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地域を超えた、地域医療 -新潟医療シンポジウムを終えて-

いつも、ありがとうございます。

9/29に新潟市で「新潟医療シンポジウム」が開催され、約200名の方よりご参加いただき大盛況のうちに閉幕しました。

このシンポジウムは官民学連携で地域医療における新たな価値創造の可能性を見出すことを目的とし、大変多くの皆様からのご協力、ご賛同を得て成功することができました。

行政からは、新潟県福祉保健部長 中村 洋心様、新潟市副市長 井崎 規之様、長岡市副市長 高見 真二様。

民間からは、シーメンスヘルスケア様、シップヘルスケアホールディングス様、新潟日報社様、BSN新潟放送様、クロスウィルメディカル様、第四北越銀行様。

大学からは日本医学放射線学会の理事長である大阪大学富山教授、副理事長の神戸大学村上教授。

そして総合司会を務めていただいたフリーアナウンサーの伊勢みずほ様、主催として今回の新潟医療シンポジウムを成功へと導いてくれた「地域医療シンポジウム実行委員会」の皆様、改めまして誠にありがとうございました。

画像診断センター設立による新たな価値創造

「新潟医療シンポジウム」を通じて、新潟の医療体制に変革が必要なのを改めて認識しました。画像診断を専門とする「画像診断センター」は、全国にその例があって、CT・MRIの共同利用が地域住民に与える多大な恩恵は実証されています。どの地域でもCTやMRIの検査を受けるのに“数か月待ち”となる場合があり、医療体制の整備に課題があります。新潟でも「画像診断センター」を設立して、CT・MRIの共同利用によって待ちなく質の高い医療サービスが受けられる体制作りが重要です。

病院と画像診断センターでのCT・MRI検査は、どちらも病名診断や治療後の経過観察など幅広い検査を行うことができます。病院では受け持ちの患者さんの検査はもちろん近隣の開業医からの検査も引き受けます。現在、その多くの検査が特定の医療機関に偏り検査待ちが発生しています。それらの検査を画像診断センターと適正に振り分けることで、検査待ちがなくなり病院はより専門性の高い検査や緊急性の高い検査に専念できます。

日本の医療体制は、先端の医療機器を有して精密な検査ができる病院と、日常の診察・治療を担当する診療所が連携することで、地域住民にこれまでの医療サービスを提供してきました。さらにここへ「画像診断センター」を組み込むことで、より良い医療体制が確立されると考えます。

これらを実現するためには、新潟大学や地元の医師会、その他医療機関との新しい協力体制を創ることが重要です。それぞれの機関が適正な役割を担うこと、それが新潟県民のためになり画像診断センターの価値だと信じています。 「画像診断センター」の設立は、誰もが恩恵に預かる一大プロジェクト。新潟の医療体制は大きく変わります。

官民学連携による強力なバックアップ

新潟に初の「画像診断センター」を設立するにあたり、大阪大学をはじめ、県外の人々や医療以外の組織に協力いただいているのは、非常に大きな意味を持つと考えております。医学界というのは専門性が高く、独自のルールや慣習があるため、物事を新しく始めるには、いろいろと障壁になってしまうことも少なくありません。

安全・安心な医療サービスを提供するには、安定的に変化の少ないことも必要ですが、時代の流れに沿ってやり方を変えなければいけない状況では、それが足かせになってしまいます。今回、伝統、信頼、実績の備わった大阪大学と神戸大学に後押しいただいたことで、行政、マスコミ、一般企業をも巻き込む大きなムーブメントに進化しました。結果、地域を超えた地域医療のカタチとして、画像診断センター設立が大きく前に動き出したことを大変嬉しく思っています。

画像診断センターの設立プロジェクトは既に動き出していますが、新潟大学や医師会、その他の医療機関との連携できる仕組みを構築することが先々の課題となってくるでしょう。新潟県民に明るい未来をもたらせるよう、メディカルビットバレーは今後も各方面をつなげる「ハブ」の役割を通じ全力で前へ進んでいきたいと思います。

▼BSN新潟放送様のニュースでご紹介いただきました。


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