見出し画像

【登山】丹沢山『バカ尾根』での訓練


初めて北アルプスや八ヶ岳、それから富士山に登る予定がある方で、体力に自信がないという方には、先ず、神奈川県にある丹沢山の「塔ノ岳」で練習をすることをお勧めします。

丹沢山の塔ノ岳に登る登山道で、一番ポピュラーなのが「大倉尾根」です。
通称「バカ尾根」といわれています。
何故、「バカ尾根」といわれているかというと、バカみたいに延々と登り坂が続くからです。


丹沢山「バカ尾根」

登山口のある大倉バス停までは、小田急渋沢駅からバスで15分という便利なところにあります。
登山道は整備されており、難易度は低いのですが、体力は必要です。
標高が低いため夏は気温が高く、熱中症には注意する必要があります。

それに丹沢と言えば、一番の強敵がヤマビルです。
塩かヤマビル用の虫除けスプレーの持参は必須です。

塔ノ岳の標高は1491メートルですが、登山口である大倉バス停の標高は290メートルなので、標高差は1201メートルになります。

全長約7キロメートルの登山道で、コースタイムは登りが3時間40分、降りが2時間30分です。
ピストンすると6時間10分かかります。

登山道の途中では、いくつかの山小屋もあり、食事や水分補給、トイレを使用できるので安心です。
とはいえ標高差1201メートルもあります。
体力の限界を感じたら、無理をせずに早い目に引き返すべきです。
万が一、動けなくなってしまった時には、他人に迷惑をかけてしまうことになりかねません。


標高差1200メートル前後の登山道

「バカ尾根」と標高差がほぼ同じ、1200メート前後の登山道を紹介します。

北アルプス 「燕岳」(合戦尾根)

燕岳登山口の標高は1450メートルで燕山荘の標高が2704メートルなので、標高差は1254メートルです。
全長は約5.5キロメートルで、登りのコースタイムは4時間20分です。

北アルプス3大急登のひとつですが、整備された登りやすい登山道です。


八ヶ岳 「赤岳」(地蔵尾根)(文三郎尾根)

登山口である美濃戸山荘の標高は1760メートルで、赤岳山頂の標高が2899メートルなので、標高差は1139メートルです。
登山道は地蔵尾根と文三郎尾根の2つのコースがあります。
地蔵尾根の方が、梯子や鎖場が多く、難易度は高くなります。
コースタイムは4時間20分です。


「谷川岳」(西黒尾根)

登山口のある土合口の標高は746メートルで、山頂のオキノ耳の標高は1977メートルなので、標高差は1231メートルになります。
山頂の標高は2000メートル以下ですが、「西黒尾根」は日本3大急登のひとつで、登山道は鎖場の連続で、難易度は高くなります。

「バカ尾根」同様、標高が低いので夏場は暑さ対策が必要です。
しかし冬場は雪が多く、冬山の装備が必要で、初心者にはかなり難易度が高くなります。
コースタイムは4時間10分です。


富士山に登るには

私の場合、標高差が1000メートルを超えると、キツイ登山になります。

富士山の富士スバルラインの五合目の標高が2305メートルなので、標高差1467メートルとなります。

今年の夏も、富士山で体力がなくなって動けなくなったというニュースを何度か耳にしました。
富士山にはたくさんの人が登っているので、誰でも登れそうな気がしますが、標高差1467メートルはかなり厳しい標高差です。

「バカ尾根」に登る体力があれば、富士山に登ることは十分可能です。
自分の体力を試すという意味でも、本格的な登山の前に、「バカ尾根」を経験することをお勧めします。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?