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アメリカ大統領選「投票率200%疑惑」に見るメディアリテラシー

アメリカ大統領選挙、バイデン勝利で一旦幕を下ろすことになりそうですが一部では予想されていた通り大荒れになりましたね。
僕は中高生のキャリア教育が専門ではあるんですが、実は国際ジャーナリストの堤未果さんの動画コンテンツで世界情勢について扱っているので今回の大統領選も普段以上にチェック、、、というか勉強していました。

で、今日までの様子を見ていてメディアの扱い方やSNSでの人々の反応を見ていて非常に恐ろしい気持ちになっています。
今、メディアリテラシーを身に付けなければ人類の分断は加速度的に進むと感じざるを得ません。

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※ 上記の画像とリンクに特に意味はありません。

そこで今回の大統領選で叫ばれる不正問題を検証しつつメディアリテラシーとはなんなのか考えてみたいと思います。

重要なのは勝敗よりも”戦い方”

まず大前提として僕自身はバイデン派でもトランプ派でもありません。
バイデン親子のウクライナ、チャイナ問題は注視する必要のある問題だと思いますし、副大統領候補のハリスの夫が中国共産党と関係が深いという点も日本としては気にかける必要があるとは思いますが、かといってトランプが大統領になったら安心出来るかと言えば結局金融資本化の影は見えるよねっていう所で個人的には「どっちも怖い」と思っています。

そんな訳で個人的には今回の選挙については勝敗はあまり重要視してないものの、それぞれが“どんな戦い方をしたのか”はとても気になる所です。
それによって今後のアメリカや覇者達が世界をどう渡り歩くのか探りたい、というのが僕個人としての目線です。

不正を訴えるトランプに対する世間の声

TwitterやFacebook、YouTubeのコメント等々のトランプに対する世間の反応を見るに、「負けそうになって駄々こねてるおっさん」という意見がある程度見られます。まぁトランプのキャラ的にそりゃそーなるよねって感じですが。。。
一方でトランプ派の人達にはバイデンの不正を疑ったり検証したりしようとする方々もたくさんいて、更にそれに対するファクトチェックと題してバイデン派が反論をする意見も散見します。

この両者を見ていてそれぞれ一方的な意見とか無理のある意見もあるものの、事実だけ見た上で僕の結論は「確かに理論上は不正してないこともあり得るけど、不自然であることは間違いない」ということと「そもそも郵便投票ありにしたのがダメなんじゃないの 汗」と思っています。

投票率200%って、どゆこと?

では特にTwitterで話題になった投票率200%とはどういうことなのか。
この「投票率200%疑惑」こそメディアリテラシーの欠如によってお互いの言い分がチグハグになっているように感じました。
まず「投票率200%はデマ」と主張している人の根拠としては、

「有権者数より多い得票数が投じられた」とする同様の情報はアメリカでも広がっており、ウィスコンシン州の選挙委員会は日本時間の5日午前2時すぎに「登録有権者よりも多くの投票があることはあり得ません」とツイートしている。

なお、アメリカの場合、投票するにはまず、自らの意思で有権者登録する必要がある。その方法と登録期間は州によって異なるが、ウイスコンシン州の場合、投票日当日でも、有権者登録をしてそのまま投票できる。

最新の登録有権者数は11月1日付。当日も有権者登録を受け付けるため、実際の登録有権者数は増えることになる。最終的なとりまとめが終わるまで、数字は見かけ上、整わないことにも留意が必要だ。

米大統領選「バイデン氏の不正疑惑で州兵投入」「ウィスコンシン州で投票率200%」は誤り。日本だけで拡散?

とのことなんですが、、、この主張をされている方も記事の中で書かれていますが元々「投票率200%」と言われ出したのは

一時間あたりの開票数をバイデン氏の得票数が上回り、投票率が200%ぐらいある計算に。

ということなので、「投票数が有権者数の倍あった(有権者が10人しかいないのに20票バイデンに入ってた)」という意味での投票率200%ではなくて「投票数が開票数の倍あった(10票しか開封してないのに20票バイデンに入ってた)」という意味での200%。つまり、このファクトチェックはチェックしてる対象と内容が噛み合ってない訳です。というかそもそも投票率200%っていう言い方に問題がある気もしますが。。。

今のところ僕が調べた限りだと、この200%疑惑に対しては↓の流れのようです。

(トランプ支持者?)
明け方1時間の間に1%開票率が上がって12万票がバイデンに入ってるけど、この州の人口で考えると1%の開票率って6万票弱しか開票してないはず!

