谷川万次郎

主に読書に関することを書いてます。|小説・ノンフィクション・自己啓発・日本史・世界史|…

谷川万次郎

主に読書に関することを書いてます。|小説・ノンフィクション・自己啓発・日本史・世界史|登山|美術館|映画|

最近の記事

『レイアウトは期日までに』(碧野圭著)をオーディオブックで聴き終える。

碧野圭(著)『レイアウトは期日までに』という小説を、オーディオブックで聴き終えました。 オーディオブックで小説を聴き終えた後にいつも感じることは、「やっぱり紙の本で読みたかったなあ」ということです。 『レイアウトは期日までに』という作品は、特に強くそう感じました。 なぜかというとこの小説は、装丁デザインが題材になっているからです。 装丁デザインが題材になっている小説を、オーディオブックで聴くなんていうのは、本当に愚かな行為だったと反省しています。 本のデザインのことは、こ

    • 【2024年9月の読書記録】|8冊の本の振り返り

      今日から10月が始まり、「読書の秋」の真っ只中に突入します。 今月も、どんな読書生活になるのか楽しみですが、その前にいつもの通り、先月 (9月) に読了した本を振り返ってみたいと思います。 実は9月の初めに、不注意から足を捻挫してしまい、部屋で伏せっている時間が長くなりました。 その分読書量が増え、9月に読了した本は、オーディオブックで聴いた作品も含めて8冊となりました。 オーディオブックで聴いた作品を、「冊」という単位で数えるのは間違っているのかもしれませんが、私的には

      • 『虎の血-阪神タイガース、謎の老人監督』(村瀬秀信著)を読み進める。

        村瀬秀信(著)『虎の血-阪神タイガース、謎の老人監督』を読み進めています。 現在、「第3章:1955年の33試合」を読み終えたところです。 この本は、阪神タイガース(当時は大阪タイガース)の第8代監督・岸一郎氏について書かれたノンフィクション作品です。 岸一郎氏の監督就任時の年齢は60歳。 現在の阪神タイガースの岡田彰布監督が66歳であることを考えると、決して老人とは言えない年齢です。 しかし、当時(1955年)の男性の平均寿命が63.6歳だったことを考えると十分、「老人

        • 『話し方の戦略』(千葉佳織著)という本を読了。

          千葉佳織(著)『話し方の戦略』という本を読了しました。 世の中に「わたしは、人前で話すのが得意です!」と堂々と言える人はどのくらいいるでしょうか。 私の感覚では、大体8割くらいの人は人前で話すのは苦手だと感じているのではないかと思っています。 もしかすると、それ以上かもしれません。 人前で話すことが苦手な人は、できる限りそのようなシチュエーションは避けようと、普段から逃げ回っているのではないでしょうか。 そして不幸にも逃げきれずに、大変な目にあったという人も多いと思います

        『レイアウトは期日までに』(碧野圭著)をオーディオブックで聴き終える。

          『レイアウトは期日までに』(碧野圭著)を、オーディオブックで聴き始める。

          碧野圭(著)『レイアウトは期日までに』という小説を、オーディオブックで聴き始めています。 碧野圭さんの小説はこれまで読んだことがなく、オーディオブックで聴くのも初めてです。 碧野圭さんといえば『書店ガール』という、シリーズになっている作品がよく知られています。 2015年には、『戦う!書店ガール』というタイトルで、テレビドラマ化されました。 いつかは『書店ガール』シリーズを読んでみたいと思っていたのですが、まだ本屋さんで手に取ることができていませんでした。 その前に、au

          『レイアウトは期日までに』(碧野圭著)を、オーディオブックで聴き始める。

          『街とその不確かな壁』(村上春樹著)を読み始める。

          村上春樹(著)『街とその不確かな壁』を読み始めています。 2023年4月に発売された、村上春樹さんの最新作です。 阿部謹也(著)『ハーメルンの笛吹き男』を読んでいると、中世のヨーロッパでは、外的からの侵入を防ぐために、街を壁で囲んでしまうということが、珍しくなかったということが書かれています。 ハーメルンもまた、街の周りに壁を築いていたのでした。 そのようなことを読んでいると、ふと、村上春樹(著)『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』を思い出しました。 そして、

