詩『炎の揺らめきを残像に変える罰則』

他人の火を

吹き消すなんて

立ち入りを

禁じられた領域。

他人の火を

煙へと

追い込めば

まれ

その傲慢ごうまんごと

煙へと

誘い込む

気紛きまぐれな

法律。

憎しみや

悲しみを

羽織はおった

穴の開いた

背中。

人に

死を手渡すことを

禁じながら

人から

生を奪うことを

同意なく許す

バイブス。

流れた血を

集めて

また

人の形に

整えようなんて

色合いに

釣られ

海と空を

入れ替えるくらいの

沸騰ふっとう

純白の魂も

漆黒しっこくに染める

赤い鮮血。


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