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2022.1.14

家には三種類の雪かき用スコップがある。

今日の積雪は5センチ以内で、晴れ間の太陽光が雪をほどよく解かしたので、雪はシャーベット状である。おかげで、あまり力を使わずに雪かきができる。こんなときは、スコップ面の大きな、プラスチック製のものを準備する。田舎の広い道路の雪を、効率良く側溝に運ぶためには、この幅広で軽いスコップは欠かせない。少ない積雪だからと、見て見ないふりをしていると、いつの間にかプラスチック製のスコップでは動かせない重い雪になってしまうので、雪の日は小まめに外の様子をうかがっている。

地方では高齢化が進んでいるので、いくら住宅地に住んでいても、体が思うように動かない高齢者が多い。だから、近所の人数がそのまま雪かきの動員数になるとは限らない。その分、効率性を優先しなければならない。もちろん、何十センチも積もれば除雪車が来てくれるが、それ以外は自分たちでやるしかないのだ。ちなみにこの地域では、雪かきのことを「雪すかし」という。

二つ目のスコップは、車の中に常備しておくアルミ製のスコップである。これは、除雪がされていない道路や積雪の多い道路で、いつなんどき自分の車や、前後の車のタイヤが雪にハマってしまっても、すぐに対応できるようにと持っているものである。あるいは、目的地の駐車場が雪で埋もれているときに、整備するためでもある。ということで、冬になると大抵の車にはスコップと、車についた雪を落とすためのスノーブラシがセットで載せられている。この二つを車に載せ忘れると、傘を忘れるより相当ショックである。多分雪国民族のあるあるだろう。

三つ目は、昔ながらの重いスチール(鉄)製のスコップである。これは、積もった雪が気温上昇で一旦は解けかけたものの、夜の気温低下で再び凍結した状態の、いわゆるカチンコチンになった雪(ほぼ氷)を砕くためのものである。ゆえに、プラスチック製のスコップでこの雪に挑戦しようものなら、瞬間でスコップが破壊する。アルミ製のスコップでも、スチール製ほどの、氷がガツンと割れるようなパワーはない。

ということで、家には三種類のスコップがある。
もしかしたら、もっと北の地域では、これ以上の種類を所有している可能性が大である。一度、積雪対策用のグッズを自慢し合ってみたい。そのときは、不幸自慢にならなければいいなと思う。



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