          『街とその不確かな壁』(村上春樹著)を読み始める。

          『わたしはヤギになりたい』(内澤旬子著)を読了。

          内澤旬子(著)『わたしはヤギになたい』を読み終えました。 著者がヤギ達と暮らす、4月から3月までの1年間を綴ったエッセイです。 ヤギと暮らすためのノウハウが、この本には詰まっています。 日本国内にヤギと暮らしている人はどのくらいいるでしょうか。 東京都会では見かけたことはありません。 マンションでヤギと一緒に暮らすことなんて、絶対に不可能であることは、この本を読めば納得します。 田舎に行っても、一般の住宅にヤギが繋がれている姿を見たことはありません。 最近ヤギを見たの

          『わたしはヤギになりたい』(内澤旬子著)を読了。

          『上田合戦仁義-三河雑兵心得⑨』(井原忠政著)を読了

          井原忠政(著)『三河雑兵心得』シリーズの9巻目、『上田合戦仁義』を読了しました。 これまで、徳川家の鉄砲大将として活躍してきた植田茂兵衛が、まんまと真田昌幸に騙されてしまいます。 そして、上田城攻めでは、思わぬ反撃をくらい、敗走させられます。 真田ファンの私にとっては、痛快な1冊でした。 最終的に天下を取った徳川家康にとって、真田家との戦いなんて、大した事件ではないのかもしれません。 弱い者が強い者に勝つには、まともな戦いをしては勝てません。 卑怯な手を使うしかないので

          『上田合戦仁義-三河雑兵心得⑨』(井原忠政著)を読了

          『虎の血-阪神タイガース、謎の老人監督』(村瀬秀信著)を読みはじめる。|岸一郎監督とは?

          2024年プロ野球ペナントレースも、いよいよ大詰めを迎えています。 我が阪神タイガースは9月23日現在、残り試合5試合となり、首位ジャイアンツとのゲーム差が2ゲームと、かなり厳しい状況に立たされています。 そんな盛り上がっているプロ野球中継を見終わった後に、村瀬秀信(著)『虎の血-阪神タイガース、謎の老人監督』という本を、読み始めています。 阪神タイガース、岸一郎監督について 歴史のある阪神タイガースに、岸一郎という監督がいたことをご存知でしょうか。 岸一郎氏は、195

          『虎の血-阪神タイガース、謎の老人監督』(村瀬秀信著)を読みはじめる。|岸一郎監督とは?

          『絵を見る技術』秋田麻早子(著)を読了。

          秋田麻早子(著)『絵を見る技術』を読了しました。 これまで、技術的なことはあまり考えずに絵画を見てきましたが、この本を読むことによって、基礎的な知識を知ることができました。 何事も、知識があった方が楽しめるのは確かです。 野球のルールを知らない人が、甲子園球場にプロ野球の試合を見に行っても、あまり楽しめないでしょう。 それと同じで、絵画の知識のない人が美術展に行っても、本当の意味では楽しめないのです。 私は、美術展に行ったとき、「もし、ひとつだけ持って帰ってもいいよ」と言

          『絵を見る技術』秋田麻早子(著)を読了。

          『上田合戦仁義-三河雑兵心得⑨』(井原忠政著)|第三章「上田合戦前哨戦」を読み終える。

          井原忠政(著)『上田合戦仁義-三河雑兵心得⑨』を読み進めています。 現在、第三章「上田合戦前哨戦」を読み終えたところです。 1582年3月に「天目山の戦い」で武田勝頼が自刃し、武田家が事実上滅亡しました。 そのわずか3ヶ月後、「本能寺の変」によって織田信長が討たれます。 そのため、徳川、北条、上杉に囲まれた旧武田領は一時的に混乱しますが、アドバンテージを握っていたのは、織田信長と同盟関係にあった徳川家康でした。 真田昌幸は、沼田城を巡って徳川家康と巧みな交渉を行います。

