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【ビジネスパーソン向け】5分程度で学ぶ!ビジネスで活かす企業会計&経営分析の入門解説その6(会社の利益を増やしお金を残すには?)



1.この記事について

⑴ この記事の対象者と趣旨

 この記事は、ビジネスの現場で使える「経営数字の知識を身につけたい!」と考えている方に向けた内容となっております。

 特に「数字アレルギー」をお持ちの方や「ビジネス数字が苦手」という方に向けた内容となっており、よくある簿記検定試験など「問題の解き方」を主とする試験勉強ではなく、企業会計や経営分析などの「経営数字」でビジネスで活かせる内容のものをお伝えしていきたいと思います!

⑵ この記事の特徴

 ビジネスパーソンの皆さまは「お時間」はありません!なので、【5分程度】でさっと学べるように、「原理原則」を「簡潔明瞭」に解説することを心掛けております。

⑶ 前回の記事内容

 前回の記事では「経営者として経営の視点がない」という社長さんのお話し例に、「社長の椅子に座ってみたけど、何をしたらいいの?」ということについて書きました。今回もこの続きとなります。

2.会社の「利益」を増やし、「お金」を残すために社長は何をすべきか?

 多くの経営者や幹部の方々が悩むこと・・・それは

『会社の「利益」を増やし、「お金」を残すために社長や幹部は何をすべきか?』 

ということではないでしょうか?

上記について、あなたならどのように答えるでしょうか?

多分、上記の回答に正解はないと思いますが、ご自身がどの分野にいたのかにより、それぞれの答えが出ると思います。例えば、営業畑出身であれば、当然ながら営業重視、顧客リストや顧客満足度を上げる、お客様の声を聞き、アフターフォローをしっかりする、といった答えが出てくるかもしれません。

それらは全て正解ですが、ここで私が書きたいのは

「経営数字の観点」からの「経営の視点」です。

この点について、前回の記事では「経営者として経営の視点がない」という社長さんのお話し例を題材に、

第1:儲けを出す
第2:企業価値を高める

ということを書きました。そう、当たり前の話ですね。

上記の詳しい内容は前回の記事をみていただくとして、今回は「ビジネス数字の観点がないと経営はどうなるのか?」ということをまずは書きたいと思います。

話しのベースとしては、当社の経営トレーニングでお配りしている下記の資料を使いますので、下記資料を見ながらお読みください。

⑴ ビジネス数字の観点がないと経営はどうなるのか?

 上記タイトルについて、あなたならどのように答えるでしょうか?
会社経営などビジネスに「数字」の観点がないと、次ような問題が起こります。

第1:勘に頼る経営になる!
第2:会社の状況が客観的に分からない!

そして、この結果、どんなことに陥るのか?

それこそ「営業頑張る!」など、思いつくことを徒手空拳的にやるハメになったり、忙しく働いているのになぜか会社が儲からないということになります。

どこか身に覚えるのあることはないでしょうか?

そして、このことが最終的に次ような結果を会社にもたらします。

そりゃ、そうです。会社の状況が客観的に分からないため、勘に頼る経営をしているのですから、思い付くことをやるだけの経営施策となります。

このことで、例えば、不合理な判断による設備投資や在庫政策などにより、キャッシュはどんどん出ていったりして、経営が不安定になり、ひいては事業継続が困難になったりしますね。このようなことは、私は多くの中小企業支援をしていて、本当に目の当たりにする場面が多くあります。

こんなんでは、当然ながらビジネスの世界では生き残っていけません。
なんたって、日本企業の「赤字法人率」 は65.3%東京商工リサーチ)であり、6割以上が赤字なんですから。

⑵ではビジネス数字の観点があると経営はどうなるのか?

では、経営者やビジネスパーソンに「ビジネス数字」の視点があるとどうなるのでしょうか?下記の2点が挙げられます。

【第1】
会社の状況を客観的に把握できるので、数的根拠に基づく合理的な経営施策を打つことができる。

【第2】
数字を使うことで、全社で共有できる未来像を描くことができ、適切な経営戦略や目標設定をすることができる。

上記の【第1】ですが、これはわざわざ詳細に説明しなくていもいいですよね。当たり前の話です。

例えば、商品や原材料の在庫が過剰で倉庫にたくさん積まれている状況の場合、その分の資金が拘束されます(なぜ、そう言えると思いますか?)。この結果、CF不足が起こりますが、適切はビジネス数字のデータを適時に取れる状況にあれば、そのことが分かります。

そうすると、購買活動の再検討、経済的発注量の計算、在庫管理システムの見直し、販売・営業戦略の見直しなど、CF不足の原因にアプローチする経営施策を打つことができます。

もう一つ【第2】について。

例えば、社長が「よし!営業頑張るぞ!」「お客さんの満足度を上げるぞ!」と言われて、あなたはどう思うでしょうか?

目標にしても、そんな抽象的なことでは、幹部や社員さんは「具体的」にどうしたらいいのか分かりませんね。

全社や各部署で共有できる目標を設定するためには、やはり「数字で示す」必要があるのです。そして、そのうえで、「数字から具体的な行動」に落とし込むのです。

3.ビジネス数字の観点から経営を考えるとは?

ビジネスに関して、経営者の頭の中を考えると次のようになります。

どんなビジネスでもそうですが、「投資に対するリターン」を考えますね。
投資額が100だとして、その100を回収し、いかに回収余剰を大きく生み出せるのか?

これは事業投資、設備投資、在庫投資、人的投資と会社のどの点においても常にこの「投資に対するリターン」を考えます。

ということで、ビジネスを難しく考えると失敗します。もっと、シンプルに考えるのが成功の基本です。それこそ、上記の「投資に対するリターン」を考えるということなんです。

そして、それは「金額ベース」だけでなく、「割合=投資利益率」という視点でも考える必要があります。

そのため、ビジネスにおいては第一義的には「投資利益率=利益÷投資額」という視点で考えるようにしてください。

そのうえで、経営・ビジネスのおいて、この「投資利益率を引き上げるにはどうすればいいのか?」「投資に対するリターンを多くするにはどうすればいいのか?」ということを考えて、経営施策を打つとよいでしょう。

その具体的な方法は、上記の計算方法を3つに分解し、そこから考えて、具体的な行動にまで落とし込むことで検討することができます。

投資利益率は、「利幅」×「回転率」×「レバッジ」に分解できます。

このうち、特に「利幅」と「回転率」という2つの視点をまずは重視して考えるようしてください。

例えば、「利幅」は「売上高-原価=利益」や「利益÷売上高」として計算できるわけですから、

「売上高」を引き上げるために、「販売単価をあげよう!、「じゃあ、販売単価を引き上げるためには具体的にどうしたらいいのだろうか?
と、数字をもとにして具体的な「行動」にまで落とし込んで考えることができますよね。

つまり、「ビジネス数字」で経営を見れるようになると、このように「数字」→「具体的な行動」という視点でビジネスを考えることができるのです!

もし、何も数字のことが分からなければどうでしょうか?上記のような考えはできないですよね?だから、徒手空拳的な不安定経営になってしますのです。

はい、今回の内容は以上です。
「経営者会計」について、これからさらに有用な情報を配信していきますので、これからも当記事で経営数字に関する知識を身についていただければと思います!

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