(バイデン支持者?)
開票率は各社がエジソン・リサーチによる推定値を使用しているので実数を出してる訳ではない!

(トランプ支持者?)
とはいえ1時間に12万票開票は無理があるやろ!突然作業効率上がり過ぎ!

(バイデン支持者?)
郵便投票を徹夜で開票し続けて全て開票し終わってから一気に加算したらしい!知らんけど!

(トランプ支持者?)
それにしてもほとんどバイデン票やないか!!そんなことあり得るか!

(バイデン支持者?)
トランプはそもそも郵便投票に懐疑的だったし支持者はほとんど郵便投票せんやろがい!郵便投票のほとんどがバイデン派だったとしても不思議はないやろ!

っていう所でなんとなく筋通ってるような通ってないような、、、っていう感じですが、なんで郵便投票だけ集計し終わってから一気に加算したんやろ??っていう疑問が残りますね。。。

ツッコミどころは確かにある

他にも、不正が疑わしいので州兵が導入されたという話もありましたが、これは「不正を怪しんで」ではなくてメカニックトラブルだったようですね。

CNNやFOXニュースによると、不在者投票用紙の印刷ミスがあり、機械で読み取ることができる正しい用紙に転記する作業を手伝うため、20人の州兵が動員された。ミスがあった用紙は13500人分と推測されているという。

・・・って、投票用紙を転記!?
そんな無茶苦茶な選挙ある!?
これも嘘っぽいというか、もし本当だったら大問題ですよね。

はたまた投票用紙にこっそり透かしが入れられていて不正票を見破ったなんていう話もありますが・・・。
そもそも郵便投票ってどうやって確実な本人確認行うのか疑問だし、投票用紙が有権者以外の人間の手(郵便局員とか)に渡るっていうのも随分性善説な気がします。
そう考えると確かに選挙前からトランプは一貫して郵便投票は不正の可能性が高いと訴えていたし今の時点で不正だと騒ぐのも当然だと思いますが、何故かTwitterでは過去の大統領選で潔く負けを認めた敗者のスピーチとしてジョン・マケインの動画が拡散されています。

これも不正がないことを前提とした主張だと思うのですが、この状況は不正がないと言い切るにはちょっと無理があるというか、ツッコミどころは十分あると思うのでしっかり法定の場でツッコめばいいんじゃないかと思います。

メディアは偏り過ぎている!リテラシーが重要!

そんな中トランプの記者会見を中断するテレビ局。日本のテレビの反応も圧倒的にバイデンびいき。TwitterもトランプのTweetをバッサバッサと検閲してるし。。。
最初に書いた通り個人的にはどっちが大統領になっても怖いと感じている訳ですが、このメディアの偏り方は異常というか、パワープレイ過ぎて怖いですね。

一部ではこの大統領選の混乱の最中、アメリカの指揮系統が整わない隙を狙った軍事的侵略を不安視する声も上がっていますが、一体そこまで考えている国民はどれくらいいるでしょうか?
今回の選挙の流れを整理すれば問題なのは「郵便投票」であって、この郵便投票になった原因は「コロナ」であって、コロナの発生原因は結局うやむやになっているけれど「研究所由来」という可能性も否定出来ない。。。
どこまでいっても確実なことはわかりようがないですが、未来予測をする上でこういった妄想を否定せずに可能性として持っておくことは重要だと考えます。

思考の階層による分断

今回は大統領選を元にメディアリテラシーについて考えてみた訳ですが、今このメディアリテラシーの有無による分断が加速しているように感じます。
1)ニュースを見ずにそもそも知らない人
2)ニュースを見た通りに素直に受け取る人
3)ニュースに疑問を持って自ら調べる人
4)自分で調べたことに更に疑問を持って両方の意見について調べる人

大雑把にこの4階層の分断があってそれぞれが対立するような構図ではないでしょうか?
みんなが目指しているのは自分達が幸せになる為の社会という点で本当は共通しているはずのに、情報処理の違いで分断や対立が生まれる。
それなら必要なのは情報処理の能力を上げるしかないんじゃないかと思うのです。

今回の大統領選を見て、これからを生きる若者達にこそメディアリテラシーを身に付ける教育を整えたいと感じた次第です。

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