株式会社メルカリを退職しました。
昨日2022年2月28日をもって、3年8ヶ月勤めた株式会社メルカリの退職しました。
「会社が130%で成長していたら、いくら自分が頑張ったとしても130%以下の成長率だと、その会社での成長率は100%以下になってしまうんだよ。」
社会人になって教えてもらった、一番印象に残っているこの言葉。
メルカリに上場するタイミングから参画し、約4年在籍して、最も肌で感じた「バリュー」をあとから振り返るいい機会となるように、感謝の気持ちを込めて退職エントリを書くことにしました。
ちなみにこれは、僕より3年ほど早く辞めた中高の同級生でもある@kyosu_keの退職エントリの形式を参考にさせていただきました。
なぜメルカリに入ったのか
メルカリに入る前は、株式会社キャリアデザインセンターに勤務。新卒で入社し、最初の2年は新しく立ち上がった横浜の営業所にて主軸事業の求人広告営業をしていた。営業時代は売れず、辛い思いをする日々。
なんとか乗り越えた3年目からは派遣事業を営む子会社の事業企画を担当することに。人数が大きな組織の中で、貴重な経験を積ませていただけたことに感謝する日々が続いた。
事業企画として、経営や事業部へのレポーティングを効率化するためにExcelでマクロやVBAを必死に覚えた。これらを仕組み化することに奮闘していたのだ。
そんなとき、とあるイベントの案内を見つけたのである。
それが2018年頃、たしか「“攻めるバックオフィス”としての立ち位置を考える〜」的なイベントだったと思う。
"攻める"といった前向きなキーワードにまんまと引き寄せられるように、「どれどれ、どんなExcelの使い方をしているのか聞いてやろうか」と参加を申し込んだ。しかし、イベント当日はバックオフィス云々の前に、会社の根本的な仕事の考え方に感銘し、激震が走った。浅はかだった自分を、今でもよく覚えている。
プライベートでは、時間捻出のために、会社と繁華街(渋谷・新宿)の近くに住もうと3畳の小さな部屋に住んでいた。そして狭いゆえ、あまり物を溜めておけず、当時からメルカリのサービスにはかなりお世話になっていた。振り返れば、当時から会社やサービスには少し親近感を覚えていたのだと思う。だがそのとき、僕はまだ何も知らなかった。メルカリが設立4~5年目、できたばかりの「スタートアップ企業」であるということを。
2018年当時、在籍していたキャリアデザインセンターは設立25年目。とあるきっかけで意識し始めた転職は、そんな企業規模や会社のフェーズを意識させた。だからこそ、ふと思い立ち、パッと頭に浮かんだ海外企業のGoogleを調べてみたら、設立20年目だった。日本企業の設立20~25年目と海外企業では、比べてみると大きな差がついていると実感した。もちろん、キャリアデザインセンターは国内では重要な役割を担う企業で、古巣としても大事な経験を得られた企業だったと今でも思う。ただ、この比較が、はじめての転職で「グローバル」を強く意識するきっかけになった。
当時5年目に差し掛かっていたメルカリは、すでにアメリカに事業を展開していたのだ。だからこそ、この会社で15年働いたら、なにか歴史が変わる瞬間を見ることができそうだと直感が働き、エントリーを決意することにした。そして(運良く?)オファーをいただくことができ、入社を即決した。29歳の時だった。
ちなみに、そもそも転職は考えていなかったのでメルカリしか受けていなかった。本当に人生いつ、なにがあるかわからない。
メルカリでなにをしたのか
たぶん、僕の人生には異動と出向がつきものなのだと思う。
メルカリに入社すると同時に福岡配属となり、Customer Support部門の採用と、PMやData Analystの採用を担当。その後、福岡にてFinTech事業のお客さま対応部門を立ち上げるとのことで、メルペイに異動し、採用やHRBP、総務などを担当した。
メルペイに異動後、担当する領域がCustomer SupportからSalesに広がった。担当するエリアも福岡に加え、大阪・東京と拡大していった。途中丸1年ほどはSales部門に異動し、キャンペーンの企画・運用やアライアンス先の企業さまとの企画などを担当した。(ヒーヒーいいながらQueryを回していたのはいい思い出←)
HRに戻ってからは元の採用とHRBP業務に戻り、エンジニアからコーポレート部門と、メルペイでは全部門を担当。そして今に至る、といった事業内「転職」を繰り返した。振り返っても刺激的な毎日だった。
メルカリで働いた思い出
入社当時、「うわー、Mac持ってるカッコいい!憧れる!」と思っていた僕にとって、そんなことなんてどうでもよくなるほど、仕組み化が進んだ組織だったと思う。仕事の進め方が先に進んでいるな、と衝撃を受けたことは、昨日のことのように覚えている。
この言葉が染み付いていた僕は、当時生き急がねばと感じるほどの焦りを覚え、我武者羅に頑張っていた。人材のブラックホールと呼ばれるほど各分野のプロフェッショナルが集まっている組織では、スキル・専門性で勝てるわけないと思い、「行動力とスピードだけは負けられない」と必死にくらいついていった。
だからこそ、自分の力だけでなんとかする力よりも、「全員にとって最善の方法はなにか?」を意識しながら働けたと思う。All for Oneというバリュー賞を受賞したときは泣いて喜んだ。(言葉通り本当に泣いた笑)
メルカリは“バリューを大切にする”
