更年期の腱鞘炎の意外な原因
昨年の12月ぐらいから、右手首が痛くなった。
これといったきっかけはなく、寝違えたかな?と言うような肩の痛みと連動していたので、最初は寝ながらひねったのか?ぐらいに思っていた。
でも、その後、どんどん痛みが増してるような、場所や質も変化しているような気がしたので、腱鞘炎的なものかもと思い、テーピングや湿布も開始。
こういう時って整形外科に行っても、レントゲン的に正常だとだいたい湿布出されて、なんなら高いサポーター作らされて、安静にして様子見、みたいになるので医者には行かず、養生してて。
でも、1カ月ぐらいたって多少良くなったけど、痛みの場所が変化している気もして、いろいろ調べたところ、これだ!と思う原因が見つかった。
どうやら、私の年齢が大きく関係しているようだ。
最初は手首の痛み ➡ 親指を開くと痛くなるように
主に手首の内側のでっぱってる骨のあたりが痛んでた時は、肩からのよじれとかかな?と思ってて、普通にしてても痛かったのが最初の頃。
そこで、もらったチタンシールを貼ったり、テーピングやサポーターで動かしすぎないようにし始めて、普通にしてる時は痛みは薄れてきた。
でも、ある特定の角度で手首を動かしたり、特に親指をある方向で広げようとすると、鈍痛が走る感じに。
さらには、手の甲側の手首の真ん中あたりにも、なんだか痛みが感じられるようになり、ただの腱鞘炎じゃないのでは?と思い始めたのが、最近のこと。
で、「親指 開かない」で検索したところ、すぐにそれらしきものが出てきた。
ドケルバン病
腱鞘炎の一つに「ドケルバン病」と言われるものがあり、親指を使いすぎる事で、親指の腱の部分が痛くなるというもの。
どうやらこれが、ビンゴっぽい。
下記のサイトから引用すると…
ドケルバン病は腱鞘炎の一種です。「腱鞘炎」という言葉を耳にしたことがある人は多いかと思いますが、ここで少し掘り下げて説明します。指の骨には「腱(けん)」というひも状の構造物が付着しています(上の図を参照)。腱は筋肉と骨をつないでおり、筋肉の動きを骨に伝えることで、関節を曲げたり伸ばしたりすることができます。
頻繁な曲げ伸ばしで腱を酷使すると、腱と腱鞘(腱を包み込む膜)とが擦れて、炎症が起こり、痛みや腫れが生じます。この状態が腱鞘炎です。そして、親指に起こる腱鞘炎として知られているのが、ドケルバン病です。スマートフォンの片手操作による親指の使いすぎが原因の一つとして考えられていて、「スマートフォン・サム」と呼ばれることもあるほどです(サム(thumb)は親指のこと)。
当然ながら、私もスマホもパソコンも使いまくってるから、親指は酷使しているので、これによって発症してもおかしくない。
でも、別の要因も考えられるようなのだ。
ドケルバン病になるのは女性がほとんど
面白いのがドケルバン病になるのは、多くが女性だと言うこと。
一体なぜなのか?
以下のサイトによれば…
指をよく使う方(美容師さんや剪定をする庭師さん、パソコン業務が多い方、スマートフォンを片手で使用することが多い方、コントローラーを使ってゲームをよくする方)などに多いとされていますが、特に酷使した覚えがないのに痛みを生じる方も少なくありません。
最近では腱鞘炎の発生が女性ホルモンと深く関連していることが分かってきており、実際の患者さんも圧倒的に女性が多いです。
女性で症状が出やすいのが妊娠出産時期と更年期です。
なんと、腱鞘炎などの手の疾患には、ホルモンバランスの変化が関係していると言う。
その理由は、先の図で分かるように、腱は腱鞘(けんしょう)という筒状のトンネルのようなところを通っており、この腱鞘にホルモンの影響が関わってるらしい。
一体、どういうことなのか?
