アタシがしたセックス、全部レイプ ~20代のアタシ~
第4話
アタシは今、
男に刃物を突きつけられている。
ってなったら、緊迫感があってドラマみたいだが、実際は刃物じゃない。
バイブだ。”大人のおもちゃ”のね。
アタシは今、
男に”バイブ”を突きつけられている。
この男、客の中では一番厄介ってわけじゃなかった。最初は紳士で優しかった。少し要求が多いだけ。それにアタシは答えすぎたんだ。
今となっては、毎回要求がエスカレートして、アタシが”Yes”って言うに決まってるみたいな態度しやがる。アタシだって嫌なものくらいある。
”大人のおもちゃ”が嫌だとか、サービスするのが嫌だとかではない。
男の力強さ、言葉の暴力、強引さ、強要、本当に手が出る暴力。
女が力が弱いからって、強引にさ。自分は客だからって偉そうにさ。
それとなく拒む仕草をしながらそんなこと考えてる間に、男はだんだんイライラし出して近づいてきた。アタシは怖くなってきた。なぜだろう、こんなこと日常茶飯事なのに。
ドスンッ!
「痛ー。。。」
アタシはつまづいて尻餅をついた。服を着てないからもろに皮膚に体に痛みが突き抜ける。アザ確定なやつ。
この時すぐに立ち上がるべきだった。男はアタシが気を抜いた瞬間に床に這いつくばりながら近づいてくる。アタシの露わになった股間めがけて突進してくる。
”来るな!嫌だ!来るな!”
”じいちゃんが、、、来る。”
”嫌だ。。。”
男はアタシの足を掴んだ。そして、両足を広げた。
気持ち悪いバイブの音。それがアタシの中に入ってくる。振動が身体中に響く…
全身に力が入る、そして脱力する。諦めの脱力。
客の男は、それはそれは楽しそうだ。快楽を味わい尽くしている。嬉しそうにヨダレなんか垂らして。
そのヨダレ、アタシの足にまで垂れてるんだよ、気づいてる?
キモチワルイ。ダルい。早く時間よ過ぎてくれ。
今日もアタシは虚無感に襲われる。
虚無感……
虚無感、アタシが生まれてからずっと心のどこかに引っかかっていた何か。それに気づきそうな予感がした。今初めて、感じたんだ。
その瞬間、アタシは、アタシの体は勝手に……
アタシは客の男を睨んだ。そして、気が緩んでいる客の手を退け、自分の足に力を込めた。
なぜだろう、今日のアタシは…
今日のアタシは……
バシッ!
「イッテーーーッ!!何すんだ!」
今日のアタシは、少し違った。
続く
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