これは入社前から知っていたことだ。言葉通り、入社後にバリューを耳にしない日は一度もなかった。メルカリは本当にバリューを大切にしてるんだ!と心から思う。そしてそれは今でも身体に染み付いている。
内側から見たメルカリ
上記にも記載した通り、人材のブラックホールと呼ばれているくらい各分野のトッププレイヤーが集まっている。この方々と一緒に働けるのはとっても刺激的で楽しく、自分の成長にもかなり貢献していると実感した。
そして本当にみんながみんな、「メルカリ」というサービスを愛していて、だからこそそれに関わっているお客さまや会社のメンバー、パートナーさまへ向いて仕事していると感じる日々だった。「人事は孤独だ」と聞くことがあるが、そんなこと微塵も感じないくらい、一緒に楽しく仕事ができていたと思う。
「採用するために僕らに何ができますか?」
各職種の採用チームの方々含め、役員の方々も自発的に言ってくれる環境はそうないのではと実感するほどだ。
控えめに言って、最高すぎる環境だった。たぶん転生しても、絶対メルカリに入社したい。(※採用されたら)
父の死で諦めた医療の道に、高校時代の仲間に導かれた
さて、ここまでは仕事の経歴を振り返ってきました。
では、学生時代の僕はというと。
実は僕、高校生のとき、医療への道へ進もうと思っていたのです。
僕が通っていた市川高校は進学校だったので、3年時には進学先別にクラスが分かれます。医療系の道に進もうとしていた僕は、医学部・獣医学部・歯学部・薬学部志望のクラスでした。
ただ、高校3年の夏に父が他界し、色々あって理系は愚か、大学へも進学できなくなってしまうという事態が発生したのです。夢は途中で途絶えてしまいました。(詳細は下記noteを見ていただけば、より詳しくわかります)
この出来事以降、やれること・やりたいことが制限されると思ってしまっていた僕は、すっかり医療の道を諦め、他の道でなんとか出来ないかと考えるようになってました。
そんなとき、隣の同じ医学部・獣医学部・歯学部・薬学部志望のクラスだった田と、文系でクラスは違ったもののメルカリでも一緒だったkyosu_keが株式会社ドクターズプライムという医療ドメインでVertical SaaSを提供する会社を立ち上げたと聞きました。
かなり興味はあったものの、まだまだ力不足だと感じていた僕は、自分も誘われるくらい成長しなければと思っていました。それが、冒頭から書いていたメルカリで必死に働いていた理由につながります。
そしてその成果もあってか、昨年の夏にkyosu_keから声をかけられ、田から事業内容の説明を受け感銘を受けました。さらにそれを実現しようと頑張っているメンバーを見て、ドクターズプライムで新たな挑戦をすることを決心しました。
「メルカリをやめたい」なんて思わなかった
決心したと書いてあるものの、実は転職を決める最後の最後まで、悩んでいました。
理由は簡単で、メルカリを辞めたいと思う理由が本当になかったからです。退職を伝えるときにMGRに「辞める気持ちと辞めたくない気持ちが、55対45くらいです。」と言うくらいに悩みあぐねていました。笑
ただ、僕はいまちょうど33歳。
人生100年時代と考えたときに、ちょうど3分の1くらいかと考え、学生時代に置いてきた夢を迎えにいくにはいいタイミングなのではと思い、退職を決意しました。
はちゃめちゃにいい会社を辞めて挑戦するので、もちろん全力で頑張りますし、立ち上げのタイミングで人事として加わるからこそ、メルカリにも負けない会社にしていきたいなと思っています!応援してもらえたら嬉しいです。
そして、こんな挑戦を2つ返事で「いいよ!」って言ってくれた家族にも本当に感謝しています。
最後に
ここまで書いておいていうのもあれなのですが、僕は本当に1人では何も出来ません。爆
いままでも人に助けてもらいながら、なんとかここまでこれました。
特に今は、人にもそうですが、会社(メルカリ)にも助けてもらっていると思います。
だからこそ今回の決断はとてもGo Boldなものになります。ただ、メルカリで学んだ自分のBe a Proさを活かしながら、いままで関わった皆さまのお力を借りながらAll for Oneに挑戦していきたいと思っています!
これからも相変わらず頼らせていただこうと思いますので、どうぞ皆さんよろしくお願いします。
そしてドクターズプライムでも一緒に働く仲間を募集しています!!
下記の採用ページの職種にピンと来た方はぜひご連絡くださいませ。
まずは副業からでも良いですし、とりあえずお茶からでもOKですし、カジュアル面談も受け付けておりますので、お気軽にご連絡ください!
いままで関わっていただいた皆さまと、こんな素敵な機会をくれた会社には感謝してもしきれません。本当にお世話になりました!!
ぼくもメルカリに負けない会社を、人事面で支えながら創っていきたいと思います!!
おまけ
良質なカオスの中で感じた辛さや苦労は、今ではとてもよい辛味(スパイス)になってます。
与えてもらった機会が強大過ぎて、転ぶことは多かったけど、関わっていただいた皆さんすべてのおかげで、なんとか支えられながらも立ち上がり続けることが出来きました。
“辛”って漢字で十回立つと書くけど、“幸”っていう漢字は十一回立つと書くのですよね。
これからも自ら壁に立ち向かい、乗り越え続けて行こうと思うので、またどこかでお酒飲みながら語らいましょう!いままで本当にありがとうございました!
そんな気持ちを込めて、下記曲を作りました!爆
曲名は“All for One”です。
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