出世したいなら「人事規定」を読め、「人事部」と仲良くなれ、「人事権」を持つ人の目線で物事を考えろ
2020年新卒が、男女一緒に研修所で過ごしてウキウキしているのを微笑ましく、調子にのって毎年数人が始末書を書かされるんだよなとの感想を持っているMBA損保マン@霞ヶ関です。
本日のテーマは、「出世したいなら人事に興味を持て」です。
サラリーマンの出世する方法、処世術を考えていきます。企業勤めを選択している以上、企業で自分が頑張ったらそれなりの良い評価を貰って、それなりに昇給していきたい、そう思うのが割と自然ではないでしょうか。
給料も増えるし、イチ担当者として今まで自分がやってきた経験を役職がついて、リーダーになって今後は後輩指導に尽力していく、または後輩から頼られることで自己肯定感に浸れる、なんてメリットしかないかなと思います。
まれに、「給料がそんなに上がらないのに責任だけ増えても仕方ない」とか、「自分、出世とか興味ないので」、って人に出会いますが本心なのかな?って思います。
出世したくない人は、ここで読むのを辞めてもらっていいので、出世に興味がある人だけ、もう少しだけお付き合いください。ちなみに、無料で、誰にでも、すぐにできる、簡単なことです。
やることはタイトルの通りですが、結論としては「人事規定」を読め、「人事部」と仲良くなれ、「人事権」を持つ人の目線で物事を考えろ、この3つです。
これから詳しく説明していきます。
出世は要領がいい人がする、は間違い
営利企業は利益を上げるために、進んでいきたい事業や社員に求める人物像は企業ごとに違います。当然の話なのですが、ココをわかっていない人が多いです。
皆様の人生を振り返った時に、要領がいい人っていませんでした?いますよね。物覚えが良くて、器用になんでもできてしまうタイプの人です。概して賢いですよねそういう人。ポンポンと出世していきそうですよね。
じゃあ、要領がいい人が必ず出世するか?この答えはNOです。(マークシートの設問も「必ず」ってあったら間違いですね)
なぜか?なぜ要領がいいのに?なんで?上司とうまがあわないから?
会社が求める人物像にはまらないし、要領よく会社が求めていない仕事をてきぱきしている社員は評価されないですよね。(当たり前ですね)
そのイチ社員が自分が得意な仕事だからとかこれをやった方がいいと思う仕事がどんなに正しかったとしても、会社から求められていなかったら、その評価はゼロならまだいいですがマイナスの可能性もあります。
要領よく、会社の求める仕事をこなす、これが出世の近道です。
でも、上司によっては求めてくるもの違うじゃん?どうするの?
「人事規定」を読みましょう
~人事部の作成して、公表している資料を全部読みましょう~
簡単です。会社の人事部の掲示板、社内報、イントラネットなんでもいいので、人事部からのメッセージを受け取りましょう、漏れなく、です。そこに、社員が何をしなければいけないか、社員に求める人物像や、社員が成長するための支援・補助などがなんでも書いてあります。
平社員→係長→課長→部長…と役職名は会社によって違うと思いますが、一般的に、それぞれの役職に課される役割も人事部からメッセージが送られているはずです。そこに、例えば課長であれば、組織のマネジメントを~とか、組織目標の企画立案をして~とか、人材マネジメントがなんたらかんたら、とか書いてあると思います。
それをやればいいわけです。その人事部(会社)が示す、方向に自分の進んでいけばいいわけです。そして、、、もし、、、万が一、、、その方向に自分が進みたくない、って思ったら、起業するか転職を考えましょう。
まずは、人事規則を読み込んで、人事部からのメッセージを受け取りました。次に、
「人事部」と仲良くなれ
人事部と仲良くなっちゃいましょう。仲良くなるには、例えば人事部がこの資格を推奨している、というのが人事部発信メッセージで読み取れるので、その資格を取りましょう。誰よりも早く。あとは、誰よりも多くの資格を。
するとどうなるか、取材に来ます、人事部の方からあなたに。人事部はその推奨資格をあなたの他のメンバーにも取ってほしいわけなので、あなたにコンタクトをとって色々と聞きたいのです。資格勉強の方法や資格取得後にどのように業務に生かされているのかを、人事部は取材して、ノウハウを全社共有にしてくれます。
人事部との接点ができると、人事部と色々と世間話ができます。人事部の発信していたメッセージ+αを人事部から確認できるようになります。一番知りたい情報(知らなきゃいけない情報)は、人事部が今何を欲しているか、です。
わかりやすい例を挙げるなら、あなたの会社がグローバル化を推進していきたいとします。必然、グローバルに活躍をしていける社員を人事部は増やしたいわけです。
そこで、人事部と仲良ければ、こんな情報を貰えるかもしれません。「TOEICのLR(リスニング、リーディング)テストは正直当社みんなスコア高いから評価されなくて、TOEICのSW(スピーキング&ライティング)を受けて、ハイスコアを出すか、初回スコアと2回目受験で大きくスコアアップすると、目立てるよ」
情報は武器です。情報なくして良い戦略・戦術は生まれません。
