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災害時に高所から落下した場合の応急処理について妄想してみた

どこを負傷するか 

ボクは2021年5月24日午後3時、大災害が起きてボク自身が負傷すると妄想していた。

負傷する場所は3ヶ所。

地震で木が倒れ、枝の一部に頭が当たる。

自宅から避難場所に向かう途中に転倒して左足ひざをぶつける。

避難していた場所の地面が崩落して数m落下。落下の衝撃で右足を開放骨折し、2日間地下で閉じ込められる。

大災害での生存率

大災害では、救出される確率は、救出されるまでの日数によって減っていく。2日間地下に閉じ込められた場合の生存率は24%だ

国土交通省近畿地方整備局の阪神・淡路大震災の死因や生存率をまとめた「死者を減らすために」のデータによると、震災当日の1月17日の救出率は75%でしたが、翌日は24%、3日目が15%、4日目では5%と救出率は大きく低下しています。
また一般的に人間が水を飲まずに過ごせる限界が72時間だと言われており、これらの2点が根拠となって72時間の壁という言葉が生まれました。
72時間を過ぎると急に容態が悪化して亡くなるという訳ではありませんが、72時間以内であれば安全に救助できる傾向があるため、人命救助では72時間以内の負傷者の救助を目指しています。

阪神淡路大震災の死因でもっとも多かったのは圧迫による窒息死だった。そうなると、負傷して2日間地下に閉じ込められた場合、まず助からない。でも、このデータは家屋が倒壊して閉じ込められた場合だ。

一方、1時間以内の「圧迫死」のうち、 過半数の61%を占めたのが「窒息死」だった。窒息死とは文字通り呼吸が徐々にできなくなって死に至ることを指す。検案書のリストによると、実に2116人もの人が「窒息死」となっていた(図2参照)。
 これは驚きだった。地震と窒息がどう結びつくのか、容易には想像がつかなかった。窒息の原因と言えば、鼻や口を押さえつけられるか、または、餅などが喉に詰まって起こる例しか思い浮かばなかった。どうやって、それと同じようなことが地震で起きるのか、それともほかの原因があるのだろうか。見当もつかなかった。
 同じ大分類の中にある、「窒息死」と「圧死」だが、大きく違うのは死に至るまでの時間だ。圧死と違って「窒息死」は瞬間的には起こらない。基礎医学の教科書などによると、一般的に成人の場合、呼吸が止まって3〜5分経った後に、脳に不可逆的な損傷が生じ、 その後、窒息死に至るとされている。
 つまり、阪神・淡路大震災で「窒息死」とされた2116人の人たちは、地震からある程度の時間は生存していた可能性があることになる。
 取材を進めると、その事実を裏付ける様々な証言に出あうことができた。同時に、それは、地震がもたらす窒息死の過酷さを物語るものだった。

ぼくは、死ぬことをやめたから、簡単に死のうとは思わない。妄想中でも最大限生き残る方法を考えた。東日本大震災のときも、地下は比較的地震の揺れは少なかった。だから、津波を考える必要がなければ、地下室に逃げ込めばかなり安全だ。

地上より地下の方が構造的に地震に強いと言われているので、「慌てずパニックにならない」ということをまず心得て。
地下街の地震で一番怖いのが、停電などが起きて集団パニックがおこること。
真っ暗になっても必ず非常灯がつくはずなので、しばらくそのまま待ちましょう。周りの人と声を掛け合い助け合い、冷静に行動して。
もし電気がつかなかったら、壁伝いに進んで出口を見つけます。ペンライトをいつもバッグに入れておいたり、携帯電話のディスプレイなども暗い中では効果的です。
地下鉄に乗っている場合は、震度7になると緊急停止するので車内アナウンスに従って避難を。
駅構内は非常バッテリーが作動して誘導灯が点灯するので、駅員の誘導のもと線路を歩いて最寄の駅から避難しましょう。

