それでは。

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