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映画、本、マンガとか

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2021年7月の記事一覧

『あひるの空』、会話をしているときに会話と話し手の行為や目線?がいい感じにズレてる。

『ヒカルの碁』

普段から実力に差がありすぎる佐為と打ってるが故に思い切りのいい碁が打てなくなってスランプに陥るシーンや、プロ試験予選で院生の子とは全く違う社会人に気圧されて萎縮するシーンはとてもリアル。

壁の直面の仕方が他の漫画と一線を画してるように思う。

『魔球』東野圭吾

最後に神様が魔球を贈った、という高間の想像は、須田武志にとって母への恩返しのための手段でしかなかった野球にそれ以上の意味を持たせてくれてるような気がする。おそらく、プロの道は塞がれていたにせよ、それまでの尋常ならざる努力がある形となって報われてくれたような。

『あひるの空』、ストーリーの区切り方がゆるいから複数のキャラの話が同時並行で進んでいくイメージ。

『ロスト・イン・トランスレーション』では、抱えてる悩み自体は漠然とした不安のようなもので、当人も特段生活に困ってるわけではない、というのがよかった。

スラダンでは、赤木の件のように全国制覇のノリにはついていけない部員は排除(ストーリー的に)され、部員の全員が同じ方向を向いてた。

あひるの空は、登場人物それぞれのベクトルの向き、もしくは大きさが異なりながらも1つの目標に進んでいくイメージ。それぞれの物語を丁寧に拾い上げてる。