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林真理子著『さくら、さくらおとなが恋して』を読んだ22歳女性の感想

まず私はこのnoteを理性を持って書けないと思っている。
そして恐らく読んでいる中で感じた嫌悪感と不快感のせいで内容を歪んで認知している可能性がある。
私は文学的な知識だったり表現云々などの知識が無いためシンプルに物語の感想になる。



タイトルにもあるようにこれから私は林真理子の『さくら、さくら~おとなが恋して~』の読書感想文を書くわけだが、読み終わって率直感じたのが「気色が悪い大人達のどうしようもないプライドと恋愛を見せつけられたな」ということ。
正直登場する男が気持ち悪すぎる。
12編あるうち結局まともな男を私は発見できなかった。
私が買った時の帯に「名作恋愛小説」って書いてあったから、林真理子の書く文章をちゃんと読んだことが無かったから、だから買って読んでみたのに!!!!と言う気持ち。

作品自体が26年前に書かれたものであるから、22年前に生まれた私と恋愛観や男女のあり方への考えにギャップが生まれてしまうのは仕方ない。仕方ないにしても、どうしてここまで人間は浮気や不倫をしたがるのか。背徳感や優越感、高揚感、アドレナリンを他者を介して感じないと気が済まないのか。

正直作品に出てくる何人かの男性は「キャバ嬢にガチ恋しているプライドの高い客」にしか思えなかった。
自分よりはるか年下の女性に対してどうしてそうも執着し、見栄を張り、挙句の果てには「相互に思い合っている(た)」などと思えるのか。

男性目線で書かれていたものは特に自分があたかも悲劇の主人公であるかのように、被害者であるかのように書かれていたのが気持ち悪かった。
自分だって一瞬でも若い女に本気だったくせに相手の女を幼稚でドラマチックな事をしたかった夢見がちな女共だと見下していそうな所が気持ち悪い。
(多分ここら辺は本当に認識が歪んでいる)

一言言わせろ「女だって若くてカッコいい男が好きだ」
オッサンが若くてきれいな女にまともに相手にされると思ってんなよ。


ここまで登場する男へ猛烈にディスをかましたわけだが、正直どうしようもない女もいた。
例えばインターン先の上司と関係を持った女子大生とかね。

私自身がこの間まで大学生だったから分かるけど、そんなにオッサンって魅力的に映るものかよ。
オッサンと関係を持つ私と同世代の女が出てくる度に私は「なんでそんな男と関係を持つ?」「そんな簡単にオッサンと関わり持てる?キツくないか?」と思っていた。

26年前ってそんなに金と会社での地位を持った男がチヤホヤされていたの?そういう男の所有物になることが女のステータスだったの?と。


しかしそれもまだ自分が22年間しか生きていないからこう思うのだろうか。

正直私はさっき書いた女たちみたいにはなりたくない。
嫌だな。

でも本書の最後に書かれてた話「別れてはみたけれど」だけは正直他人事には思えなかった。

自分の将来が有里の様になる可能性がめちゃくちゃあると思ったから。

そうだ、自分は平凡な人間なのだ。

「さくら、さくら おとなが恋して」『別れてはみたけれど』

若さゆえの勢いから自分は非凡な人生を歩むと思っていた主人公の有里が33歳になり、恋人とも別れ、ふと気づいたら今の生活があまりにも平凡で、自分が今ごく一般的な33歳未婚女性の悩みを抱えていると気付いた瞬間の一文だ。

ああそう、私だってきっとそうだ。
思いたくもなかったけど、薄っすらと自分が平凡な人間なのは分かっていた。
自分は思っている以上に平凡だ。

だけどやっぱりそんなことは認めたくない。だからギリギリまで非凡で大成な人生を送ってやろうと藻掻く気もする。
そしてきっと、ふとした瞬間に想像以上に「平凡」な自分は有里と同じ「33歳未婚」という立ち位置になったら同じように漠然とした「焦り」を感じるのだろう。

有里のプライドは傍から見たら「イタい」のかもしれない。
結婚しないなら恋をすればいいと言うのは結婚をしないでいる己に対する慰めなのではと、少し哀れむような気持ちにもなった。

しかし恐らく自分も有里と同じ状況になった時、33歳で未婚であることの言い訳や、あたかも敢えて結婚をしていないだけだと有里のような事を言いそうな気がするのだ。



2022年。
結婚=幸せという時代ももうとっくに終わっていると思う。

でも結婚をしたら周りから祝われるけど、独身でいること、独身を謳歌していることを祝ってくれる人はそうそういないのではないか。

若さゆえなのか、私には結婚願望もなければ出産願望なんて本当にない。
むしろこの日本で子育てができる自信がない。子供が可愛そうだ。絶対に子育てするならアイルランドかフィンランドに住む。(あっそ)

そう、ここまで読んで勘の良い方は大体お分かりだと思いますが、私は22歳なりに恋愛や結婚に対して平凡で一般的な考えと悩み(?)を持っているのです。

花嫁姿を見せないのは

孫の顔を見せないのは親不孝なんだろうか。

22歳 現在の私はまだ結婚をしたくない。

この作品を読んで、世の中の気持ち悪いおじさん達と絶対にプライベートな仲にならないようにしたいと強く再確認したと同時に、平凡な自分のために、もう少し非凡な人生を目指して足掻いてみようとも思った。
あと不倫、浮気、二股、絶対良くない。

感情ジェットコースターみたいな超絶駄文を最後までお読み頂きありがとうございました。お目汚し失礼致しました。










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