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【読書】『マグマ(真山仁著)』を読んだことを思い出した

スマートエネルギーWeek春2023

東京ビックサイトで行わていた、『スマートエネルギーWEEK春2023』という展示会に行ってきました。
思っていた以上に大掛かりな展示会で、会場はものすごい人で賑わっていました。
世界中の人たちが、これからのエネルギーについて真剣に考えて取り組んでいることを実感しました。
良い意味での、企業間のそして国家間の技術の競い合いとなっています。
このような展示会が行われていることを、なぜもっと日本のメディアは伝えないのかと思います。

この展示会を見て、昔読んだ真山仁さんの『マグマ』という小説を思い出しました。

真山仁著『マグマ』


この小説は、2006年に発行された作品です。
東日本大震災が起こる、5年も前でした。
正直なところ私は、東日本大震災が起こるまで、日本の発電についてはあまり関心はなく、電気が普通に各家庭に送られてくるのは、当たり前のことだと考えていました。
そして日本の原子力発電は、クリーンで、絶対に安全なものだと思い込んでいました。
それが、東日本大震災で一変してしまったのです。

その後日本では、太陽光発電が急激に普及し、至る所に太陽光パネルが設置されています。
しかし、これでけ太陽光発電が普及しても、やはり日本は火力発電に頼るしかありません。
火力発電に使う石炭を燃やすと、二酸化炭素が発生します。
天然ガスだと二酸化炭素の発生は抑えられますが、ご存知の通りの状況で、電気料金の高騰につながっています。

私は一時期、池井戸潤さんの小説が好きでよく読んでいました。
経済小説というか社会小説が好きになり、真山仁さんの小説もいくつか読ませていただきました。
真山仁さんの小説は、少し難しい作品が多いのですが、この小説はとても分かりやすく、そして現実性のある物語でもありました。

真山仁さんは、東日本大震災が起きる前から、そして東ヨーロッパでまさかの戦争が起こる前から、このような小説を書かれています。
まさに、未来を予言していたようです。

日本には、資源がないというのは、日本国民なら誰もが知っています。
私が小学校の頃から、日本は資源の無い国なので、海外からの輸入に頼るしかないと習ってきました。
そして、その輸入した資源を工場で加工して製品にし、海外に輸出することで成長してきました。
ところがある時点から、その工場は海外に移転していき、日本の得意とする技術力までが、海外に出ていくという、残念な経過を辿っています。

日本列島には、100以上の火山が存在しています。
火山には、地熱という途轍もないエネルギーが眠っているのです。
そのエネルギーを利用できれば、明るい未来が開けるのかもしれません。
残念ながら、『スマートエネルギーWeek春2023』には、地熱発電に関するブースはありませんでした。
正に足下にある、大きなエネルギーに、もっと注目をしてもいいのではないかと感じたのです。




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