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私達と一緒に『エコー』を勉強してみませんか?

コンプライアンス

コメディカルが超音波を扱う上で最も重要なこと
それは・・・『診断はできない❌』と言うことです。
あくまでも『診断』ではなく『評価』という解釈で取り扱いましょう👌


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エコー(超音波)とは?

ここですよね!まずエコーってなに?ってところですが…

その正体は「超音波」

超音波とは…「音」「波」の事です!

要するに見えません!
音が少し聞こえます!
(静かなところで機械の近くに行って耳をすませばやっと聞こえるレベル)

そして体に音の波を当てる事で、その跳ね返りを機械が読み取り、映像にするわけです。

動物で言えば「コウモリ」なんかが使ってます!

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超音波は「音」「波」なんで
音のでるものは基本的に超音波は出ているわけです。

『音』って『波』でできてますもんね。

↓こんなのを、昔に学校の理科とかでやりませんでしたか?

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これの『超』ってことは、この『音』『波』が非常に細かいもの。

って事で『超音波』って事になります。

音響インピーダンス

超音波を扱う上で間違いなく壁になる単語『音響インピーダンス』です。
簡単に表現するのであれば、組織の硬さです。
組織はそれぞれ硬さが違います。

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それがものに当たって跳ね返ってくるので、その音の返ってくるずれ(音響インピーダンスの差)を「白」「黒」に分けて映像として出してくれます。

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じゃあ実際にと言いたいところですが、その前に身近なもので試してみましょう。

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↑こうやってエコーの載せると↓

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こんな感じです!
(みかんはみかんのエコー像ですし、桃は桃の様なエコー像ですね!)
(でも、みかんと桃を分かってると、エコーでも十分分かりますよね!)

超音波は何に使えるのか?

ここで超音波の色々をご紹介です!

例えば、妊婦の方におなじみの「腹部エコー」「経膣エコー」↓!

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他にはドラマ医龍、コードブルーでおなじみの「心エコー」↓

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エコー画像で「赤」「青」っぽいものもありますね!

そうです、エコーは血流に関しては色をつけることができます!

と言うことで、

「整形」エコーとなると

整形の部分炎症等も含めて見ることができるわけです!

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要するに

「骨」「関節」「血管」「筋肉」「筋膜」「皮下脂肪」
を観察する事ができます。

※血流も見れるわけなんで、
骨とか筋肉の急性炎症なんかも「色」がついて教えてくれるわけです


超音波は実際どう見える?

以上のことを踏まえて、実際に超音波では組織がどう見えるのか模式的に表しております。

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実際の画像で確認してみます。
大腿部の超音波画像ですが、直筋と中間広筋は音響インピーダンスの差が少ないので超音波は深層に進んでいきます。しかし、大腿骨では音響インピーダンスが高いため深層に超音波が届かず反射し白い線が明瞭に確認できます。

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長軸とか短軸って?

超音波で撮像する上で必ず必要となってくるワード
それは・・・『長軸』と『短軸』です。
それぞれの用途に合わせて撮像方法(長軸・短軸)を使い分け撮像します。

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ここからは、画像を抽出するために必要なポイントを抑えていきましょう。

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プローブの持ち方

プローブの持ち方は超音波を撮像する上で最も影響ある部分です。
下記の動画にまとめています。

プローブの種類

プローブの種類も合わせて確認しておきましょう。
基本的に運動器で扱うのはリニア型コンベックス型です。
プローブは違えど基本的な持ち方はどれも一緒です。

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異方性(anisotropy)とは?