大災害での応急処理

そうなると、負傷した時の応急処理が大事だ。一人で地下に閉じ込められれば、自分で応急処理をするしかない。まるで、自分で手術をしたブラックジャックだ

オーストラリア大陸を車で飛ばすB・Jは、ガソリンを求めて一軒の農家を訪ねた。その家の家族全員が死んでいる。全身に赤い斑点があり、伝染病と思われた。 そしてB・Jの体にも赤い斑点が出始める。B・Jは荒野で自分自身を手術しはじめる。彼はこれは寄生虫によるものだと見て取った。オペ中の彼を野生の犬ディンゴが襲う。

ボクが妄想したもので一番の重症は、高いところから落下して、開放骨折した場合だ。でも、高所から落下した場合、体全体を怪我するはずだ。何で、片足だけ負傷したと妄想したんだろう。

開放骨折とは、従来は複雑骨折といわれていたもので、骨折した部分の骨が体外に飛び出ている状態のことをいいます。
この場合、露出したことにより、骨折部に細菌が感染してしまう可能性があるので、感染に対する治療もしなければならなく、治療は単純な骨折よりも複雑になります。

普段は見ることのない骨を直に見てしまうため、骨折者が動揺してしまうときもあるので、注意が必要です。

そこで、ボクは、高所からの落下から奇跡的に5点着地に成功してダメージが右足に集中すると妄想した。妄想していたボクは、子供用のトランポリンで受け身の練習していた。もっとも、素人が5点着地に成功すると思えないけど。

『5点着地』とは、『五点接地』とも言われています。高い場所から飛び降りる際に、怪我をしないよう、着地の衝撃を体の各部分に分散させる技です。 まず最初につま先で着地し、そのまま体を丸め地面に転がりながらすねの外側、お尻、背中、肩の順に着地します。こうすることで、着地の衝撃が体中に分散されるのです。

落下後に気絶や死亡しなければ、最初にすることは止血だ。まず、仰向けに寝そべり、災害用リュクサックを足場にして右足を心臓より高い位置にする。そして、手指やピンセットをアルコール消毒して傷口に刺さったモノを一個づつ取り除く。

そこでまず最初にしなければいけないことは、可能な限り出血量を減らすために、出血部位を心臓より高くすることを考えましょう。
けれど、その時に一番注意しなくてはいけないことは、普段であれば患部を圧迫することによって止血する『直接圧迫止血法』を行わないことです。
出血している部分や、飛び出ている骨に触ってしまうことで更に身体の内部に深刻なダメージを与える可能性があります。
そのため、開放骨折で止血を行う際には、直接圧迫止血法は行わないことにしましょう。
もしもそれでも血が止まらない場合、直接圧迫ではなく心臓に近い辺りの動脈を暫く押さえて止血する間接圧迫止血法を用いることになります。

次にペットボトルに食塩を混ぜて生理食塩水を作り、傷口を洗う。素人では傷口の縫合はできないと考えた方がいいから、傷口が開いた状態で耐え続けなきゃいけない。

用意するもの:食塩(あら塩ではなく精製塩)4.5g、水(1L以上)、500mlのペットボトル(よく洗っておいてください)

水を10分間沸騰させてから、人肌くらいに冷まします。

ペットボトルに食塩4.5gを入れてから先ほどの水を100ml位入れてシャカシャカします。

それから、足を固定して傘などを使って添木にして、サランラップでバイ菌が入らないように患部を封鎖する。その上にシーツで作った三角巾で緩く巻いてあげる。あとは、体全体を冷やさないように新聞紙かタオルを地面に敷く。

洗ったあとはそれ以上汚れないように傷口を封鎖できるようであれば封鎖しましょう。ご家庭にある日本メーカーのラップなどを巻くといいです。
災害中に救急車を呼べない場合はもし抗生剤があれば適切に服用すると感染症のリスクを減らすことができます。

あとは、笛を口に咥えて、ひたすら鳴らすして助けが来るのを待つしかない。ボクは、2021年5月24日午後3時に地震が来ると妄想し、治療するための道具の準備と、高所落下でダメージを減らすために受け身の練習をした。ありがたいことに、地震は起きなかった。これからも、ボクの妄想が現実にならないよう神様に祈ることにしたい。

いつどこで起こるか予想できないのが災害です。もし未曾有の災害に遭遇した場合、まずは生き残ることが大切。そのために一番重要なのは自分の存在を他者に知らせること。その際に役立つのが「笛」です。

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