詩『対ヴィランのつくり方』
魔王から
有能な未来を
奪い返すため
靴紐を
眠りから覚ます
勇者。
行き先未定な風が
通り抜けるついでに
撫でる、
魂を
地上に
繋ぎとめておく糸。
激闘と
混ぜ合わせて
勇者の糸を
緊張から
解放した
魔王の使徒。
怒りを
種火に
燃え盛る
民衆に対し
跪く
復讐。
大衆伝達の
手を借りて
周りの早い
火の手。
億の風を
束ねて
吹き込む、
右も左もわからない
煽動。
消火も
憚るほど
群生した
火の粉。
その土地と時代が
選出した
新たな
勇者。
ここまでが
脚本でも
足元なら
既に
烈火。
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