          『上田合戦仁義-三河雑兵心得⑨』(井原忠政著)|第三章「上田合戦前哨戦」を読み終える。

          『どうしてわたしはあの子じゃないの』(寺地はるな著)を読了。

          寺地はるな(著)『どうしてわたしはあの子じゃないの』を読み終えました。 第三章では、中学生時代の幼馴染が、30歳になって地元で再会します。 どこかにありそうな話ですが、描写と展開は、この作品にしかない物語となっています。 誰も他人と同じ人生を歩むことはできません。この世の中に、同じ物語は存在しないのです。 シェイクスピアの『ハムレット』には、人生は選択の連続であるという有名な台詞があります。 いつ、どこで生まれるかは、自分で選択することはできません。 都会に生まれるか田

          『どうしてわたしはあの子じゃないの』(寺地はるな著)を読了。

          『絵を見る技術』(秋田麻早子著)第5章:名画の裏に構造あり

          秋田麻早子(著)『絵を見る技術』を読み進めています。 この本は、今年の6月に買って本棚に並べており、気が向いたときに少しずつ読み進めています。 これまで、「フォーカルポイント」、「視線誘導」、「バランス」、「色」について学んできました。 そして、第5章では、サブタイトル『名画の構造を読み解く』にもなっている「構造」です。 「構造」と聞くと、とても難しくてとっつきにくいイメージがあります。 しかし、『絵を見る技術』では、実際の名画に線を入れた図で解説がされているので、すぐに

          『絵を見る技術』(秋田麻早子著)第5章:名画の裏に構造あり

          『365日でわかる日本史』(八幡和郎著)を、オーディオブックで聴き始める。

          八幡和郎(著)『365日でわかる日本史』を、オーディオブックで聴き始めています。 以前、『1日1ページ、読むだけで身につく世界の教養365』という本を買ったのですが、未だに「積読本」として本棚に鎮座しています。 最近、本屋さんに行くと、こういったよく似たタイトルの本が並んでいます。 「1日1ページ読むだけ」と聞くと、誰でも簡単に賢くなるような気持ちになります。 1年後には、教養で満たされている自分を想像するのです。 しかし、読書を毎日続けるというのは、そんなに甘いもので

          『365日でわかる日本史』(八幡和郎著)を、オーディオブックで聴き始める。

          『水車小屋のネネ』(津村記久子著)を、オーディオブックで聴いて、お蕎麦を食べたくなる。

          津村記久子著『水車小屋のネネ』を、オーディオブックで聴き終えました。 全16時間02分という長い作品でしたが、文字を読むのではなく、耳で聴く小説の世界を存分に楽しめました。 作品は、18歳と8歳のときに家を出た姉妹の、約40年間の物語です。 登場人物も、心があったかい人たちばかりで、物語を聴いている自分も、優しい気持ちになります。 タイトルの通り、水車小屋が物語の中心に存在します。 そして、ネネというのは、その水車小屋で飼われているヨウムという鳥の名前です。 このネネと

          『水車小屋のネネ』(津村記久子著)を、オーディオブックで聴いて、お蕎麦を食べたくなる。

          『陥穽ー陸奥宗光の青春』(辻原登著)|第二部を読み終える

          辻原登(著)『陥穽ー陸奥宗光の青春』の、第二部まで読み進めました。 1603年に徳川家康が開いた江戸幕府は、「大政奉還」により265年続いた体制が終わります。 そして、常に物語中心にいた坂本龍馬がこの世から去りました。 坂本龍馬の評価については、様々な意見がありますが、幕末という激動の時代を生き、多くの人たちに影響を与えた人物であることには間違いありません。 特に、彼の思想や行動に影響を受けた伊達小二郎(後の陸奥宗光)は、明治維新後に外交官や政治家として活躍をします。 こ

          『陥穽ー陸奥宗光の青春』(辻原登著)|第二部を読み終える