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Blue エンタメコラム

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映画、音楽、世相、文化などいろいろコラム。エンターテインメントは天と地の分け前。
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#おすすめ名作映画

潜行する魂(1)

潜行する魂(1)

高校生の時、へんな科学の先生がいて頭ボサボサで、顔が赤くて、鼻ごえでその鼻がやっぱり詰まっていて、鼻水らしきものがテラテラ白衣についてる、というきったないおっさんでした。

当然、相当生徒にナメられてて、科学の時間はサボる奴も多く、黙ってトイレにいったり平気でしてました。それでも、その先生は飄々と適当におもしろいと思われるギャグを飛ばしながら(苦笑系でしたが)むにゃむにゃ鼻声で授業を続けてました。

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潜航する魂(2)

潜航する魂(2)

「サイモン・バーチ」という映画ありましたよね。ジョン・アーヴィングの。
私の中で、その科学の先生と同じところに位置づけられている映画です。

病気で生まれつき体が小さい私生児のジョー。なんかもう傍から見たら人畜無害ないい奴で、かわいそうな障害者、くらいなもんです。
でも彼の心の奥底は違います。
「僕はこの小さい体でしかなしえない役割を神さまから与えられてる。」
自分という存在が、この世にあってよい

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悪魔の酒精分(2)

悪魔の酒精分(2)

恐ろしい映画の代表みたいにいわれる「エクソシスト」は、この悪魔の酒精分の伝え方がおそろしくうまかったと思います。
今見ると随分展開の遅い話なんですが、前半、普通の家族の苦労話がある分、加速度的におかしな方向に進む後半のドライブ感というのはすさまじい。
そして悪魔くん。言葉を逆転して話し、頭のよさを誇り神父を試す、その母親の口真似して弱点をつくずるさ。これは人間の持っている悪知恵ですよね、だからこそ

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意表

意表

正直いって、映画で怖いと思ったことあまりないです。
想像力が欠如してるのか、感情が希薄なのか、恐怖映画におもしろい・くだらないはあっても、怖くてトイレもいけないとかまずない。
やはり子供時代、私の家がたんす屋を営んでおりまして、トイレが何故か隣接する工場の向こうにしか無かったという環境に鍛えられたのでしょうか。
(暗闇の中、遠くのトイレに行ったなあ)

その分、数少ない例外は鮮烈に覚えてたりします

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