入射角=反射角という観点から・・・
プローブから出力された超音波は反射して戻ってきて画像となります。
この戻ってくる超音波が少なければ画像は鮮明に撮像できません。

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明るさ(ゲイン)を調整する

明るさは暗すぎても明るすぎても画像が上手く撮像できません。
撮像しやすい様に意図的にあげることもあります。

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フォーカス(ピント)を調整する

フォーカス・・・いわばカメラでいうピントです。

カメラでピントを合わせるのと同じです。

撮像したい部位(組織)の深さにに合わせることでより鮮明画像を撮像できます。

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表示深度(depth)を合わせる

表示深度を合わせる事をデプス(depth)の調整と言います。

カメラで例えるのであれば『ズーム』です。

近す(浅い)ぎても遠す(深い)ぎても上手く撮像できません。
超音波で撮像する上では、組織を全体的に撮像することもあり、逆にピンポイントで撮像することもあります。

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このデプスの調整にぴったりなことわざがこちら↓↓↓
本来は・・・『木を見て森を見ず』だけれども超音波の際に意識することは
木を見て森を見る・森を見て木を見る
その組織と周辺をしっかり観察することが大切❗️❗️
つまり両方意識しましょうということ。

減衰とは?

超音波は減衰といって遠くなればなるほど弱くなります。
拡声器を想像してください。
同じ声量でも1m近くと20mでは聞こえ方が違いますよね?
1mなんて近くで聞いたらたまったもんじゃありません。

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減衰は周波数によって異なります。
周波数が高いプローブは表層の撮像に優れているため減衰が強くなります。

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後方エコー増強

血腫や水腫の深層では高輝度に撮像されることがあると思います。
これは『後方エコー増強』と言います。
この場合、注意しなければいけないことがあります。
それは輝度が高いと組織が硬いということにはならないということです。

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音響陰影(acoustic shadow)

acoustic・・・・・音響
shadow・・・・・陰(かげ)
例えば下図(右上)のようにボールに対して光を当てた場合ボールの後ろには影ができます。超音波でも同様で硬い組織の後ろにはができます。

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各組織の見え方~筋~

エコー撮像する際にランドマークになることが多い骨の特徴です。

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各組織の見え方〜筋〜

筋は描出する頻度が多い部位ですが
しっかりと筋と筋の間(筋間)を見極めないと
「どれがどの筋?」となることが多いのです。

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特徴をしっかりと理解しましょう。


各組織の見え方〜腱〜

比較的撮像することが簡単な"腱"です

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各組織の見え方〜靭帯〜

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しっかいと撮像できているか、
プローブをあてる角度や方向を確認することがポイントです。


各組織の見え方〜関節軟骨〜

エコー初学者の頃は
"軟骨が水分を多く含んでいること"を忘れていて
『Low echo(低エコー)になているから異常だ』 と思うことがあるかもしれません

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各組織の見え方〜線維軟骨〜

線維軟骨でエコー描出することが多い"半月板"

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各組織の見え方〜血管〜


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動脈は潰れないのではなく潰れにくいということを念頭に置いておいてください。

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各組織の見え方〜神経〜

fascicular pattern
超音波診断機器の向上により細部まで撮像できることが可能に・・・
最近注目されている末梢神経です。

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超音波を使い組織を同定する

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超音波を使って組織を同定するためには、
位置関係構造収縮等の特徴から誰が撮像しても同じ像を得るためには
ランドマーク(目印)が必要です。

実際に組織の損傷等が起こっているとこのようなランドマークがないと
正確な撮像ができなくなります。

特徴が多ければ多いほどその組織は同定しやすいため

やはり解剖学が大切になってくるのです👌

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実際の臨床場面では?

 まず『リスク管理』『即時的』に行う事ができます↓

検査とのタイムラグがないので、即座に対応と評価ができます↓

運動器診療における鑑別評価、組織の動的評価も行えるので、
介入方法の模索や検討、解釈を行える様になります。↓



最後に




【構造は機能に従う。あるいは機能は構造を生み出す】
理学博士、生物学者 Frederic Wood Jones 氏より

【はじめはとても難しいことも、続けていけば簡単になります。】
ヘレン・ケラー氏より


『運動器エコー』『オンライン』で学びたい人が集まる場所。
それが『運動器エコーカレッジ』です。

あなたの参加を、私達は待っています。

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