上記の人事部からの情報がある人はTOEICのLRを必死に受けるでしょう、今もその試験勉強をしているかもしれません。でも、会社があなたに真に受けてほしいのは、SWです。英語を喋って書けないとダメなわけです。
ちなみに、そんな情報人事部と仲良くなくてもわかるでしょ?って思う方もいるかもしれません。でも、今までTOEICのLRを受けよう!って促してきた人事部が、本当はSWメインで行きたいとしてもLRはもう受けなくていいよ、なんて発信しないですよね。多くの日本企業は急激な変化を嫌うので、せいぜい、SWも受けてねって、今までのLRとあわせて促していく程度の発信なのではないでしょうか。
真のメッセージを読み解くのは難しいことがあります。
出世をするための戦略・戦術を練るための情報(武器)は多い方がいい。でも質が一番大事。人事部に直接聞けたら一番いいですよね。聞ける環境を作るように行動するのって大事だと思います。
私は、個人的に人事部だったら何をしてもらいたいのかを考えて、資格を取ったり、試験を受けたり、新設の休暇を取ったり、人事部へ短期研修に手を上げたり、という行動をしていました。
一番は、社費でMBAを取るから投資してほしいと手を挙げて、人事部にプレゼンしてそれがうまくいったのが大きいですが、その他にもいくつかの仕掛けは花を結び、人事部から取材を受けたりして、人事部についでに色々質問をできる環境ができてこれは大きな財産になったと思っています。
ここまで、人事規定を読んで、人事部と仲良くなったらいよいよ次は、
「人事権」を持つ人の目線で物事を考えろ
大詰めです。人事部と仲良くなっても、あなたに対しての人事権を持っている人物、いうなれば評価をつける人物を抑えにかかる必要があります。それは、人事部長だったり、部長だったりするかもしれませんし、小規模の会社なら社長なのかもしれません。
人事規定を熟知して、人事部から生きた情報を得ているあなたなら、あなたを評価する人物が、どのように、どの目線で、どういった手段で、どういった事情であなたの評価をつけるのかがわかるはずです。
その人物に私は憑依(ひょうい)、つまりは乗り移った気で考えてみます。すると、何を頑張ればいいのか、何を頑張らなくていいのかが見えてきます。どっちにあなたが進めばいいのかと、どうやって進めばいいのかですね。これが戦略と戦術です。
正しい、戦略と戦術が決まれば、実践さえすれば結果は自ずとついてきます。(持論)
上司があなたの新規開拓(契約増)を重視するなら、新規開拓しましょう。
上司があなたの保全(契約離脱防止)を重視するなら、保全しましょう。
上司があなたの人材マネジメントを重視するなら、研修企画立案や求人募集などを的確に進めて、人を集めましょう、育てましょう
上記ができれば、出世する可能性が上がりますね。ここで注意したいのが、
要は人事権を持つ人の顔色をうかがって、こびればいいんでしょ?
との感想を持った人は全然違います。
人事規定→人事部見解をベースにして、最後に人事権を持つ人の目線で考えて、行動するのが正解です。
いきなり、人事権を持つ人の目線で考えての行動は極端に言えば、飲みに行こうって言われたら断らないとか、ゴルフもマージャンも上司に誘われたら必ず行くとかの、ただのごますりです。
そういうお付き合いが好きな人はいいんでしょうが、もし嫌いな付き合いなのに自分を偽って断らず上司にYESマンでいたら、自分をすり減らすだけです。(私はそういうの嫌いです、ちなみに残業と権力者が嫌いです)
人事権が持つ人も人間なので、自分と飲みやゴルフに付き合ってくれる人の評価を良くつけようという気持ちがもしかしたら働くかもしれない。でも、そこを考えだしたらつまらないですし、うまくいかない可能性もあります。上司の付き合いを断らなかったけど、思ったよりも評価が悪かったとかなったら最悪ですよね。
でも、会社(人事)の求める方向に、100%(全振り)で全力疾走して働いている社員の評価を悪くはできないはずです。むしろ良い評価をつけるはずです。良い評価がつかないと、あの社員は会社の模範行動をしているのに、悪い評価をつける上司の目が曇っているんじゃないかとすら周囲から疑われる可能性すらあります。
部長などが評価をつける際にも、人事部ともコネクションがあると、簡単に悪い評価がつかない印象もあります。部長が不当な評価をつけていますと、人事部に通報するルートがあることを匂わすと(これは上級編ですね)。
良い評価がつく=出世の最短ルートと考えるなら、人事のことを考えるだけで達成可能なんじゃないかなと思います。
まとめると
最後までお読みいただいた方は、「人事」に大なり小なり興味を持ったのではないでしょうか。興味を持ったら、すぐ行動しましょう。人事について、調べましょう、わからなければ聞いてみましょう、そして何か意見があれば人事に提案してみましょう。
人事について考えることが、遠回りに見えて、出世には近道だと気づけるはずです。
参考になりましたら幸いです。
以上、社費でMBAをとらせてもらって、損保マンとしての将来もあったかもしれないけれども、思い切って霞ヶ関に転職をして、やりたい仕事を楽しくやっているんだけど損保のことがいまだ好きで、損保ネタを書き続けている元損保マンでした。
Thanks,