詩『ひとを笑わせる仕事』

奪いに行く

笑い声。

空が

急に

泣き出しても

地球の底力に

地面が

ゆがんでも。

ひとを

笑わせる仕事。

つなぐ手が

昨日

離れても

好きな人の声が

さっき

二度と聞こえなくなっても。

春風に

手を離した

桜の花びらのように

地面をいろど

たくさんの人。

おぼれるほどの

称賛しょうさん

たくさんの

相手側の魂を

大きな空に

返したから。

私を見て

あとに続いた人も

いただろうか。

奪い合う

笑い声。

そんな未来には

行きたくない。


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