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私の英語なんて大したことない

「じゅんこさんはアメリカ生活長いんですか?」って聞かれて「そうね~もう人生の半分はアメリカに住んでるよ~。」って言ったら「え~じゃあ、英語ペラペラですよね!?いいなぁ~(お世辞)。」って言われることもありますが、私の英語なんてマジ大したことない。

関西生まれで関西育ち、家族親戚全員関西に固まって暮らしており、大学を出てアメリカに行くまでずっと関西弁のみで生活してきて、標準語もちゃんと話せなかった私です。

子供の時は外国人の友達とか一人もいなかったし、英語は高校生の時に進学校に通っていたので、毎日いっぱい勉強し、受験英語と言われる範囲(当時英単語で4000~5000語程度、熟語で2000語位?)は網羅してたけど、単語の綴りは完璧に書けても発音は出来ない、スピーチを聞いても何にもわからない、という当時の典型的な「英語の文法は分かっても実際の英会話は出来ない人」でした。

そんな状態で「受験英語は何とかなったから、行けば何とかなるだろう。」と思って渡米したんだけどやっぱ甘ちゃんでした。アメリカ人とは会話など全く出来なかったのです。もう簡単な会話でも発音が分からないから何を言っているのかわからない。そして向こうもこっちの英語が全く分からないし、はっきり言うと相手にもされない。当時は携帯電話もない時代。ようやく携帯版の電子辞書が出始めて来た時代です。私はお店等で何言われるかわかんない場合に備えて、鉛筆とメモ帳をいつも持ってて、そこに用事を書いてもらって意味を把握する(読んだら意味は分かるので)、と言う今考えたらスゲ~サバイバル的生活をしてました。でも若かったし、やる気(覚える気)はあったからストレスに感じず、それも楽しかったのよね~。若さってやっぱ凄い。

で、そのうち、外国人の英語は第二外国語だからゆっくりのテンポなので、意味が分かる、って言うことが分かって、アジア系の友達とかラテン系の友達とかをちょこちょこ作り始めてお互いに英語をしゃべる練習をしながら何とか初期の生活を成り立たせて来ました。お金もないし、孤独だったなぁ。日本では同級生が社会で華々しく働きだしてキラッキラしてて羨ましかった。。。

で、とにかく日本ではあまり見なかったテレビドラマもアメリカでは必死で見て、アメリカ人の会話の言い回しとか、しゃべる時に使う単語などについてメモを取って、の繰り返しで何とか耳を馴らしていきました。因みにその当時流行っていたあの「friends」をリアルタイムで見てましたよ。

そんな中、ある時急に皆のしゃべっている英語が「あれ?今言ってることわかる!」って言う瞬間が訪れたんです。まだこっちのしゃべり方は拙いけど、とにかく向こうの言っている会話の内容は理解出来るぜ、やった~っていう。。。多分半年?1年?とかかかっていたんじゃないかな?

その後アメリカ人と結婚し、義理の両親&親戚と付き合い、子供2人を産み、アメリカの学校に通わせ、と全部をこの国で頑張って来て、アメリカ人の友達とは普通の会話とかはまぁ問題なく出来る様にはなりました。でも発音は勿論ネイティブじゃないし、まだまだ知らない単語もいっぱいあるし、いつも日本では100%の力で暮らせるのにアメリカでは私は弱者だなぁ、って感じながら暮らしています。(だからこのnoteで自分の思いを日本語で思いっきり表現できるのは本当にありがたいし、嬉しい!)

でも日本にいた時は、私はある意味温室育ちだったから、ちょっと色んな意味で傲慢に生きていた所もあったと思うんだけど、こっちに来て、自分が語学に於ける生活弱者になって色んな立場から世の中を見ることが出来たと思うし、また自分のこの経験が自分の子供達には母語として、日本語と英語を話せるようにしてあげたい、それは私が子供達に確実に与えることの出来るギフトだ、って強く思う切っ掛けにもなったと思うんです。

英語の発音はネイティブじゃないし、単語も変な使いまわししてると思うんだけど、自分にも周りにも真摯に誠実に一生懸命生きて来たら、結果今の私の周りには素敵なアメリカ人の友達や知り合いがいっぱい出来たし、やっぱ言葉じゃない、って言うのも当たってるな、って思ったりします。究極は人間対人間、なんだよね~。

で、私の夫ですが、私は自分の子供達には日本語のみで育てて来たので、夫も日本語力がかなり付き、今は私が日本語でしゃべって夫も日本語もしくは英語で返事をする、夫が難しい話をしたい時は英語でしゃべって、私が意味が分からなくなったら調べるか、今はもう完璧のバイリンガルの子供達に通訳してもらう、というすごく変な、人から見たら「あの夫婦、どうやって喋ってるの?コミュニケーションをちゃんと取れてるんかい💦?」っていう形になっています。

娘にはこの状態について「ママの英語の方が上手だけど、でもママも時々変な英語喋ってるしなぁ~。。。あ、でもママはよく頑張ってると思うよ!ママの英語、大丈夫(注:優しい娘)!そしてダディの日本語は助詞とかぐちゃぐちゃだから、正直慣れてる人ではないと意味わかんないと思うんだよね~。もう今は二人何とかなってると思うけど、年取ってさぁ~ママが英語忘れちゃって、ダディがボケちゃったら、二人が心配!」って笑われてます。私も実に完全同意。そうなったら娘か息子に助けてもらおうっと。