上記の「森整形外科リハビリクリニック」の説明を引用すると…
女性ホルモンは卵巣(らんそう)という場所で作られるホルモンで、
エストロゲン(卵胞(らんほう)ホルモン)と
プロゲステロン(黄体(おうたい)ホルモン)の2種類があります。
妊娠・出産期には、妊娠を継続させる働きをする、プロゲステロンの分泌が多くなります。(中略)
プロゲステロンには腱鞘を収縮させる作用があるため、このホルモンの増加により腱の通り道が狭くなり、腱の滑走が悪くなって、炎症を起こしやすくなります。
一方、更年期になると…
更年期にはエストロゲンが低下します。
エストロゲンには組織を滑らかに保つという作用があるため、この働きが低下すると腱や腱鞘、神経の周りにある滑膜(かつまく)というところが炎症を起こして腫れやすくなります。
また、軟骨の滑らかさが少なくなり、軟骨がすり減りやすい状態になると考えられています。
軟骨がすり減ると関節の安定が悪くなり、周辺の骨が変形を来し、痛みを感じるようになります。
それぞれの年代で、異なるホルモンの変化が原因となり手の疾患が起こりやすくなってしまうよう。
今年50歳で、更年期まっさかりの私としては、エストロゲンの減少も原因の一つと考えてしかるべきだろう。
更年期のホルモンバランスの変化
妊娠出産期のホルモンバランスの変化は、ある程度、時期を超えると元に戻るため、一部サイトには授乳期が終わると改善する、という記載もあった。
ただ、更年期となると、そうはいかない。
減少するホルモンが増えることはなく、それに肉体を慣らしていくのが更年期。
40代後半から50代前半まで、かなり長い時をかけて体が変化に耐えていく時期だと思う。
そして、それまでの肉体の状態やポテンシャルによって、ホルモンの変化に肉体が耐えられず、更年期障害と言われるような様々な不調が心身に出てくるのである。
幸い、私はいわゆる更年期障害の自覚症状はなく、不自由を感じるほど影響をうけてはいなかった。
だから、言うなればこれが初めての「更年期の影響」と言える。
おそらく自分の弱い部分に影響が出たんだろうと思う。
それが、日々、スマホやパソコンで使いすぎていた腱鞘(けんしょう)だった。そう解釈した。
治療法を調べてみる
基本的に、腱鞘炎なので酷使するのをやめて安静にすること。
サポーターやテーピングで固定したり、湿布を使ったりして炎症を抑える。
鎮痛剤で痛みをとる。
女性ホルモンに似た働きを持つ「エクオール」含有のサプリメントの摂取も、初期の症状の緩和に役立つという報告もあるとのこと。
もっとひどくなると、患部に直接ステロイド注射をするそうだが、このステロイドの投与は腱をもろくさせる副作用もあり、何度も使えないそうだ。
そこで、最終手段としては腱鞘を切り離し、腱を開放する手術を行うことになるらしい。
私の場合、すでにサポーターなどでの固定と、患部の安静は心がけていたので、ここに私が学んでいるインドの伝統医学「アーユルヴェーダ」でホルモンバランスを調えるとされる薬草「シャタバリ」のサプリを加えることに。
さっそく購入して飲み始めている。
インドの伝統医学アーユルヴェーダ的に考える
更年期になると減少する女性ホルモン「エストロゲン」には、組織を滑らかに保つという作用があるという。
だから、エストロゲンが減少すると「滑らかさ」が失われるのだ。
そのせいで、腱の動きがスムーズにいかなくなったり、軟骨の滑らかさが失われ、すり減りやすい状態になるという。
これは、アーユルヴェーダで「老化する」=「風のエネルギーが増えること」ということと共通している。
風のエネルギーが増えると体の中が乾燥しやすくなり、乾いて水分を失っていく。
これが、まさにエストロゲンの減少と重なる。
体の中から乾燥することで、肌がしわになったり、関節を動かすと痛くなったり、粘膜の働きが弱くなってドライマウスになったり、腸の潤いが失われれば老人性便秘症が起こる。
そして、アーユルヴェーダでは、この「風のエネルギー」を沈静するにはオイル。
オイルマッサージが最適だ。
私は、それなりにオイル塗布はしているが、今後はもっとオイルによって肉体を滋養していくことを考える年齢にきていると感じた。
そして、年齢と共に肉体のポテンシャルが落ちていることも自覚し、肉体を強化する、アーユルヴェーダの食品も取り入れることにした。
それが、チャヴァナプラッシュ。
アーユルヴェーダで「舐め剤」と言われる種類の薬剤で、ジャムのようなものだ。
40種類以上のフルーツやハーブ、スパイス、ギーなどで作られている。
色はすごいが、まあ滋養強壮の栄養剤と言う感じで、元気がないと「チャヴァナプラッシュを食べなさい」と言われるようなものである。
1日小さじに1~2杯、そのまま舐めたり、ヨーグルトやパンと食べても良い。
この栄養食品は、インドのアーユル省がコロナ対策として打ち出した提言にも書かれている。
肉体の変化は避けられない。
でも、老化のスピードをゆるやかなものにして、できるだけ良い状態で長持ちさせて寿命まで使い切ることが大切。
嫌いな運動もやった方が良いことは明白なため、「ラジオ体操なら…」と、ようやくアレクサの力を借りて始めてみた。
※「アレクサ、ラジオ体操第一かけて」と言うと、すぐかけてくれる
※ただ「ラジオ体操かけて」と言うと、ラジオ体操の歌をかけるので要注意
こんな感じで、自己対策はとってみたが炎症は早く収まれば収まるほど良いので、一度整形外科にも行ってみることにした。
体の不調を年のせいだけにして放置したり、我慢だけして痛みやつらさに時間をとられるのは、本当に自分に失礼である。
正しく受け入れて、自分の人生を楽しめる時間をできるだけ多く持てるように、大事に使うべき。
アーユルヴェーダのおかげで、年をとると言うことに対しても恐れや不安を持つことなく、対峙できているのは本当にありがたく、素晴らしいことだと感じている。
追記:病院に行った結果
レントゲンも撮った結果、骨は問題なく、やはりドケルバン病との診断。
鎮痛消炎クリームを処方してもらい、痛くない程度でのストレッチと安静、あっためる、ことで様子見となった。
ちなみに時々痛む右肩もみてもらったら、弱めの五十肩だったようだ。こちらも、体操とストレッチをすすめられた。
実は、左手の親指の腱も時たま痛んでいるので、こちらも無理がないように気を付けていこうと思う。
診察で分かって良かったのが2点。
・あっためるのが良い
・ストレッチなど動かすことも大事
あっためて良いのなら、オイルが使える!
さっそく、ピチュと言われるオイル湿布も始めてみることにした。
一方、診てくれた医師からは、ホルモンバランスの話は一切なかった。
ホルモン療法に関しては、まだ新しい考え方のようなので、医師によって重視するかどうか変わるのではないだろうか。
個人的に、引き続きシャタバリは飲んで経過を観察したいと思う。
こちらの続編もどうぞ!
こんな私のアーユルヴェーディック・カウンセリングはこちら