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努力クラブ配信公演『ゲームしてる彼氏のとなりの』小屋入り

さて、今この文章を書いているのは8月6日の15時である。私の所属している劇団、努力クラブの配信公演を明日に控え、劇団の制作部を担当している私は、劇場に観客を入場させない『無観客生配信公演』の現場で、現在、完全に自身を持て余している。

本番までのチケット販売における宣伝集客の追い込み無し。関係者炊き出し無し。無観客なので客席設営も無し当日パンフ無しチケット無しお釣りの用意、受付ブース無し物販の商品チェック無し。脚本の印刷製本無し、宣伝チラシの折り込み作業無し。制作部が行なっていた作業をほぼやる必要がない。

私はひたすらに、数時間ごとに手が触れる場所をアルコールで消毒し、換気をし、洗い物をしている。全員マスク着用、手を何度も洗浄、消毒していても、できることはまだある。やりすぎということはない。10人にも満たない座組で悠々広々と劇場を使用し、三密回避、2m(最低1m)以上近づかない、楽屋に4人以上入らないようにしている。それを、できるだけ速やかに、本番前のクリエイターのストレスにならないように行っている。

小屋入りをしている実感が無い。小屋入りをしている実感が無いんだよ。小屋入りをしている実感が無いよ!!

もちろん、私以外のスタッフの皆さん、演出家:合田団地、出演者:松岡咲子(ドキドキぼーいず)、佐々木峻一は、いま私が楽屋でこれを書いているおもてで、舞台上で段取りの確認や音響や照明のチェック、演技の確認など余念がない。よい作品を作り配信するという、明日の目標に向かって、クリエイターたちは奮って事業に取り組んでいる。頼もしいし、楽しい。

もしもここにお客さんが入ったら、素晴らしい緊張感と、私空間を覗き見るように息を潜める愉悦、2人の役者が紡ぐ会話の情緒、豊かな行間のコミュニケーション、、、まだまだあるが、それら、劇場空間で存分に味わえることこの上ないと思う。劇場の空気が濃密な会話を繰り広げる役者二人によって圧縮され、耳や眼だけで人間は会話しているのではないことを、肌に触れる空気の心地や音にならない空気の振動で感じることができたと思う。

作品の手触りはどんどん合田さんの考えるソリッドな理想に近づいていっていて、冗談じゃなく毎作品ごとに脚本のセリフの鋭利さが仕上がっていっている。

でも、お客さんは入れない。だから、私にできることはひどく少ない。

制作はお客さんを創る部門だなってそれを取り上げられて実感している。キツイ。それでも、今は会えなくてもきっと見てくれると信じて、無料無観客生配信のアドレスをいろんな場所に送っている。貼っている。家にいるあなたの眼に、作品は届きますように。作品はもちろん、映像で見ても上記の感覚をおすそ分けできるように知恵を絞ってやっている。絶対に映像で見ても面白い。

7日20時から、無料無観客生配信。アーカイブも半永久的に無料公開する予定。以下のアドレスからよろしくお願い致します。​

https://youtu.be/IZHph-FHuMk

あと、完全無料生配信公演なので、通販で物販をやってます。カンパ代わり、チケット代わりに買ってほしいです。商品自体のデザインが可愛いよ。

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さ~~~~~~やるぞ~~~~~~!!!!!


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